超・夏休み7
遅れたので実質初投稿17日目!
かなり脱線しながらも凛花からの質問を答えて行った。
どうやら彼女の中では異能を使う人間より妾の見た目の若さの方が比重が大きいらしい。
自分が人間だったら同じような反応をしそうだから無視してやるのが有情か。
「もう良いのか?」
「はい大丈夫です」
「まぁ、妾が凛花の先祖と夫婦なった男の親と言われても驚くのはしようがない。同じ立場なら同じ反応をしただろうしな」
「そう……でしょうか?」
「そうであろうな」
部下の1人が持って来た茶を飲み喉を潤す。
「あの田中とやらはどういう訳か凛花が妾の血を引いているのに気付いた。
憶測なら話せるが憶測で今後の方針を決めるのは少し躊躇われる状況じゃ、慎重に行かなければならん。
……で!じゃ!ここからは妾個人の話をするが良いの?」
「構いません。狐雪様には歴代の組長全員が世話になってますので出来る範囲で全力で要望には答えさせて頂きます」
慎市の真摯な顔は妾の子供達に通ずるものを感じる。
妾の子供の血が初代として数百年間でほぼゼロにまで薄まった血は何の因果か1番若い天羽凛花で少しばかり先祖返りをした。
輝耀に良く似ている
狡いのぉ輝耀は
「恐らくじゃが田中は凛花達と同じ妾の血引く一族の力を手に入れた事で同じように先祖返りで妾の血が濃い凛花の力に反応出来たと推測出来る。
幾ら妾の血を引いているからと毎年挨拶程度は交わしているとはいえ土地神として今でいう出家をして数百年。家系図から消えた輝耀の子孫じゃ助ける義理は正直無い。
だが今回は特別に助けてやるぞ凛花」
「えっ」
「凛花の目は妾が愛した息子の目に良く似ている。ここで消えるかも知れぬのは少々惜しい。
それに妾は一族が1つ滅ぼされてかなり怒っている。妾の血という事もあってまた襲撃を仕掛ける可能性があれば対処しないという手段はない。
妾に利用されろ天羽組組長が娘天羽凛花!他の一族は緊急で警備を固めて貰っている田中の力を見て確信したが田中では突破出来ぬと断言出来る。
ならば隙の多いここに来るしかない。田中の口ぶり的に用心深い男じゃ。じゃが罠と思っても他よりマシと思わせればまたここに来るじゃろう。
そこを突く!凛花の護衛兼対田中の戦力として違和感のない地位を所望する!本来の予定とは大きく違っているがそこはまぁ!!勢いで行こう!その為に!!!妾に女子高生の地位を寄越すのじゃ!!」
妾は一応頼む立場でもある。
その為にしっかりと表情を作り胸に手を当て頼みをした。
しかし反応が返って来ない。
良く観察すれば天羽慎市及び剛一は「女子……高生?何故女子高生でなのでしょうか?」と小さく質問をして来る。
しっかりして欲しい。
「凛花は女子高生なのじゃろ?ならば同じ女子高生になって護衛するのが1番じゃろ。
姿を消す術は持っておらんが姿、力を偽る術は持っておる!他の一族の護衛より一、二段劣る護衛と認識させればまず妾を落とすよう仕向ける事も可能!
何を不思議がっているんじゃ!まさか妾が孫達が経験した高校生活を羨ましがっていると勘繰っているのめはなかろうな?!」
「いえいえ!そんな事は!普通に我々と同じように護衛に付くと思っていましたので驚いただけです!」
「狐雪様は見た目が若く見目が良いですから大層人に好かれるでしょうなぁ」
「ふむ!良く分かっているではないか慎市よ!じゃが次の番は最低でもひ孫が成人してからと決めているからの!
孫と同じ年代の子供に手を出す事ない!婿探しではないから安心せよ!良いか!凛花よ!」
「うぇっ?!はい!……はい?!」
「何故1番関わりが増える凛花が聞いておらん?!もちっと話を聞け!!妾は女子高生をしている孫達。羨んで「自分も女子高生をした〜い」と言っているのではない!
凛花の!安全と!!田中への返しとして女子高生が適していると思ったから提案をしただけだ馬鹿者!!女子高生をしたくないか?と問われれば「してみたいと!」答えるが今はそういう意図は全く!……………………ナクハナイガ。今はない」
正直今回の子供達の青春が眩しすぎたのは否定しない!
妾もあんな青春をしてみたいと思った事はある!認めよう!!
「ちっさ」
「胸はあるんじゃ!!!」
「私の胸に対する当てつけですか?声ですよ!!」
「あーーー!!!やーーっぱりこの憎たらしい感じ輝耀じゃわーーーーー!!!!あーなるべく思い出さんようにしとった記憶思い出したわ!
妾の力の才能以外なまじあった分生意気だったのよう思い出したんじゃが!!!腹立って来た!!凛花の女子高生生活妾が少し奪ってやるからの!」
「心が狭い?!どんだけご先祖様と仲悪かったんですか!!言ってる事三下ですよ?!」
「仲自体は悪くないわ!妾より何か1つでも出来る事が増えると我が子じゃなかったら殺すくらいのドヤ顔を浮かべられるだけじゃ!!」
「それ不仲では?!」
「親子で相思相愛じゃ馬鹿者が!!しっかり15の時まで風呂の世話をしてやったんじゃ!!!」
「不仲の原因それでは?!?!?!!」
ぎゃーすかぴーぴー
売り言葉に買い言葉で天羽慎市と天羽剛一を尻目に妾と凛花は喧嘩を初めてしまった。
「「…………」」
「……剛一よ」
「俺は何も言いません。言いたくないったら言いたくない」
「「……………………」」
「「はぁ……」」
世話を焼き過ぎ嫌われた過去がある氷鉋狐雪
歴代の子供達から輝耀への不仲は原因がお母様が悪いと真顔で言われたお母様
ほぼ神な氷鉋狐雪に情操教育の念はその当時無い
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