超・日常
お久しぶりです。
去年の3月頃から二次創作にハマり漁りに漁って500作品を優に超えるほど読んだ馬鹿でございます。
改名してから初の投稿なのてお手手柔らかに……え、お手柔らか?
「だから何でだよ!婆ちゃん!!!何で着いてくるんだよ!
たかだか授業参観!たかだか運動会に文化祭!!今年も婆ちゃんが来るほどの事じゃないだろ?!?!!!
それにお父さんやお母さんが所に態々婆ちゃんが来るのは少し可笑しいって!」
そう言い目の前の可愛い可愛いは愛しの孫は叫ぶ。
昔から何ら変わらぬ愛情
何ら変わらぬ愛おしさ
日々増すばかりの孫への愛情
幸せと言って差し支えはない。
しかし
何故だろうか。目の前の孫は妾にその勇姿を見るなと言う。
一種の拷問か?
初めての経験故の戸惑いに妾は一歩後退ってしまう。
む、胸が苦しい!
孫に拒絶されるとここまで辛く苦しいものなのか?!世の中の祖父母の苦しみが目に浮かぶッ
「よ、陽太郎……せめて訳を話してくれぬか?妾はただ可愛い孫の勇姿をこの一眼レフ及び各種スマホ等々に保存したいだけなのじゃぞ???」
「大袈裟だよ?!!
どこの世界に一眼レフだけならまだしも数種類のスマホ以前にテレビ局でしか見ないような馬鹿でけーカメラ担いで学校に来る婆ちゃんがいるんだよ!!!!
テレビの取材が何かと勘違いした教職員全員に謝りやがれ!!」
「陽太郎はとっても目立っててカッコよかったぞ」
「目立ってたのは婆ちゃんだよ!!!」
「あら?」
「ほんっとどこの世界に両肩にバズーカみたいなカメラ担ぐ婆ちゃんがいるよ?!!
ガ◯ダム作品でさえ思ったより両肩にバズーカ担ぐMS少ないからな!!!」
「よ、陽太郎!すまぬが妾はガ◯ダムなどと言う機械あにめ?はあまり知らん!」
「謝る所はそこじゃねぇよ?!?!!!!」
ノリツッコミをした後陽太郎は肩を揺らして息を整えている。
「どしても駄目かのう?」
「駄目!!今年はぜ〜〜〜〜ったい!駄目!!体育祭みたいならせめてカメラは1つにする事!」
「そ、そんなぁ……」
可愛い孫からの拒絶に崩れ落ちそうになるがそこは長い刻を生きて来た矜持で堪える。
「…………………….葛葉も妾が陽太郎の体育祭を見に行くのさ反対かえ?」
もう1人の孫に問いかける。
葛葉と呼んだ少女は妾の血が濃いのか姿が良く似ていた。
そんな葛葉がやや気怠そうに妾を見る。
「あのねお婆ちゃん。孫の勇姿を写真や動画に写そうとイベントを見に行くのは世の中の親達の心情そのものだと思うよ?
だけど無数のカメラを持ち込んで動画撮ったり写真撮ったりするのは……その、流石に……非常識かなぁって思う。
去年それで陽太郎学校で苦労したから今年はやめた方が良いよ。迷惑だし」
「ガッッハァア?!」
刹那
脳内で自身の血を吐く姿を幻視した。
追い討ちを掛けるように陽太郎の口から言葉が紡がれる。
「あとね?あんまり言いたくないと言うか言えなかったんだけど……」
「な、なんじゃ?!悪い所があるなら言っておくれ!」
言い辛そうに視線を彷徨わせ言い放たれる。
「見た目親より若い、なんなら僕の姉にしか見えない祖父母なんて普通この世に存在しないし、そんな古風な話し方する人ってもう厨二病を患ってる少し特殊な人達だけしか生き残ってないし、着物を普段着にしてる人もいないし「着物は別にいいではないか?!?!?」……うん。他にも言いたい事あるけど」
一拍置かれ話の続きを言う。
「ここ最近婆ちゃん構い過ぎて……嫌」
「嫌?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!」
陽太郎はそう言い部屋を出て行ってしまったが拒絶の言葉を聞いた妾の体は氷漬けにされたように動かなくなってしまった。
「お婆ちゃん悪いけど今年はお父さんとお母さんに授業参観や体育祭は来て貰うから来るの控えて?
来るならせめて陽太郎が嫌がらない少ない装備にだけにしなきゃ」
「……………………ワカッタ」
何とか葛葉から言われた言葉を理解し返事をする。
そんな情けない私を見兼ねたのかそれとも偶然か言葉が耳に届く。
「嫌いになった訳じゃないし一人暮らししてる私も中学生の陽太郎もまだまだお婆ちゃんの手料理好きだからね?」
それじゃ用事があるから、そう言い残し葛葉も部屋から出て行く。
羅津楼巫氷鉋守藤原狐雪
改め
現代の名を氷鉋狐雪
可愛い孫にハートブレイクされ、ブレイクされたハートをもう1人の孫に癒してもらう情けない祖母である。
ここまで読んで下さりありがとうございます。
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二次創作……書いてみましょうかねえ