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あと少しの旅路

ぜひ最後まで読んでください!


次回くらいから一気にストーリーが進み出す予定です!


 それからまた長い道のりを進んだ。

 窓から見える光景は最初こそ美しく感じたものの、段々と慣れてしまった。

 ガタンゴトンと馬車は揺られ、パカッパカッと馬の足音のみが響く。さすがに四時間ずっと話すことなんてなくて、セイラも私も黙っている。


 あれ以来獣に遭遇することもなく、ただひたすらに前へ進んでいた。とはいえ景色が変わらないのだから、あとどのくらいなのかも分からない。早くハルラ山を抜けてしまいたい。ここを抜けないと休憩には入れない。ずっと座っているのも限界だ。そろそろ腰と背中が疲れてきた。


「はぁ」


 向かいに座るセイラにも聞こえないくらい小さいため息を吐いた。無意識に指が銀の髪に触れる。


 オーランド帝国へ着いたらすぐに式の準備だ。昼には式が始まるはず。そしたら夜までお祭り騒ぎだろう。

 オーランド帝国の国民たちは式が予定よりも遅れたこともあって今か今かと待ち構えている。興奮は頂点に達していることだろう。


 やがて、景色が変わってきた。水だ。水が流れている。もっといえば、細い川が見える。足元は土というよりも砂利が増えてきた。ここが旅の転換点か。


 想像以上に良い天気のせいで馬がバテるのが早いため、二分ほど止まって馬に川の水を飲ませると、すぐにまた出発した。


「アグリアお嬢様、馬車酔いはございませんか?」


「えぇ、平気よ」


 平気だけれど、今後もしアストレア王国へ行くことがあってまたこの道を通るのだと言われたら少し辛いかもしれない。


 何か違う景色を見たくて、窓の向こうに目をやると空を見上げた。どこまでも続く雲ひとつない青い空だ。

 稀に鳥が見えるくらいで、面白いものなど何もない。まぁ、竜が飛んでいたらそれはそれで困るのだが。


 兵士たちも長い道のりに疲れてきたようで、少しだけ気が緩んでいるように思われる。

 がさり、という音に一気に意識が覚醒して兵士たちが剣に手をかけるけれど、それはただの野良猫だった。

 まあ、野良にしてはでかい。猫科の動物で、白っぽい茶色だ。名前はホワイトドッグ。最初に見つけた旅人が、あまりのサイズの大きさに犬と見間違ったまま名付けたからだという。倒すほどでもない。ネズミなどを狩る動物で、人間に害はないのだ。


 とはいえアストレア王国では見かけない動物だ。私自身、本で見たことがあるだけで実際にお目にかかるのは初めてだった。この山を探検したら、きっと多くのものを見られるのだろう。


「あと三十分ほどで山を抜けます」


 セイラがそう言った。

 六時ごろに出発して、すでに十時近く。

 ハルラ山を抜けたらもうオーランド帝国だ。一応、この辺りもオーランド帝国の領地なのだろうか。ハルラ山は半々でオーランド帝国とアストレア王国が統治しているけれど、山の中ではどこが国境なのか分からない。ともかく、ハルラ山を抜ければ一時間半ほどで城に着くだろう。


 あと少しの辛抱だ。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

面白いと思っていただけたら嬉しいです!!

いいね等お待ちしています。


他作品もぜひ。

六波羅朱雀をどうぞよろしくお願いします。

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