ハルラ山
ついに第50話!
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そうしてハルラ山に入り、十五分ほど。
秋の終わりということもあって、綺麗な紅葉を見ることができた。
「いいですね、晴れていて、暖かくて」
馬車に揺られながらそう言ったセイラに同意する。
「えぇ。鳥たちも元気そうに飛んでいるし、至って穏やかね」
馬車の中に取り付けられているワインレッドのカーテンは、閉めることも可能だが、今は開けられている。
この景色を見ないのは勿体無いからだ。
紅葉だけでなく、この山には見るべきところが多い。様々な種類の鳥がいるし、植物も特徴的だ。
横に長く広がるハルラ山は、まるでアストレア王国とオーランド帝国を分けるべくあえて生み出された要塞のようだ。実際は、人間の方がこの山を国境として利用したのだと思われるが。
とにかく、他とは違う独特な地形をしている。そのため、他所では見ることのできない自然が形成されている。
「今のところ、護衛にも異変はないわね」
優秀な護衛たちが何か獣などを見つけたようなそぶりはない。まだあと三時間は確実にあるとはいえ、ひとまず安心だ。
窓に近づいて、前方を見る。
オーランド帝国の近衛兵たちが剣を背中に背負って馬に乗っているのと、アレク兄様が一番前を走っているのが見える。
それからはセイラと二人、他愛もない話をした。
オーランド帝国へ行ったらまずは城の構造を覚えて、それから、オーランド帝国のマナーを覚えなければ。
ある程度は勉強してきているけれど、実際にその土地へ行かなければわからないことは多い。
特にオーランド帝国は謎の多い国だ。学んできたものの中でどの情報が正しいものだったのか見極める必要がある。
やがて、ハルラ山へ入って三十分ほど。最初のイレギュラーは訪れた。
ミカクという生物が出たのだ。三つのツノがある獣故にそう名付けられたのだが、あまりにもそのまますぎる名だと思う。鹿のような体で、背中に白い斑点がある。それ以外は茶色だ。基本は植物やどんぐりなどを食べるのだが、妊娠していて気が立っていたり、あるいはこちらが怒らせてしまった時などは、相手を殺しにかかるのだ。食べるかどうかということを目的とした狩りではなく、純粋に怒ったから殺す。ただ、神の使いとも言われているため乱獲は禁止されている。
それが道に現れたのだ。
小さな子供を連れたミカクは、子を守るために護衛の者たちに襲いかかった。
「全員持ち場を離れるな!」
そう叫んだアレク兄様のみが馬を降り、背中に背負っていた銃剣を構えて三匹のミカクを的確に撃つ。射撃が上手いためあまり苦しむことなく死んだミカクを他の兵士と4人がかりで道の端に寄せ、手を合わせていた。
そうして、再出発する。
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