パーティは不穏か否か10
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「パーティは不穏か否か06」において、アランが自分の父にする発言について訂正した箇所があります。内容は変わっていませんが、口調が少し変化しています。
失礼いたしました。
部屋に入って話し始めてから、一時間ほどが経っただろうか。ちらりと時計を見たダグラスが、口を挟んだ。
「お時間です」
「む、もうそんな時間か。仕方ないな。アグリア、健康に気をつけることだ。何かあったらいつでも頼れ」
「アグリア、体に気をつけてね。たまには手紙ちょうだいね」
お父様とお母様がそれぞれ述べる。
「ええ。お父様とお母様も、お体に気をつけて」
ソファから立ち上がって、私たちは固い握手を交わす。
ダグラスはアランに近づいて、少しだけ微笑んだ。暗殺者じゃない。父親としての表情だ。
「アラン、アグリア様のことを、しっかりお守りするのだぞ」
「わかってるよ、オヤジ。命を賭ける覚悟なら、とっくに出来てる」
アランも、笑いながらではあるがその目だけは本気だ。
「最低限の被害、最小限の死傷者で戦え。そして、アラン、お前もお前を守れ。お前の主人を悲しませるなよ」
遠回しに、死ぬな、と告げている。
「そんな簡単に死ぬかよ、このオレが。オヤジの方こそ、くたばったらぶっ殺すからな」
「全く、減らず口ばかりだな、お前は」
ダグラスは呆れを装っているけれど、息子がいつも通りの調子であることに安堵しているようだ。
「セイラ、アランが無茶をした時は殴ってでも止めてやってくれ」
セイラに短剣の使い方を教えたのはダグラスだ。
三大貴族の令嬢の付き人というのは人質に取られやすい。そうでなくとも、若い女性だ。変な貴族連中が寄ってくるかもしれない。
身を守るためだとダグラスが短剣の使い方を教え始めたのは、セイラがレーランド家に仕え始めて半年くらいだったと思う。
「お任せください、ダグラス殿」
セイラが最高の笑みで答える。
「おいおい、オヤジ、コイツに辺なことを頼むな……」
その場に笑いが漏れる。
「さて、そろそろ行かねばな」
お父様がそう言って、出口に向かう。
ダグラスが扉を開けると、二人は部屋を出て行く。その後ろをダグラスが追う。
私たち三人も部屋を出て、見えなくなるまでお父様たちの背中を見送った。
「さて、どうする?」
「パーティはまだ終わっていないようですが……」
「まあ、ヴィルヘイム王子もいるし、行きましょうか」
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