パーティは不穏か否か04
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小説のアイデアが止まらない今日この頃を朱雀は生きております。
会場に残されたラムルは一人、不安になっていた。
父と兄の代わりにパーティへ参加したけれど、本当は人見知りの自分には無理な話なのだ、人混みは苦手だ、と心の中で愚痴る。
──でも、アグリア様はいい人だったなぁ。
薔薇姫様と名高い人だから勝手に怖がってしまっていたけれど、そんなに悪い人ではなかった。
むしろラムルが拙くゆっくり話しても、怒ることなく言い終わるのを待ってくれる良い人であった。
──ヴィルヘイム王子も、視線はちょっと、怖かった、けど、いい人だった。
商人の家に生まれると、幼い頃から客に会うことが多い。
特に家まで来る客というのは重要な人で、決して無礼がないようにしなければならない。そういった点でおとなしいラムルが何か失礼をすることはなかったけれど、逆に喋りがハキハキしていない、最も簡潔に、分かりやすく、しっかり話せと客に怒られたことはある。
大人しくて可愛らしい坊やだと言ってくれる人もいたけれど、面倒なオジサンタイプは大体怒る。
その度に兄のレアルが「弟は人見知りでして……御用がおありでしたら私が承ります」と庇ってくれていた。しかも、レアルは弟を怒らない。
『ごめんなさい、兄上』
ラムルがそう謝っても、
『どうして謝るんだ? 別に無礼を働いたわけじゃないのに。ラムルは頭が良くて、物知りじゃないか。 私が客との会話を、ラムルが商売の計算などをやれば、ロックフォード商会は安泰だよ。何事も適材適所だ』
とレアルは言ってくれる。
──僕、もっと、ロックフォード家の役に立ちたい。
父だって、ラムルを怒らない。自分の特技に励めばいいと言ってくれる。
母だって、ラムルを怒らない。人見知りゆえに人間観察が得意だと褒めてくれる。
姉だって、ラムルを怒らない。人には人それぞれの役割と生まれた意味があるのだと言う。
──まずは、一歩、進まなきゃ。
今日のパーティでは何もできないかもしれないけれど、今後のことを考えたり、どの貴族がどんなものを好んで着ているのかを観察したりすれば商売に役立つはずだ。
──家に帰ったら、兄様に、この間読んだ本に書かれていたことについて話してみよう。新しい商品を作れるかもしれない。
やる気になったラムルの頭の中では、多くのアイデアが溢れ始めていた。
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