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パーティは不穏か否か02

ぜひ最後まで読んでください!

そろそろキャラ数が増えてきましたね〜。

感想などで好きなキャラとかを言っていただければ、登場を増やせるかもです。

まだまだストーリーは長いので頑張ります。


 辺りを見渡せば、多くの貴族及び王族が酒や料理を食らい、計算高く作られた笑顔を顔に貼り付けて笑い合っていた。


 その中にはもちろん、王族の次に権力を持つ三大貴族もいる。


 レーランド・ファナ家の人間でこの場にいるのは私とアレク兄様だけだ。

 それもアレク兄様は貴族としてではなく、護衛としてここに参加している様子。


 その他では、残り二つの三大貴族がいる。


 一つはラザフォード・ベル家。通称ラザフォード家だ。五代目である現当主はドレアム・ラザフォード・ベル。第二王子オーウェン派の人間だ。

 ラザフォード家は自分達の軍隊を持つ珍しい貴族で、かつて竜退治により功績を収めた軍の総司令官が、最も厳しい竜退治を引き受ける代わりにその辺り一帯の領地を貰ったことで正式な貴族となったという歴史がある。


 今日は長男のバリス・ラザフォード・ベルが参加しているようだ。


 もう一つは、ロックフォード・クレイ家。通称ロックフォード家である。六代目である現当主はホラリア・ロックフォード・クレイ。

 元々は小さな貴族だったけれど、三代目が(あきな)いが上手く成功を収め、国内の経済を発展させると共に王族などに献上し、今では三大貴族にまで上り詰めたのだ。

 今回のパーティには、次男のラムル・ロックフォード・クレイが参加している。


 昔からある程度の権力を持っていたレーランド家は、他の三大貴族とは仲が悪い。

 根っからの貴族は、途中から貴族になった軍人や、庶民と商売をする貴族とは仲を深めにくいのだ。


 今でこそ同じ貴族として存在しているが、ラザフォード家が貴族になってすぐの頃は、軍人が貴族になるなど野蛮であると当時のレーランド家当主が考えていたせいもある。溝が深まったのだ。


 バリス・ラザフォード・ベルが軍人らしい気迫を持ってして堂々とワインを飲んでいるのに対し、ラムル・ロックフォード・クレイはオドオドとして挙動不審だ。


 確か、ラムル殿は勉強が得意な反面、人見知りだと聞く。商人の家には合わないが、兄である長男が人の相手をするのが得意だから大丈夫なのだろう。


 ──そうだ。


 そこで、ふと思い出したことがあった。

 別に言わなければいけないことではないのだけれど、せっかく会ったのだから言っておこう。


 私は一言言ってその場を離れると、ラムル殿の元へ向かった。


「ラムル殿」


 私がそう声をかければ、びくりと肩を震わせてこちらを見た。怖がっているというよりは、急に話しかけられて驚いたのだろう。


「先日の結婚式では、素晴らしいウェディングドレスを用意していただきありがとうございました」


 それ以外でも、オーランド帝国へ持っていく品々の多くはロックフォード家へ依頼した物だ。


「こちらこそ、その、いつもありがとうございます」


 視線を彷徨わせながらラムル殿がそう言った。

 肩下まで伸びた金髪は、彼の顔を少しだけ隠している。

 人に見られることが苦手で伸ばしているのかもしれないが、せっかくの美形な顔立ちがもったいない気もする。


「これからも、レーランド家をどうぞよろしくお願いいたします」


「こちらこそ、ロックフォード家を、どうぞご贔屓(ひいき)に」


 人が苦手とはいえ、商人の家に生まれた者としてある程度の礼儀作法などは覚えさせられているのだろう。(つたな)いながらもラムル殿はそう言い切った。


 そこへ、後ろからヴィルヘイム王子が近寄ってくる。


「そちらは、ラムル殿か」


「お知り合いなのですか?」


「ああ。以前、我が国の商人とロックフォード家が合同で行った商売があった」


 曰く、ロックフォード家とオーランド帝国の商人が合同で武器を作りオーランド帝国へ献上したことがあるのだそう。そこでラムル殿に会ったことがあるそうだ。


 両国を行き来するのは商人くらいだから、重要な役割である。アストレア王国がオーランド帝国へ媚びを売り損ねれば、戦争を起こされる可能性もあるのだ。

 残念ながら、ロックフォード家にはオーランド帝国との商売を頑張ってもらう必要がある。


「あの時購入した剣は、竜退治にて大いに活躍している。素晴らしい品だ」


 ラムル殿がより一層緊張しながら、お礼を述べた。


「ヴィルヘイム王子にそう言っていただき、誠に光栄です」


「これからもよろしく頼む」


「もちろんでございます」


 貴族というより商人としての存在感が大きいロックフォード家は、他国の貴族や王族が相手であろうと重要な商売相手ならば、腰を低くして対応する。


 可哀想なことに、ラムル殿はヴィルヘイム王子の鋭い目つきに怯えていた。まるで狼に睨まれた兎だ。

 対してヴィルヘイム王子は、そんなラムル殿の心情を知る由もなく、いつも通りの視線を送り続けるのだった。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

面白いと思っていただけたら嬉しいです!

いいね等お待ちしています。


他作品もぜひ!

六波羅朱雀をどうぞよろしくお願いします!

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