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第5話 執筆する ~文書構造~

 ここからが本題、どうやって小説を書くかの説明をしよう。

 とはいえ、ここで Google ドキュメントの使い方を説明するつもりはない。Word などの文書作成ソフトの経験があれば、文章を入力すること自体は難しくないだろう。


 ただし、ただ単に文章を入力すれば小説になるわけではない。NovelSync で扱うためには、小説の構造を適切にGoogle ドキュメント上で表現する必要がある。そのためには、ドキュメントの「段落スタイル」を適切に設定する必要がある。


 気を付けてほしいのは、「フォント」や「文字サイズ」の設定で見出しに見えるように設定しても、Google ドキュメントも文書構造としては認識できないことだ。とりあえずは、文字サイズやフォントの設定は使わないようにしたほうがいい。


 幸いにも、第3話で書いたように、NovelSync 用テンプレートのコピーしからスタートしていれば、すでに文書構造がそのままそこに表現されている。だが、ここで改めて、文書構造について説明しよう。




 Google ドキュメントの上部のツールバー、フォント選択の隣に、段落スタイル選択のドロップダウンボックスがある。通常、白紙の文書を作った時には「標準テキスト」となっているだろう。ここを段落ごとに適切に設定することで、NovelSync が文書構造を理解することができる。




 ドキュメントの最初には、小説のタイトルが入る。ここには、「タイトル」段落スタイルを設定する。

 次に、著者名、あらすじ、キーワードなど、メタデータを設定する。ここでは、「見出し4」段落スタイルに設定したデータ名の下に、「標準テキスト」段落スタイルに設定したデータ本文を記述する。たとえば、「著者名」と書いた段落を見出し4スタイルにして、その下に、実際に設定したい著者名を書いた段落を標準テキストスタイルにする。つぎに、「あらすじ」と書いた段落を見出し4にした、その下に、実際に設定したいあらすじを標準テキストで書く。この形を繰り返して、必要なメタデータを記述していく。


――「見出し4」って、わかりにくいんですけど。なんとかならないんですか。


 残念ながら、Google ドキュメントの制限で、独自のスタイル名を設定することができないため、既存のスタイル名を使うしかないんだ。見出し1~3は小説本体で使うので、ここは見出し4ということになった。

 小説投稿サイトごとに、同期できるメタデータには違いがあるので、一度ダウンロードの操作をすると、どのようなメタデータが使えるかがわかるぞ。


 次に、本文の部分だ。本文はエピソードに分かれているが、エピソードのタイトルは「見出し3」に設定する。そのあと、「標準テキスト」で書いた部分が、そのエピソードの本文になる。これを繰り返して、本文を書いていく。


――本文だけじゃなく、エピソードに前書きや後書きをつけたいんですけど。


 書きたければ、書けるぞ。Google ドキュメントのメニューから、[挿入] - [区切り線] で区切り線を本文の前後に入力するのだ。エピソードタイトルから一本目の区切り線の間に書かれた文章が前書き、一本目の区切り線から二本目の区切り線までの間が本文、その後に入れた文章が後書きになる。


――テンプレートからコピーした文章には、エピソードのタイトルの横に「[下書き]」とかついています。これはなんですか。


 これは、このエピソードの投稿状態を表している。[公開済] とか、[予約] とか、[非同期] などと、エピソードの状態を記入する。手動で書く必要はなく、自動で生成される。自分で書くときには、省略してもいいぞ。詳しくは、第6話で紹介しよう。

 タイトル本文と状態部分の間は、タブという特殊な空白文字で区切られているぞ。間違って削除してしまったら、キーボード左側のTabキーでタブ文字を入力するといい。


――投稿サイトでは、エピソードのほかに章を作ることができます。いくつかのエピソードをまとめた章を作れるから、ドキュメントでもそうしたいんですけど。


 よく聞いてくれた。章のタイトルは「見出し1」にして、エピソードタイトルの前に書く。章のタイトルとエピソードのタイトルの間に余計なものをはさまないように気を付けてくれ。


――「見出し 2」は、どこで使うんですか。


 カクヨムでは、章立てが2段階「大見出し」「小見出し」がある。その小見出しを使いたいときに「見出し 2」を使うことができる。が、使わなくて全く問題はない。


 以上のように見出しを正しく設定すると、Google ドキュメントの左側にナビゲーションが表示され、それぞれのエピソードに素早くジャンプすることができるようになる。


――ちょっと、覚えられそうにありません。


 まあ、本当のことを言えば、覚える必要なんてない。テンプレート文書からスタートしているなら、上のほうのエピソードタイトルと本文をコピーして、必要なところにはりつければ、スタイルもあわせてコピーされる。それで書いていけば、十分だ。


 ただし、編集中に、予想外の場所にスタイルが適用されてしまうことは、どうしても起こる。その場合には、必ずスタイル設定を確認して、修正するようにしてほしい。間違っても、フォントや文字サイズの設定で、見た目だけ元通りになるようにしないように。段落スタイル自体のフォントや文字サイズを変更する方法はあるが、また後で話そう。


 まとめると、重要なのは以下の2点だ。


● 段落スタイルで文書構造を作る!

●「フォント」や「文字サイズ」の設定は使わない!

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