1/2
閉ざされた少女
彼女はとてもツンデレだった。
空無き大都市新都東京。
灰色のビルが際限なく連なる光景。その都市建築に群れたからすは鳥かごのように閉じ込められていた。
やがてからす達は空に旅立つが、テレポートしてきた快速電車に轢かれて空に散ってしまった。
今日も、いくらの様に橙色の鮮やかな目玉焼きが乗ったトーストパンをくわえて、金髪のツインテール娘が登校ルートを走ってきた。
華奢な身振りながらも彼女なりに全速力で走っている。「はあ……うあ……先生の事を考えてたら、もうこんな時間じゃん……」