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抗うな  作者: 岩崎めぐ
1/1

すべてが許せるその日まで

今日は親の店の手伝いがあったから お酒をかなり飲んだ そういう日は大抵悪い夢を見るのだが 今日はすごかったなあ

若い男の子達にボコボコにされる夢を見る


うとうとし始める頃 子供達がまたひやかしにやってきた 実際は子供などいない 服用している薬の影響で産めないから

夢にときたま現れる子供達だ

その子供達はわたしの耳元で ただお酒を振舞っているわけじゃないんだよね だとか ただ遊んでいるわけでもないんだよねなどと いつのまにか友達の待ち合わせで商店街の街角に立っているわたしに囁く

するとわたしの腰の周りに何か温かい人の温もりのようなものがまとわりついてくる わたしはそれを最近振り返ってくれるようになってきた街の温かさのようなものとして捉えている

すると若く元気のいい男女のグループがわたしの側に立つ わたしは20代そう言った若者たちにひどく罵られた経験がある為自然と敵対心からか顔が硬直し始める

すると若い男の子からいきなり体ごとひきづられ顔面を殴られる わたしは15年かけて少しずつ良くなりかけた怒りが勃発しそうになる だがわたしはさらに強く腰のあたりを強い力で温められるのだがわたしは彼らにひきづられながらものすごいスピードで暴走していく 相変わらず殴りつけられているから わたしは何の用なのかはっきり言え 話をしようと言う

彼らはウサギ小屋で働いているんだろ?と罵る いつのまにか数人の男どもを負けじど殴っているわたしであったが ただの夢の中でさえ もうわたしの頭蓋骨は折れてるだろうと思うほど代わる代わる男どもに殴られていた

一人の男が俺たちの税金で食っているんだろ?と言う わたしは生活保護者ではなかったが 六万の障害者年金はもらっているので 国の力で生活しなきゃならない人の痛みがわかるかよと相手に殴りかかった


わたしはうすうす感じてはいるが普段わたしに優しく声をかけてくれる人たちはおそらく地域活動をしている人たちであろう そうでなければそんな親切にしてくれるはずがない だがわたしは過去街中でわめき散らしたり それこそその時々の止まらない怒りによって街中にはものすごく迷惑をかけたし 実際に発病してからその辺の精神科にはないくらい献身的な看護師さんやケースワーカーの助けによってわたしはかつての元気のよかった頃のわたしに戻れたわけだし もう荒れ狂う理由もないというか 街中とは和解していきたいと常日頃から思っているので よっぽどのことがない限り怒りをあらわにするようなことはなくなった

それが夢の中でわたしの腰周りを温めてくれる人たちならわたしはその人たちの優しさに感謝しなくてはならない

ただしその反面わたし達のような障害者を人としても見ないような人たちもいるのだろう

だが憎しみをもつなかれ

わたしは普段からそう思うことにしている


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