時の流れはあんまり変わらない
あれから母さんの謎論文とミネアの難しい読み聞かせ等構われ続けること五年、はやい?いや普通の子供になにいってるの、ほんと、友達すらできない。
そんなある日。父さんに呼ばれて書斎に来ていた。
「ファンよ、お前も五歳となった。なのでそろそろ世界を知るときだ」
「父さん、それは母さんとミネアが僕を家から出さないのも限界が来ただけですよね?」
凄く雰囲気を出して会話を切り出した父さんへと呆れのため息が漏れるのは仕方がないと思う。それもこれも母さんとミネアが僕が他の人に取られたり拐われたりしないかと心配しすぎた結果僕はいまだにほとんど外の人と会ったことがない。ただ僕の家は裕福らしく、広い屋敷に使用人はたくさんいるから人と関わることは多いんだけど、いかんせん同年代がほとんどいない。
「うぬ、はぁ、どうしたらいいかなファン?お前もさすがにわかるだろ?あの二人は酷いんだよ!五歳だよ五歳!?確かにお前は賢い子供だけどそれでも友達くらいは欲しいだろ!?」
「そりゃ、はい、最近はすることがあまりないので」
魔力のコントロールはほとんど完全にできるようになり蓋を外して本格的に力に順応することができた。具体的には体に流れる魔力の把握や濃度、それによる体の活性化などなど。加えて大分神ノ読書部屋での知識も増えてきたのですることが少なくなってきた。魔法を使おうにもこの家の中ではいつも母さんかミネアが近くにいる。もしくは使用人の誰かが。ステータスに関しては後日お披露目しようと思う。
「でもそれだけ二人が僕のことを愛してくれているといことなので嬉しいことですけどね」
「ほんとに物わかりがいいというか、なんでそんなにお前は、はぁ」
なぜため息を吐くのかこの親父は。いいことでしょうに、手がかからなくて。
「うーん、僕は将来色んな国に行こうと思うんですよ」
「冒険者になるのか?まぁ、この国はもう民主国家になってるから家を継ぐなんてことはないのだから問題はないが」
国家資格もしくはそれに準ずる資格のいる、警察と何でも屋を足したような自主性を重んじる団体がギルドの冒険者と呼ばれる人たち。命を対価にダンジョン踏破や魔物討伐、町の人の依頼など仕事は多岐にわたる。名声と富を求める人は多い。ちなみに警察は昔の名残から騎士がその役割を担っている。




