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とある世界の外伝譚  作者: のんのん
旅立ちと川流れ
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白雷のシグナム

「はぁー・・・・・離れてろよファン」


「まさか、ミネアーーーー」


僕の言葉を無視してミネアの眼光が鋭く光る。それで悟る、彼女はリミッターをはずすと。


「それでは、いざ!」


「尋常に」


「「勝負!」」


そして白と黑が広間に吹き荒れる。うわー、スッゴい原始的な殴り合いだ。互いに顔を殴り付けるその戦いはまさに拳のドつき合いだ。


「ふんっ!」


「甘い!」


シグナムの右ストレートを流しそのまま背負い投げを決めるミネア。しかし空中で態勢を立て直したシグナムが地面に着地すると同時に肉薄する。


「ハハハハハハ!よいなよいな!なんとも楽しいぞ!」


殴り会うシグナムとミネア。そんなミネアの表情が愉悦に歪んでいる。それは普段の彼女からは決して見ることのできないもの。血統の顔。


「ジジイのクセに最高にタフだな!それでこそダンジョンの番人だ!なぁ!?」


ミネアさん完全にスイッチ入ってるよ。鬼人族の血の濃いミネアは戦闘中に相当性格が変わる瞬間があると聞いていたけど、変わりすぎでしょ。最初のメイドキャラはどこへやらだよ!


「濃い鬼の血とは稀有なモノとは思ったが、過去にお前と同じ強きモノと拳を突き合わせたがあの時も楽しかった!」


互いに血を流しながら殴りあっている。吹き出る血が舞えば舞うほどその拳が速さを増していく。


「喋り散らすなジジイ!今はただ拳があればいーだろうが!」


おー、綺麗なアッパーだ。それでも倒れないじいさんスゴすぎ。それから数分後徐々にミネアの動きが鈍くなる。


「そうであったな!」


ミネアの動きが鈍くなった一瞬、シグナムの拳にミネアの拳が打ち負ける。


「がっ!?」


そこにさっきのお返しとばかりにシグナムの鳩尾への一撃が決まる。


「ミネアっ!?」


「ちっ、そんな顔すんなファン!」


溢れ出る黑がミネアに集中し始める。吹き出る黑が収束を始め終わりを告げる。見たことがある技。瞬間的に力を溜めるミネアの得意の技。


「むっ!?それは!」


「おせーよジジイ!・・・・起きろ黑紅姫」


冒険者としての二つ名。それは彼女と黑と紅が混じる姿を指す。纏うのではなく混じる。血の魔法。彼女の血が目覚める魔法。


「・・・・誇れジジイ、これを使うのはアンタで二人目だ」


「ぬぅ、それはちとマズいな」


次の瞬間ミネアが拳を引き絞ってシグナムの眼前に立っていた。しかしシグナムもそれを予期してか迎撃の態勢を取っている。


「これで・・・・しまいだ!」


「負けぬわぁぁぁぁ!」


黑と白は互いにぶつかり合い弾けとんだ。雷は光を失い、そして黑が白を染め上げた。


「ふぅー・・・・もう無理だわ」


「なに、なんとも久しぶりに楽しかったわ」


二人は互いに地面に倒れて満足気な表情を浮かべる。なんという漢な戦い。いや、ミネアは女の人なんだけどね。


「殴りあってただけですね」


「まさに拳で語った勝負」


そこは突っ込んだらダメな所だよ二人とも。



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