攻略当日
「ーーって聞いてるのファン君?」
「はい!聞いてます!」
はたしてこんな調子で大丈夫なのだろうか?それは神様ですらわからない。
「便利ですねー、ファンの作った水洗式のトイレ」
「さらっと対応しすぎだよユルトさん」
こうして一日はあっという間に過ぎていったのである。うーん、やっぱり最近は理不尽なことが多く感じたよ。
「さて、それでは仕切り直してダンジョン攻略といきましょう?」
「はーい!」
朝食を終えて朝一番。家を壊してダンジョンの門の前に立つ僕ら。うん、いい朝だ!鳴きながらこっちに飛んでくる魔物も気にならない。
「それで、まず最初にファン君は極力戦闘禁止ね?」
「え?なんで?」
「それが分かってないからだと思う」
むむ?いや、でも皆が危険になるのはいやだし・・・どないしよ。
『私を・・・私を抜いてくれたら大丈夫です、ファンルーシュさま』
アルトネの背中で布に巻かれたエルピスから声が届く。いやいや、神剣なんか使ったら危ないでしょ。
『神剣でなくとも通常の剣の状態でも十分だと思います』
あっ、その手があったね。解放しなかったらいいのか。神剣ってけっこう便利だね。
「アルトネ、君の剣を貸してほしい」
「別に構わない。この剣もそれを望んでいるから」
「アルトネさんには私が付きますから大丈夫ですよ?彼女ではこのダンジョンはキツイでしょうし」
僕の言いたいことがわかったのかユルトさんがそう言ってくれる。たたその戦闘能力は知らないけど。
「なろ前衛は私とファン君。後衛にユルトで大丈夫?あなたの戦闘能力がわからないから不安ではあるけど」
「大丈夫ですよ?ファンが召喚したので人間基準での最高位の魔法くらいなら一日撃っていても疲れませんから」
「あなたも大概ね、ユルト」
流石にこの世界で神様と呼ばれるだけはある。僕なんか比べられないくらいすごいよ。
「それじゃ、さっそく中に行こう!」
「はいはい、あまり離れないのよ?迷子になったら困るからね」
僕は小さい子供じゃないって!そんなことにはならないよ、まったく。
騒がしくしながらも僕たちはダンジョンへと足を踏み入れた。




