戦闘というにはあまりにも
「はぁ・・・・・行きましょう?ダンジョンは情報によれば中腹みたいだから陽が暮れる前に近くまで行きたいわ」
「そうですね、この辺りには夜に動きが活発になる物も多いですから」
そして僕たちは奈落の谷のダンジョンに向けて歩きだした。
「あれ?前来たときはこんなに静かじゃなかったよーな?もっとワイバーンとかがひたすら威嚇してきてたんだけど」
「それは氾濫が起きていたからですよ。あの時はこのあたり一帯が危険な場所でしたから」
「ワイバーン?ここにそんなレベルの魔物はいたかしら?ダンジョンから出てきたから?」
ん?師匠はここで一番多い飛竜がワイバーンって言ってたからそうじゃないの?あの時は余裕がなくて鑑定もしてないし。
「あっ、ほらあれあれ。あのこっちに飛んでくるやつ」
そう言って僕の指差した先にいるのは全長8メートルほどの翼竜。ゴツゴツした体躯はカルタさんのドラゴン、ノノシュルを見てなかったら漏らしてた。
「あれ、ワイバーンじゃなくてエルドラゴン。成体前のドラゴン。成体はドラゴンの中でも下位の部類だけど群れで戦う相手じゃない」
「え?あっ、でもようするにそんなに強くないんでしょ?ちょっと待っててよ、落としてくるから」
そう言って僕は前と同じように谷を駆け上がって元ワイバーンに肉薄する。身体強化もできるからこれくらいは簡単にできるようになった。
「よっ、と!」
「「はい?」」
そして踵落としをその頭蓋に一撃。それだけで元ワイバーンは地面に叩きつけられ動かなくなる。うん、やっぱりそんなに強くないね。
「お待たせ、先を行こう?」
「Aランク冒険者がパーティーを組んで倒すのに一撃で」
「流石にあのバカが弟子するだけの身体能力ね」
呆れた様子の二人と一人笑顔で僕を見つめるユルトさん。いや、ユルトさんは基本微笑んでるだけだけども。
「ミネアはここには来たことがあるの?」
「ええ、ギルドからの依頼で何度かね。放っておくと魔物が溢れてしまうから一定期間で間引きの部隊が編成されるの」
へぇ!やっぱりギルドでも部隊とか編成して討伐に乗り出したりするんだね!
「まぁ、あなたみたいに素手であんなことするのはバカ一人だけだったけど」
「うん?そうなの?」
バカって一人しか思いつかないけど多分師匠だよね!あの人非常識代表だから。




