奈落の谷へ
「そう、もういいわ。そのポケットホールにはどれだけの物が入ってるの?」
「うーん、よくわかんないからリストを表示するよ」
そして空中に僕のポケットホールにあるものを表示する。
ポケットホール
一般武器30種
毛布(多数)
ベッド(12個)
衣類(多数)
食べ物40種(一年分)
宝石12種
寝袋
テント
水(320㍑)
魔石(多数)
魔武器4種
聖武器2種
鉱石(多数)
「こんな感じなんだけど、どうかな?詳細なのは文字をなぞれば見れるけど」
「聖・魔武器が入ってる?いったいどこで?」
「あぁ、それは終末渓谷にファンが行ったときに拾ったものですね。あそこに挑んだ猛者は多くいたようですから」
その言葉にミネアはもう優しい顔をしている。あれ?何かやっちゃった?
『ちなみにあなたは普段適当にこのポケットホールに入れて確認してませんでしたが、聖・魔武器は神剣などの神話武器の二つ下の伝説級の武器ですよ』
「ファン、あなたやっぱり変?」
「むむ、変と言われると反論したくなる」
うーん、やっぱりあのおっさん騙してたのか。何が迷いやすいけど観光名所の一つだよ!おかしいと思った!なんでそんなとこにすごい武器が落ちてるんだよ!
「ファン、自重は大事。ただそれがファンみたいだから私は気にしない」
「えぇ、それがいいみたいね。気にしたら負けよ負け。それじゃファン君、私たちの荷物を入れておいてくれる?」
はたしてこれでよかったのか。まぁいいか。うん、みんな納得してくれたみたいだし。
そして翌朝、誰が僕と一緒に寝るかで揉めた夜があけて攻略開始当日。女の子に取り合いをされるのって照れちゃうよね。ビバ子供時代。
「ちなみにユルトさんの枕で寝ました。えぇ、まさに楽園でしたとも」
「何言ってるのよ、それじゃいくわよ?」
はーい。奈落の谷はここから30kmほど。僕が昔行ったことがあるから時空間魔法で簡単に行ける。
「それじゃ、陽が暮れる前にはむこうにーーーーー」
「'浮浪の徒'」
あっ、ヤバい。ミネアに時空間魔法のこと言うの忘れてた。
「ーーー着くように・・・ファン君?」
「てへ、着いちゃった」
移動したのは奈落の谷の入り口。既に水のかれた死の大地。空を制する下位の竜種の群れに、地に跋扈する異形のモンスターたち。
「すごい、時空間魔法まで使える?」
「うん、師匠が使えたから色々教えてもらったんだ」
神ノ読書部屋でも色々学んだからある程度は使えるんだよね。




