天才ってこんなかんじなのかな
あれから三か月くらいの時が過ぎた。え?はやい?いやだって僕何もしてませんもん。母さんの母乳飲んだり。ミネアの腕に抱かれたり。おしめをかえられたり。髭に攻撃されたり。
「ふぅ・・・」
「あら、起きられましたか坊ちゃま?」
「あーうー?」
深紅の長い髪とかわいらしく髪から覗く角を持つ高校生ぐらいの年に見えるメイド、ミネアが僕が起きたのを見つけ近くに寄ってくる。彼女は父さんの妹なのだけどなぜかメイドをしている。というのも、母さんが妊娠したことでその周りのお世話をしていたようなのだ。
「ふふっ、兄さんに似なくて本当に良かった・・・・こんなに可愛いファン君があの髭に似なくて本当によかった」
「だあー?」
はいここでようやく僕の名前が出てきました。僕の名前はファンルーシュ、正式にはファンルーシュ=エブル=ソヒト。貴族かって?元貴族らしいですよ、今は貴族制度はこの国にはないらしいのでその名残だそうで。父さんは綺麗な青の髪と角を持ち快活な青年のような風貌だし、母さんにいたっては腰まである金髪に禍々しさすら感じる角を生やしている。皆美人だから僕も期待できるかな?カラフルな髪の毛とか。
「それでは今日もご本を読みましょうか。最近はユノ様ばかりだったので今日は私の番です」
「あーい!」
このメイド実は母さんと僕に本を読むことでケンカしている。それはもう凄かった。この世界には魔法があるらしく、母さんとメイドの二人がうちの庭をぐちゃぐちゃにしていた。あとで父さんに怒られていたが。なによりこの二人の本のチョイスはおかしい。
「それでは今日は、魔法陣構築の理論とその応用について読んでいきますね?」
「ばぶ」
ほらおかしい。なんでそんなものを読み聞かせるの?僕はまだ生後三か月だよ?母さんは母さんでどこかの偉い人の最新の論文なんかを読んでくる。ここにはやばい人しかいないのかな?ちなみに父さんだけは普通に絵本を読んでくれる。常識人は父さんだけだよ。
「まず魔法陣とはその性質上すべての事象が編みこまれた芸術である。そこに映る文字全てが意味のある言葉であり、美しい羅列は深く根源へと至る。また術理国家においては――――――」
「だあ」
わかるわけない。と最初のころ僕は思っていた。しかしよくよく考えたら僕は言葉を理解できている。なんなら知らないはずの言葉を理解できている。神様がくれたチートのおかげだろうけど、なぜか全く知らないはずの理論も理解できてしまっている。チートすごすぎる。すごすぎてちょっと引いちゃう。




