街の宿は普通だったね
馬車から降りた僕たちは宿を求めて街を歩いている。そして周りの視線を集めている。そりゃ、メイド服の美人なお姉さんがいたらいやでもめだつよね?
「ミネア、その服はなんとかならなかったの?」
「ダメよ。口調は確かに崩しているけどあなたに仕えたい私の意思に揺らぎはないから。それにその方が後々の役に立つわ」
そう言われてしまうと黙るしかないんだけど、目立ってしかたないよミネアさん!
「それに、私が目立っているだけではないのよ?」
「うーん、そうかな?僕の服は普通だよ?顔だって幼いからなおさらどこかの国の貴族っぽいだけでしょ?」
昔から顔立ちが幼いとか言われてきたからなー。父さんとかは年を取って大分中年の雰囲気出してるけどね。それでもいい感じのダンディーさだし。羨ましい。
「まぁ、貴女がそれならいいわ。視線だって昔からだから慣れたものだからね」
「慣れそうもないよ、僕は」
さっさと宿に入ってしまおう。そしたら大丈夫でしょ。
「ほらあそこが私たちが泊まる宿よ」
「普通の宿だね?」
視線の先に見えてきたのはいかにもな宿屋であった。もう少し、こう、ファンタジーを期待したんだけどね?
「当たり前よ。お金だって余裕がある訳じゃないんだから。明日からは冒険者としての依頼で稼ぐわよ?」
「ほんと!?じゃ、僕は同伴者として付いていっていいの!?」
冒険者養成の目的のために高位の冒険者はまだ冒険者に成っていない者を連れていくことができる。その依頼のレベルも冒険者に依存しているから実力のない冒険者は同伴者をつれていけないのだ。




