間話3
そこはこの世界の神たちの世界。概念は曖昧で、しかしその格が確かに存在する世界。
「あのお方は何を考えているんだ?」
「何も、彼は投じられた者ではない。ここにたまたま訪れた者」
楽園と呼ばれる空間、庭園のような場所で彼女たちは顔を合わせている。
「えぇ、だって彼は特別だもの。あなたもわかるでしょう?格が違うの、私たちと管理者であるあの方と同じように」
「うーん、でもでも輪廻のシステムにはいるんだよね?」
「いるだけ、ですよ。魂が大きすぎて、あれを転生するのにはとても大きな準備が必要になりますし?」
それはただの談笑であり、しかし世界を見守る彼女たちには必要な場であった。
「アレが世界を壊すとしたら?」
「どうしようもないんじゃねーか?俺ら最高神でも無理っしょ、あの方と同格かそれ以上でしょ?無理無理、それは何かするって次元じゃねーよ。ただ見守るだけだ、まぁ仲良くしたいなら加護でも付けてもらってこっちから友好の証を見せるのが最善ってこった」
「珍しくまともなことをいいますね?それがいいのも事実ですかね?彼は善良な人間のようですから」
その言葉にその場にいた全員が頷く。それが彼らから見たファンの総意である。
「まっ、しばらくは様子見といこうや」
「そうですね・・・それしかないですか」
「大丈夫、彼は優しき人。善良なる魂と大きな器を持つ選ばれなかった可能性の萌芽ですから」
そして彼らは悠久へと身を任せる。その世界しか知らない彼らは、しかしそれでも世界を愛していた。




