なにかが起こる予感
家庭教師の人が来るまでしばらくかかるそうなので僕の日々は平和のものに戻った。ことはなく今日は父さんが1日忙しそうにしているのを眺めていた。普段は仕事で夜まで帰ってこなかったりするのにここ数日家で忙しなく動き回って使用人の人たちに指示を出していた。
「ねぇねぇミネア、最近父さんがずっと家にいて忙しそうにしているのは何かあったの?」
「ファン君には二人ともあまりご自分のことを話したがらないから知らないのも無理はないわね?」
そうなのだ、一応僕が住んでいる都市の代表を父さんがしているが詳しいことは教えてもらっていない。勉強もミネアが教えてくれるし、家も広いのでミネアや母さんに遊んでもらえば運動不足になることもない。使用人の人たちも多く、よく可愛がってもらっている。
「もうすぐ兄さんの友人の方々が来られるのでその準備をしているんですよファン君」
「そうなんですか?いつもはここまでではありませんよね?」
何度か父さんを訪問してくる人がいたが、ここまで大がかりな準備をしている人はいなかった。加えてミネアが僕をずっと構ってくるのでその人たちと会話らしい会話もしていないし。
「ミネアは会ったことがあるの?」
「ええ、何度か。気さくな方々ですから心配はいりませんよ?」
「今回は、僕も会うの?」
いつもとは違う対応に僕は驚いてそう聞き返していた。
「はい、いつもの訪問とは違い今回は私的な場ですので」
「そっか、楽しみだね?」
「ええ、ファン君も少しビックリするような方々ですから楽しみにしていてください」
その言葉に少し不安を覚えながらも僕は頷いて笑った。
チートとか書いたのに全然闘わない。それはまだまだプロローグの途中だったりするからです。と言い訳。