師匠的な人がくるのかな
その後、父さんは母さんとミネアと話し合いをしていた。話し合いといっても、ほとんど母さんとミネアが一方的に父さんに文句を言っていただけだったけども。
「私は反対です。ファン君がもし身ぐるみ剥がされてどこかに拐われでもしたらショックで何をするかわかりません」
「そうよそうよ!私の可愛い息子がそんな目にあったらと思うと・・・・」
「あぁ、わかっている、だからアイツを呼んで一から鍛えるように頼んでみるんだ。もしアイツが首を縦に振らなかったらそれまで、ファンよそれでいいな?」
その言葉に僕は頷くことしかできなかった。今世も親不孝な息子だな、本当に。
「はい、それでも僕は世界を見てみたいと思います。冒険者となるか、他の手段を選んでも、今回のことがその最短距離ならなおさらです」
「もう・・・・・男の子ってズルいわ。そんな顔したら無下にはできないもの」
「兄さんも昔は冒険者として活動してましたしね、その道の才能はありませんでしたが」
「う、だからこうしてこの都市の代表をしているのだろう?」
自分の好奇心がこんなにも強いだなんて思ってもみなかったけど、それでもこの胸にある高鳴りは日々募るばかりだ。それに神ノ読書部屋で見つけた時空間魔法を覚えたらここにも頻繁に帰ってこれる。といくら言い訳をしてみても胸の痛みは消えそうもないな。
「アイツは天才だ、武も魔法も秀でてるそれこそバカげているほどに。アイツがお前を認めるならそれは可能性になる。お前なら一人でなんとかできるということのな」
「世捨て人ですからねあの人は。あそこまでフラフラしている人にファン君を任せるのは大変心配ですが」
もう仙人みたいなおじいちゃんしか出てこないくらい人物が見えてこないな。父さんの口ぶりは友人に対するそれだけど。
「まだリグル君がファンを見てくれると決まったわけではないでしょう?性格を考えるなら面倒臭がるのが目に見えているわ」
「いったいどんな人なのか全くわからないです」
その人で大丈夫なのだろうか?堪らなく不安だなー。
細かい所や描写、話の流れは後々加えていこうと思います。
とりあえずは更新を続けていく予定です。
あれ?ヒロインが出てきていない?そんなバカな・・