魔法使い
ファンタジー世界を彩る魔法使いは、その作者の数だけ種類があると言っても過言ではありません。
現実世界には実在しないとされる魔法を扱うのですから、その原理原則は作者が決めれば良いのです。
精霊魔法でも、「精霊と協力」する方法と「精霊を使役」する方法では大きく異なります。
協力関係の魔法行使では大きな力を発揮することもあるでしょうが、見返りを求められることもあります。
使役する魔法行使では、力の及ぶ範囲で思うように魔法を発動できますが、失敗した時に暴走する可能性もあるでしょう。
このように同じ魔法でも、それぞれに設定が異なっていて当たり前で、唯一の手法は存在しません。
もっと細かく類型を作れば、基本的な力の源として
・他力本願
・自力中心
・共同
となります。
発動方法には
・言語制御
・動作制御
・補助道具
・紋章
・魔法陣
・直接制御
などの補助が必要になります。
古い物語ですと地面に定められた図形(魔法陣)を描いた上で、杖や水晶玉(補助道具)の助けを借り、大きな身振り(動作制御)で、朗々と呪文詠唱(言語制御)を行い発動するなんて描写もあります。
最近の主流は直接制御で、いきなり魔法が放てるという描写ですが、味気ないと思うのは私だけでしょうか。
この呪文詠唱の部分で、他力本願(我に力をお貸し下さい)なのか、自力中心(我が命に従え)なのか、共同(我と共に顕現せよ)なのかを表現するのが古典的手法です。
拙著『魔族になった兄を何とかしたい』で主人公たちが変身する時の呪文は他力本願ですが、変身後の魔法行使は自力中心となっています。
その派生で格闘家が放つ衝撃波や人間離れした技を魔法の発動とすれば、楽しい戦闘描写になるでしょう。
定められた手順(コマンド入力)で発動される技の数々ですが、大きな身振りや技名の絶叫が必要など、多くの格闘ゲームや魔法少女たちを再現可能です。