怪異
怪異現象と言えば、科学では説明できない超常現象や妖怪の類いを包含する単語です。
人知を超えた現象でもありますので、神の奇跡なども怪異に含まれる可能性があります。
代表的な怪異は、都市伝説と呼ばれる現象でしょう。
化け物が出たとか、未知の生き物を見たとか、そう言った話に大袈裟な表現や新要素を付加して出来上がるのが都市伝説です。
この都市伝説の古い形態が、今昔物語などに登場する妖怪です。
九州のある峠道では、「ここで、こんなことがあったらしい」と話ながら歩いていると、「今もあるぞ」と声が聞こえて、話していた内容が実際に起こるらしいです。
「ここで一億円の札束が天から降ったらしい」と話ながら歩いたら、本当に降って来るなら嬉しいですね。
こうした頓智の効いた民話もあって、ある男性が鬼と知り合って、鬼の苦手なものを聞き出します。その代償に男性も苦手なものを教えるのですが「金銀財宝が苦手」と伝えます。
鬼は「もしも鬼の弱点を他人に漏らしたら、お前を許さない」と言って別れました。
男性は村に帰り、鬼の弱点を村中に教えてしまいます。怒った鬼は男性の家の中に山ほどの金銀財宝を投げ込んで山奥に逃げ去るという話です。
『饅頭こわい』に似た話ですね。
他に代表的な怪異譚は「化かされ」る話ですね。
狸や狐に化かされますが、狐の化かし方が割と命に関わる内容であるのに対して、狸の化かし方は驚かせるのが主眼になっているなど、怪異にはそれぞれ特徴があります。
他には付喪神やポルターガイストなども怪異に含まれます。
ほとんど何でも怪異に含めても良いのですが、その中から鬼や悪魔など細分化してゆくのも、また一興です。




