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風神天翔記 ~とある修羅の転生事情~  作者: 仏ょも
四章。尾張統治と下準備編~
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76話。華麗なる一族の巻。

前話のあらすじ


千 「諦めなければ夢は必ず叶う(仕事は何時か終わる)と信じているのだァッ!」


雪 「愉悦」



時は多少遡り、信濃において千寿が長尾家の幹部たちを潰した後に深志の内藤を降し、秋山が木曽福島に篭る馬場を説得中の頃の話である。


----


唐突だが、九州の最南端には薩摩という修羅の巣窟がある。この地には、獰猛にして危険生物、後世「例の一族」と呼ばれることになる修羅の一族が生息していた。


彼らこそ、尾張の小者ですらその存在に恐怖し、木の棒で人を斬る。撃たれても死なない。三千居れば三万までなら殲滅出来ると宣う理不尽の権化。


そう、言わずと知れた島津である。


……そして更に唐突だが、そんな修羅の中の修羅であってもどうにも出来ないものが有ると言われている。


河の流れ? 埋め立てろ。

山法師? 殺せよ。

賽の目? 気に食わない目が出たら壊せ。

をモットーにする薩摩隼人でもどうにもならないこととは何か?


それは


①金が無い。

②食い物が無い。

③長女に婿が居ない。


と言うことだ。


①や②に関してはまだ良い。他者から奪うなり領地を発展させればなんとかなる可能性は有る。だが③テメーはダメだ。


この問題は非常に深刻である。なにせ彼女がまだ12になるかならないかの頃に大友から吉弘家の次男との婚姻の話が来た際、家族総出でその幼い長女に対して「良いか、絶対に逃がすな! お前には後が無いんだぞ!」と発破をかけたくらい、長女は幼いころからお転婆と言うかなんと言うか……生粋の修羅であった。


そして薩摩では昔から「彼女が結婚できたら桜島の噴火が止む」とまで言われており、向こうの事情で婚姻話が流れた際には、家臣領民一同が憤りを覚えるよりも「やっぱりな」と納得したものだ。


あれからおよそ五年。未だに独身で当然のように相手もおらず、それどころか一向に婿を探そうともしない長女に当主である父と次期当主である長男、さらに先代である祖父を含む一族郎党の誰も彼もが現在進行形で日々危機感を募らせている。


……そんなある意味で平和な悩みを抱えるのが、薩摩守護である島津家の現状であった。



----



薩摩国は内城。言わずと知れた薩摩守護である島津家の居城である。その評定の間において、若者と壮年の男性、さらに老境の男性が、一通の書状を中心にして厳しい表情を浮かべ車座に座っていた。


「……父上、これは」


若者がゴクリと唾を飲みながら父親の顔色を伺う。今年二十歳となる島津家の次期当主、島津義久は大友家からの書状を何度も読み返し、その真偽を疑っていた。


「うむ、罠じゃな。紛れもなく罠じゃ」


そんな義久に「父上」と呼ばれた壮年の男性、島津家現当主島津貴久は書状の内容は疑ってはいないが、これを送ってきた大友家の狙いを罠と断言する。しかし大友家の狙いを看破しつつもその表情は硬い。


「しかしこの餌は罠と知っても食わねば……」


老境の男、先代当主の日新斎はそう言って書状を睨む。


三者ともに大友の狙いはわかる。わかるのだが、ここでこの罠に乗らなければ先がないことも理解している。


「まさかこのような手段で我々を追い詰めに来るとは……侮れませんね」


「見事と言えば見事よ。さすがは大友。次期当主は振るわんらしいが、家臣の層は厚いな」


「うむ。それは確かに、しかし今は連中を誉めるよりも我らがどう動くかじゃ。下手なことをすれば家が割れるぞ?」


「「……」」


先代の言葉に無言で頭を抱える現当主と次期当主。通常の罠なら食い破れば良いだけの話なのだが、この話はそんなに簡単な話ではない。いや、ある意味では非常に簡単な話なのだが彼らにはその決断が出来ないでいた。


「当主は父上です。私は父上のお言葉に従いましょう」


「おぃ! それはっ!」


結果として全ての責任を貴久に押し付けようとする義久。まぁ責任をとるのが当主の仕事なので、一概にこの判断を無責任とは言えまい。


「そうじゃな。今さら儂が口を出す問題でもあるまいて」


「父上?!」


孫と同じく全ての責任を貴久に押し付けようとする日新斎。まぁ責任を取るのが(ry


事実上、父と子に見捨てられた貴久は書状を睨みながら、額から脂汗を流し熟考し、そして一つの決断を下した。


「よし、家族会議をしよう」


「「おいっ?!」」


散々に悩んだ結果、自分一人が背負うには重すぎると判断し、家族会議を提案する貴久。当然責任を被りたくない義久と日新斎は抗議しようとするのだが……


「五月蝿い五月蝿い!当主の決定じゃ!」


と強権を発動した貴久に、当主に従うと宣言した2人は逆うことも出来ず。ここに島津家の家族会議開催が決定されることとなった。その議題は当然のごとく「例の事案」である。



----




「あ~もぉ!全然釣れないんですけど~」


青に近い黒髪を棚引かせ、仏頂面で釣竿を弄くりながら海と自らの釣果ボウズに文句を垂れるのは、噂の島津家の二番目にして鬼島津こと長女の島津義弘であった。


「姉上の場合、釣竿よりも銛を持って潜った方が早いと思うんだよね~。あ、また来た!」


そんな少女よりも更に幼い少女、姉とは違い赤銅色の髪をした島津の四番目こと次女の家久は、義弘が睨んでくるのも何のその、餌に食いついた魚を逃さぬように手早く竿を上げ、ささっと獲物を自らの魚籠に入れていく。


「いや~これで今日のご飯にも魚が付くね!」


「……そうね」


魚籠を見て満足げに頷く家久に対し、その魚を貰う立場の義弘は文句も言えずにピクリとも動かない己の竿を憎らし気に見つめていた。


信長が聞けば「え、守護じゃよな?普段どんだけ貧しい生活をしとるんじゃ?!」と驚くところだが、そもそも薩摩は少し前まで島津家以外にも蒲生・祁答院・入来院・菱刈・東郷等の力を持つ国人達がおり、ある意味で群雄割拠状態であった。


今では島津が蒲生・祁答院・入来院・菱刈を滅ぼし薩摩の過半を治めているのだが……元々薩摩と言う土地は、夏には暑さによる干魃があったかと思えば秋口には毎年野分(台風)の被害が有り、さらに季節の変わり目や梅雨の時期には水害が多かったりと、唯一落ち着いているのが冬だけ(それでも雪が積もる時がある)と言う、まさしく天候不順の見本のような環境である。


さらに無駄に水はけが良く農作物を育てるのに適さない土地は、生産力の低さという点において他の追随を許さない土地である。


つまり、今も昔も薩摩は非常に貧しい。薩摩の過半を統べる守護の娘が率先して食材を探す必要が有る程の貧しさである。


もしも千寿が島津家に婿入りしていたなら、さっさと穴を掘って水路を作ったり、神屋を呼んで金山を開発したり、船を出して為替でもうけたり、菜の花(アブラナ)と大豆を植えて生活の足しにしたり、サツマイモや馬鈴薯を探して南蛮人や明船狩りを行う等をして国力の増大に努め、後世では神と称えられていたかもしれない。


そんなifの話はさておき、問題は今日の食事だ。最近は博多方面に米が大量に入って来るらしく、さりげなく薩摩も恩恵に与れているので、米はあるのだ。ついでに良質の塩も博多の商人が優先的に回してくれるので、この辺は困っていない。


一昔前ならそれでも十分幸せと言えるモノだったが、悲しいかな人とは慣れる生き物である。年頃の娘さんがより良い生活、より良い食事を求めるのは仕方ないことと言えよう。


そんなわけで食卓に上げる為の食材を求めて海に来ていた姉妹。そろそろ戻るか? それとも一匹くらいは釣れるまで粘るか? と義弘が葛藤していた時、彼女らも良く知る者の声が聞こえてきた。


「姉上~。家久~。父上がお呼びですよ~」


「あ、は~い!……あれ、姉上。どしたの?」


島津の三番目こと次男の歳久の声が聞こえたので元気よく答えた家久であるが、すぐ横の義弘がしかめっ面を浮かべているのを見て(また歳兄と喧嘩でもしたのかな? それなら仲を取り持ってあげなきゃ!)と思い確認を取るも、その心配は全くの杞憂であった。


「いや、最近父上が私の顔を見るたびにあからさまに溜息吐いてきたり「むこ! …うに行こう」だとか「む…洪水か!」とか「むむ! 香が無い! 困ったぞっ!」とか、これ見よがしに私に婿を探せって言って来るのよねぇ」


そう、義弘は呼びに来た歳久がどうこうではなく、父上が呼んでると言うので、どうしてもソッチ方面を警戒してしまうのだ。


「あぁ~。姉上もなんだかんだでもう17だしねぇ」


()()17よ!それにさぁ。焦って変なのを婿にしたら困るのは父上や兄上でしょ? だから焦んなって言ってるんだけどねぇ」


「う~ん。まぁそれはそうだけどさぁ」


義弘がしたり顔でそれっぽいことを言っているが、家久は問題は一向に相手を探そうとしない姉にあると知っているので、父や兄がいくら悩んでも大本をどうにかしないとこの問題は解決しないと思っていた。


ここで父や兄が相手を選んで無理やり婚姻させると言う手も有るには有るが、間違いなくその家庭が荒れると考えれば、それは義弘だけでなく婿に選んだ相手も不幸にすることになる。それはこれ以上ない悪手であろう。つまりは義弘が自主的に男を探す必要が有るのだが……。


「姉上~。いい加減、鎮理さんは諦めなよ~」


「な、ななななな何言ってんのよこの子はっ!し、ししししし鎮理さんなんか知らないわよっ!」


うんざりした顔から一転、真っ赤になって否定する顔を見ればまだ11の家久にだって義弘の気持ちはバレバレである。


元々婚姻の話が来た時にはそれほど乗り気では無かった義弘だが、散々家族に言われて渋々結婚を納得したことの他に、婚約の話が出た時に彼から貰った『嫌なら断ってくれても良いですので、己の気持ちを大事にして下さい』という、女性としての義弘を気遣う文を貰ったことで、一転して結婚に乗り気になったと言う経緯がある。


さらに何度か彼女を気遣う文や府内や博多の土産を送って貰ったりしたことで、その想いは盤石なモノとなってしまった。


そんな感じだったので、その婚約が破談になった際には数日泣きわめいた。そんな中タイミング悪くちょっかいをかけてきた入来院を完膚無きまでに叩き潰したりしている。


つまり入来院氏は彼女の癇癪で滅ぼされたと言っても過言ではない。義弘は会ったこともない千寿に対してそこまでの想いを抱いていたのだ。


そしてその後、彼から最後に届けられた『此度の事、誠に残念に思います。義弘様に良縁が有ることを心から願っております。お体に気を付けて下さい』と書かれていた、義弘を心配する文を今でも後生大事に保管してあることは家族全員が知っている。


……つまるところ島津が誇る鬼と呼ばれた長女は、チョロい上に重い上に多少のヤミが見えるツンデレ修羅さんであった。


まぁ家久としても破談の補填として、大友家としてではなく彼個人から齎された情報により、島津家は他の薩摩の国人には無い力を手に入れたことを考えれば、姉が彼を想う気持ちもわからないではない。


義久も貴久も日新斎も、さらに歳久までもが「逃がした魚は大きすぎた。色んな意味で」と常々言っているのも理解できる。


だが幼いながらも既に卓抜した戦術眼を持つ家久の考えとしては「吉弘鎮理と言う魚が大きいのは認めるが、逃がした魚に拘泥してもしょうがない」と言う結論しか出てこない。その為さっさと切り替えろと言いたいのだが、そうもいかないのが女心と言う訳で。


「コレじゃ暫くは独身かなぁ。あ、でも私が誰かと結婚したら焦って結婚するかも?」


「……なんか言った?」


「な~んにも言ってませ~ん」


流石にマジギレ一歩手前の姉に向かって「独身って言葉に反応するくらいならお相手探しなよ~」とは家久も言えなかったそうな。


そして不機嫌な姉を見て「あぁまたぼうずか」と苦笑いした歳久が「なに? 喧嘩を売ってんの!?」と絡まれて、問答無用で吹っ飛ばされるのも島津家の日常である。



----



「さて、来たな……ってどうした歳久?」


「あ~まぁいつもの事です」


「ふんっ!」


義弘を呼びに行った歳久が微妙に汚れているので、貴久がその理由を確認すれば当の歳久は苦笑いをして不機嫌な姉を指差すことで答える。


非常にわかりやすい具合に不機嫌だ。これは今日、この件を話し合うのは拙いんじゃないか? と義久や日新斎は貴久を見るが、最近の彼女は貴久の前ではいつもこんな感じなので、今更不機嫌だからという理由で中止にするつもりは無い。


「あ、そうそう。今日も沢山お魚釣って来たから、皆でお魚食べれるよ~」


「おぉ家久は相変わらず釣り上手じゃのぉ!」


あえて明るいノリで話して来る孫娘に、あえて好々爺な感じで乗る祖父の図である。ここであえて空気を読まないような明るい声を上げた2人だが、残念ながらコレも地雷だった。


「相変わらず釣り下手で悪ぅございました~」


「「(祖父様っ!)」」

「(父上っ!)」

「(いや、どうしろと?!)」


男衆全員からの咎めるような視線を受け、その理不尽さに同じく視線で文句をつける先代の図である。


義弘にしてみれば貴久は直接婿を云々と言って来るが、祖父は周囲を使って声を届けて来るので、どちらにせよ面倒な相手としか思っていない。親としても祖父としても、この年頃の娘の扱いは非常に面倒なのだ。


ちなみに普通の女性の場合は家長に逆らうこと自体が有り得ないのだが、修羅の場合は女性と言うよりは武人として見られる風潮が有り、更に義弘は修羅としては間違いなく一流なのでこのような態度がまかり通っている。


ただでさえ娘に弱い男親にしてみたら、倍以上にやり辛い相手であると言えよう。


それはさておき。


「姉上。話が進まないから、いい加減にしよ~ね~」


「……むぅ」


「「「「(よく言った!)」」」」


ここで家族会議における自分の役割を理解している家久のファインプレーである。


流石の義弘も同性で最年少の家久に宥められてまでグダついて居たのでは立場が無い。とりあえずの牽制を止め渋々と自分の席に座る。義弘が剣呑な空気を納めたことでようやく家族会議を開始する用意が整ったと判断した貴久は、今日の会議の議題を発表する。


「んんっ! 今日集まって貰ったのは他でもない。大友家から文が届いたのだ」


その言葉に反応したのは、やはりと言うか何と言うか……長女の義弘である。無関心を装いつつも興味は有るようで、貴久に次の言葉を促すような視線を向ける。


その視線を受けて内心でビクつく貴久だが、ここまで来たら押しの一手と決意し、一度深呼吸をしてから一気に押し切るように勢いを付けて言葉を放っていく。


「まず以前大友家を出た吉弘鎮理殿が、尾張の織田弾正少弼殿に仕官し、三河にて正式な三河守に補任されたそうだ」


「はぁ?!」


「そこで吉弘鑑理が大友家で逼塞している三男坊や、次期当主に疎まれておる者どもを三河に送るそうだ」


「はぁ?!」


「で、もしも望むならその船にコチラからも人員を乗せる気はないか? といってきた」


「はぁ?!」


「勿論船代は取らんそうだ」


「……」


「「「「「(あれ? ここは驚かないの?)」」」」」


周囲の疑問はさておき、今の義弘の頭の中は大混乱中である。


てっきりその辺の国人の息子だのを押し付けてくるかと思えば、今まで秘匿してきた千寿の情報を出して来たことに驚いたし、その彼がいきなり三河守に補任されていることも驚いた。(尾張や三河がどこかは知らないが、正式に補任されたならどこかの国を得たのだろうと言うことはわかる)


正直わけがわからないが、これからの選択が自分の人生を左右することを十分に理解出来たところで、貴久が無言の彼女を訝しみながらも言葉を続けてきた。


「そこで今回の議題となる。単純な話で、誰が三河に行くかという話だ。無論誰も送らぬと言う判断も出来るが、儂としては家中の誰かは送っておきたいと考えておる」


手紙一つで島津に力を齎してくれた千寿との繋がりが欲しいのも事実だが、薩摩~尾張三河(この場合は薩摩~土佐~紀伊半島~尾張三河)の貿易ラインが出来れば、今以上に生活が楽になると言うのも有る。販路と情報源は多いに越したことは無いのである。


その為、貴久は家臣の誰かは三河に送る予定であったし、義久も日新斎もそれは認めている。


しかしここで問題になるのが義弘だ。彼女に内密で家臣を千寿の元に送った場合、これがバレれば鬼島津の怒りは貴久を始めとした情報を隠した者たちに向かうのが確定してしまう。そうなった場合の家族間戦争を避ける為にこうして家族会議と言う形で義弘に伝えたのだ。


さらに義弘に千寿の元へ行く機会を与え、自分の意志で彼を諦めさせることで、新たな出会いを探させると言う狙いもある。


彼らが予想した大友家の狙いは、自分たちが彼女にこのような決断を迫らせることで、鬼島津と恐れられる義弘に自分たちに対する不信感を植え付けることだろう。だが義久も貴久も日新斎もこうしなければ義弘は何時まで経っても過去に拘ってしまうと判断した為、一時恨まれても構わないと言う苦渋の決断をしていた。


「……」


「「「「…………」」」」


そう、彼らは今も無言で目を閉じている義弘が千寿を諦めることを前提に話をしているが、それは大きな勘違いであった。


「(え~っと。私が三河に行くってことはお嫁さんになるってことよね? その場合は島津の方? うーん。島津義弘のままっていうのも覚悟が足りないと思われるかもしれないから、変えるのは名前よね。それに彼の側には義鎮が居るはず。つまり側室になるってこと? くそっ義鎮めぇ! 大人しく兄上が貰っておけばこんな事には……。だけどだけど側室だって立派なお嫁さんだし、そもそもこの機を逃がしたら彼の元には行けないわよね。ていうか三河ってどこ? いや、船に乗れば行けるんでしょ? なら何処でも良いじゃない。今私が考えるべきは……)」


彼女の中では、既に家を出た後のことを(さらに側室になることまで)考えていた。


ここにそんな彼女(孫、娘、妹、姉)の苦渋の決断を見守る男集団と、家を出ることを前提に考えてる(当事者)の図が生まれていた。


「(あ~。姉上、これは三河に行く気だね。当然お父様は止めるだろうし……もしかしてこれが大友家の狙いなのかな?)」


この場で唯一双方のすれ違いを理解していた家久は、コレから家族間で行われる苛烈な戦いの気配に、思わず身震いをするのであった。



九州に生息する例の一族登場。まだ薩摩は完全に平定していません。千寿君が与えた力とは?ってお話 (サツマイモではありません)


正妻戦争は起きませんが、なんか別な戦争が起きそうな予感。



ちなみに千寿君的には、彼女を口説いたのではなく


「断ってもええんやで?むしろ断って下さいお願いします」とか

「いやぁ破談になって本当に残念でしたね!」


と言った感じの意味が込められた就職活動の際に良く見られる、企業からの不採用通知的なお手紙を送ったつもりです。相手が手紙を貰い慣れてない娘さんで、企業の建前を本気にしてしまったと言えばわかりやすいでしょうか。


つまり「え?なんでコレで好感度上がるの?!」状態。



島津義弘のイメージCVは内田真〇

島津家久のイメージCVは東〇奈央



ドラッグアン〇ドラグーン的な感じですね。




もう少しでポイントが初期のベ〇ータを超えるっ!(なんだこの催促)



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― 新着の感想 ―
[一言] 薩摩の現人神(婿)のイフルートも魅力的ですね♪ よんでみたいと思った。
[気になる点] 家久が釣りが上手って、そっちの釣りではないですな。家久はさっさと結婚して、妖怪「首おいてけ」をこさえるんだろうか。
[一言] この話見て、主人公が薩摩に行くif物語も見てみたくなった
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