3話。織田家集団粗相事件の巻
部門別の日間一位?!書かねば…
そんな精神状態の作者が書いた第3話!
最初第三者?少女?視点。
途中から千寿君視点です。
修正する可能性大ッ!
作者はノンケです。
千寿と呼ばれていた男が殺意を向けると同時に今まで周囲に興味を向けていなかった「姫様」とやらも、こちらに視線を向ける。
その目は、今まで自分を見る大人たちの侮蔑や理解不能なモノを見る目ではなく、まるで価値の無いモノを見るかのようで、不快になるより恐怖を覚える。
しかし少女にとって今注意を払うべきは「姫様」ではなくコチラに殺意を向けて来る男だ。
自分の身分も狙いもバレていた。
自分の赤い髪は確かに珍しい髪色ではあるが、決して他には無いわけではない。
自己紹介も何もしていないし、言葉を交わしたのも今が最初。
彼らが尾張に入ったのも今日で違いない。
それなのに何故バレた? まさか間者か? 自分を釣ったと言う事か?
しかし言ってることを聞けば誰かに雇われた風ではない。
あくまで自分たちが迂闊な真似をしたから殺すと言っとるだけ。
そして彼は殺すと決めたら必ず殺すだろう。
(いや、殺すと決めたときには殺しているという凄みがあるッ!)
頭の中を高速回転させつつ、必死で恐怖を隠そうとする少女だが、
周囲はその危険極まりない宣誓を受けて、臨戦態勢に入ろうとしていた。
その行動が彼の言う言葉を肯定することになるとは考えもしない。
ただ「主君を守らねば!」この思いだけで彼らは修羅の前に立ったのだ。
その構えはソコソコの武を学んでいるようではあるが、所詮は尾張の地侍が我流で鍛えたモノ。半農半士の侍モドキ相手ならまだしも、修羅から見れば障子紙でしかない。
そもそも少女たちは知らない事だが、今彼女らの目の前に居るのは九州の修羅の代表の一角である大友家の次期当主であった者と、その教育係にして小姓にして護衛を兼ねる男だ。
大友家の次期当主であった『姫様』に護衛を兼ねる小姓が一人しか居ない(昔は身の回りの世話をする侍女が別に居たが護衛はいない)という事実。それが意味することの重さは少女たちが考えるよりもずっと重い。
確かに『姫様』が当主である父親に嫌われていたというのも有る、本人が千寿を気に入っていたというのも有る。
だが、護衛を他に置かない理由が当人たちの感情だけであったならば、『姫様』を支持する家臣らが黙ってはいなかったはずだ。それらの者たちが動かなかったのは、偏に「彼の戦闘についていける事ができる小姓など存在しない」と、大友家の家中から認識されていたが故のこと。
突き詰めて言えば、千寿の邪魔になるからという理由で『姫様』が千寿以外の護衛を断り、ソレが通るだけの実力が有ると評価されていたのだ。
ただでさえそんな存在が宝蔵院で武の基礎を学び、成長期を越えたことで肉体的にも成長している。その上で、定期的に山賊やら地方の地侍を相手に実戦も行っており、その武は錆びるどころか、更なる高みへ届こうとしている。
そんな彼が明確な殺意を持って敵対したならどうなるか?
少なくともまともな実戦すら経験していない子供に生き残る術などないことは明白。
言い換えればまだ彼女らが死んでいないことが千寿に彼女らを殺す気が無いという証ではあるが、それも最終的には千寿の気分次第。
「「「「あ、あわわわわわ」」」」
明確な形を持った『死』を前にして、己の生殺与奪権を握られたことを自覚した少女たちは、色々と酷いことになっていた。
「はっ、この程度の殺意で粗相をするとはずいぶんとダラシナイ護衛だ。シカタネェからコレ以上生き恥を晒す前に俺が介錯してやろう。さぁ首を出せ」
介錯どころか、腹を斬らなければタダの斬首だが、今の千寿はそんな言葉では止まらない。
ツッコミを入れようモノなら「良くぞほざいた」と笑って歪み無い一撃で葬るだろう。
かといって言われた方も「そうですか」と首を差し出すことはない。
このままでは千寿の殺意だけで護衛は死ぬし、興が乗った千寿によってここにいる全員が死ぬことになるだろう。
だからこそココで「姫様」が動いたのは当然の事だった。
――――
「いや千寿。そのうつけを見に来たんだから殺しちゃ駄目でしょ?て言うかソレを殺したらゆっくり出来ないじゃない」
「むっ」
興が乗ってきたところで姫様から実に真っ当なツッコミが入った。
むぅ。これからという所なんだが、確かに下手に流血沙汰にしたらこいつらを全滅させる必要がある。今は小娘とは言え領主は領主。殺したら移動する必要があるよな。かといって「ゆっくりする」と言ったばかりでここから移動するのは忍びない。
姫様のことを考えれば、せめて一泊して疲れを癒して貰いたいと言うのもある。
……しかたねぇなぁ。
「ふむ。姫様もこうおっしゃっていることだし、説教はこのくらいにしてやろう。姫様に感謝するように」
そう言って殺気を収めれば、腰を抜かしたのかヘナヘナと腰を落としていく護衛共。
だらしねぇ。コレが織田信長の護衛かよ。
心の中で唾を吐きかけるが、肝心の赤毛の少女は、怯えながらもしっかりとコチラを見据えていた。
ほほう……流石は将来の覇王様だ。
思わずにやけそうになる。
その俺の顔を見て、さっきまで必死で踏みとどまっていた少女がビクッとして後ろを確認した。コレはもしや退路を確認したか?
殺気を収めて「このくらいにしてやろう」と宣言した後でこの態度である。
解せぬ。
いや、アレか? 草食動物がばったりと肉食動物に会ったとき硬直する原理かな?
それで、俺の殺気が収まったから、今ごろその硬直が解けたというならわからんでもない。
断じて俺の顔に怯えたわけではないな?
「……そうだよな?」
「っ!」
主語も何も無く問いかけたが、向こうはキチンと理解したようでコクコクと頷いている。
流石は将来の(ry
俺が知る歴史でも部下に一言で命令するという描写があったからな。言葉足らずなところはこの頃から変わらないらしい。だからこそ逆に一言だけで問いかけても理解できたのだろう。
うむ、この理解力は見事だ。
「……千寿、アンタ絶対何か勘違いしてるわよ?」
姫様が呆れながら何かを言っているが、聞こえんなぁ(難聴)
そう、今更ながら説明しよう。
俺達は現在尾張に来ている。目的は当然織田信長だ。
姫様こと大友宗麟が女性となったなら、気になるのは織田信長だろう?
普通に考えれば織田信長は男だ。子沢山だし。
だが、信長の子供は特に歴史にナニかをしたと言うこともないんだよな。
いや、家督を譲られて武田を滅ぼしたのは嫡男の信忠だし、伊賀で馬鹿やったり、小牧長久手で家康とつるんだのは信雄で、山崎の合戦で総大将になったのは信孝だ。四男の秀勝や武田の人質となった五男やそれ以下についてはもはやよくわからん。
娘は蒲生氏郷の嫁とか、家康の長男の信康の嫁になった五徳とかがいるから結構重要と言えば重要キャラだが、他でも代役ができないわけじゃない。
だからこそ織田信長の性別は調べたかった。噂ではうつけとしか聞こえてこないし、性別を偽るパターンもあるからな。
で、結果は見ての通り女だった。
コレのせいで更に俺の中に在った『この世界が実はゲーム疑惑』が増した。
あとは年齢だな。
この世界がゲームに良く似た世界で有るなら、主人公的な存在が居る可能性を考えたんだ。
普通なら信長、秀吉、家康の三英傑に関連するだろ? まぁ上杉やら毛利、足利の可能性も有るには有るが、それでも織田信長は無視できん。
それに織田信長がこの時代の中心になることは間違いない。加えて今の俺たちは仕官先を探しているんだ。
条件としては京より東で、俺たちを高く評価してくれて、さらに将来があること。
それで行くと、現在最大勢力の三好は四国が本拠地だから不可、当然足利将軍家も駄目。細川管領?
アレは死ね。
すでにそれなりの家臣団を抱えている近江六角も伊勢北畠も越前朝倉も大和の筒井や紀伊の畠山もダメ。丹波の波多野や丹後の一色も論外。つーか畿内には近付かない方が良い。
そうなれば東海だが、美濃斎藤は蝮と息子の仲が悪いし、武田はまだ甲斐しか持たない大名。
松平は今川の手先で、今川は譜代の家臣が揃ってるから入り込めない。
長尾(上杉)は本人が家出するレベルで派閥争いしてるし、北条に先が有るかと言われたらなぁ。
東北はもうグダグダだ。
つまるところ、未来が有って俺たちを高く買う可能性が有るのが織田信長だけしか思い浮かばなかったかったんだ。
今はまだガキで、確固たる地盤もない。平手のじい様が死んで、林が裏切るなら俺が筆頭になるのも簡単だ。
いや、まだ佐久間が居るが、それでも初期の段階で信長に取り入ることができれば良い。
更に言えば、他にも俺みたいなヤツが居ないとも限らん。
信長が女ならもうメインヒロインの一人だろ? なら俺みたいに考えたやつが接触を図るよな? 知らないところで何かされたら厄介だが、接触してくる前に地位を築いていれば対処はできる。そうなれば姫様も安泰だろうさ。
まぁ、織田信長にとって最大の危機と称された第一次包囲網を突破する必要が有るが、今から準備すればそれほど苦労はないだろうよ。
そんな打算があってココに来たんだが、やはり織田信長がメインヒロインで間違いなさそうだ。
何故って? だって若いもん。
見た感じ現在で大体12か13くらいだろう。
でもって、もしもこの世界がゲームだとすれば
桶狭間はメインヒロインの一大イベントだ。
しかし俺が知る織田信長は桶狭間のときに25か26だったはず。これだとメインヒロインにしては年がなぁ。(シツレイ)
姫様の二階崩れが15と考えれば、織田信長の桶狭間もそれくらいと踏んだんだ。
二階崩れが1550年でアレから3年経ったから、今は1553年と考えられる
現在12か13なら1560年(諸説あり)に起こる桶狭間のときは19から20。コレならまぁ問題ない。
ゲームなどの設定で良くある「未来から来た高校生」が主人公となるなら、2・3歳ほど年上になってしまうが、修羅の国から来た黒船と呼ばれた某極姫なんて登場人物は18歳以上が最低条件だったしな。そのくらいは適齢適齢。
とりあえず織田に仕えることが出来れば歴史に干渉出来るし、現在の味方が少ない信長は俺達にとっても都合が良い存在だった。
もしも主人公が居たとして、現代日本から来た学生が知識チートで軍師気取りなんかしたら速攻で殺してやれるしな。
……この世界で生きていて思うが、ゲームみたいな世界でも俺らは生きてるんだ。
死なないように修練するし、知識を得ようとするのは変わらない。死んだらそれまでだし、敵を殺すのに躊躇もしねぇが、ゲーム感覚で政をやられて農民やら兵士を殺されるのは面白くない。
そこに戦を知らねぇガキが未来の勝敗だけ知って賢しげにするのも許せないし、戦術をかじった程度のガキに偉そうに「軍師です」なんか言われてもな。
もしそんなヤツが現れたら信長が気に入ろうがなんだろうが殺す。
その後で千歯扱きでもなんでも作ってやるさ。
もし他の領主のところに行ったとしても、基本的にこの時代の連中は権威主義で保守的だ。
前例がないことは嫌うし、そもそも大名だってその殆どが地方豪族の代表みたいなものでしかない。
ならば後ろ盾が無い子どもなんざ、当主がそいつを優遇しようとしても、譜代家臣とかに事故を装って殺されるだろう。
例外は信長のような特殊な環境に有る者だけだ。
あとは俺みたいに憑依? っぽく転生してる場合だが、この場合は最低でも現実を知ってるだろうし、献策だってその現実に見合ったものになるだろうから特に問題ないと思う。
未来知識の有るガキが成功前提で知識をばら撒いて失敗するのとは訳が違う。
とにかく俺としては三英傑のそばで、それらしいヤツが現れたら何時でも殺せる環境が欲しい。その上で姫様に苦労をかけないようにする必要があった。
そう考えれば選択肢は信長一択だろう。境遇もどことなく姫様と似てるから信長としても接しやすいだろうし。
家督相続に関する問題なんかどこも一緒と言えば一緒だが。
しかし問題は信秀がまだ生きてるってことなんだよなぁ。
1551年か1552年に死んでるハズのアレが生きてるってことは、今はまだ1550年前後なのか?
そもそも姫様のアレを二階崩れと思ったのは俺が勝手にそう思っただけで、もしかしたらアレと似たようなことを今までに何度かやってた可能性が有るんだよな。
今回も当主様の命令は湯治に行けってだけだし、よっぽどの重臣以外は死んだとか左遷されたとか言われてもわからんし。
もしかしたらあと何回か似たようなことをやって、もう二進も三進も行かなくなった宗麟が、自分を擁立しようとしていた重臣と共にブチ切れたのが二階崩れだったのかもしれん。
つまり俺が二階崩れと思ってたのは、その前段階だったという可能性も有るわけだ。
その場合は俺が早まったとも言えなくもないんだが、前段階だったからこそ双方に話し合う余地があったとも言えるのだから、まぁ「良かった」と思うことにしようじゃないか。
ただそうなれば年表が微妙になるんだよなぁ。
和暦とかは閏年やら閏月が有ってさっぱりだし。
そもそも高橋紹運と大友宗麟が同い年な時点で年齢から西暦を判断することは不可能だけどな。
とりあえず俺はよくある転生モノのように、何が何でも自分が知る歴史通りになるように世の中を動かそうとは考えていない。
織田家に仕官したなら信長を鍛えるし、仕えることが出来ないと判断したならさっさと殺して次の仕官先を探すだけ。
何せ主人公が出てきたらご都合主義やら何やらで殺せなくなる可能性が有るし、もしもこの世界がゲームならば俺以上に知識を持つ存在が出てくる可能性もあるからな。
それは未来視なんてもんじゃない程の脅威になるだろう。だから殺す。
まぁ姫様がこうして出奔してるから大丈夫だとは思うが、塩市丸が出家して大友宗麟を名乗る可能性もあるし。キリシタン連中との交易を目的として改宗する可能性も有るっちゃ有る。
そう言う形での修正をされないように、代替えが無い一代の英雄である織田信長を殺すと言うのも一つの方策だと思っていたわけだ。
「わ、儂を見に来たじゃと?」
そんなことを考えていたら、目の前の少女が俺ではなく姫様に声を掛ける。
俺を見ないようにしてるのはアレか?
姫様と話した方が自分は安全だと判断したか?
それとも俺に脅された腹いせに喧嘩を売ってるのか?
あぁ、目の前の正体不明の男が呟いた「ここまでにしてやろう」という言葉を真に受け、何も考えずに隙を晒しているってパターンもあるか。
後者なら「その油断が命取り☆」の刑で、このまま断頭だな。
俺が槍だけの修羅と思うなよ? 格好つけて習得した居合を見せてやろうじゃないか。
俺がいつでも信長を殺せるよう決意している間にも、姫様が信長に事情を説明する。
「まぁね~。私たちは仕官先を探しててね。故あって西国はダメで、畿内の連中はちょっとアレな連中ばっかりだしさ。それなら東海はどうかって思ってね。伊勢からここに来たってわけ」
姫様があっさりとこちらの事情を暴露するが、これは特に問題ない。
いつまでもうろついてるよりはどこかに仕官して、定職に就いたほうが良いと言うのは俺たちの共通認識だし。
子を作るにしても流浪人じゃあなぁ。
流石に幼児を抱えて「しとしとぴっちゃん」するわけにもいかん。
「な、なるほどの! それでここ那古野の領主であり、将来の織田弾正忠家の当主である儂の器を観に来たというわけか!」
自分が殺されないとわかって余裕が出てきたのか、先程の怯えた感じが薄れているように感じる。
これはいかん。調子に乗る前に釘を刺さねば。
「なぁ。姫様に無礼を働いたらどうなるか……わかっているよな?」
姫様に集中していた信長の横っ面に「そう簡単にマウント取れると思うな?」という意味を込めて殺気をぶつける。
「ぴっ?!」
ソレを受けて声を上げ、フルフルと首を横に振る信長。
首を横に振ると言うことはアレか?
「わからん。と? ならばその辺の小僧で教えてやろう」
二人くらいで良いか? うつけは殺せなくとも小僧なら特に問題あるまい。
俺がそう言えば、腰を抜かしていた護衛が構えを取ろうとする。
だが一度力が抜けたら再度戦闘状態に持っていくのは並大抵のことではない。
満足に立てもしないダラシナイ小僧を二人選ぶ。
選ばれた2人は奥歯をガタガタ揺らして抱き合っているが、こいつらあれか? まさか信長の性別関係なしにアッー! な関係か?
……こいつらも母衣衆に選ばれる可能性がある連中だからな。若いうちなら減らしても問題あるまいとは考えていたが、アッー! な関係ならここで駆除しておきたいところだ。
そう思って柄に手を伸ばしたところで「スミマセンデシタッ!」と姫様に向かってスライディング土下座をかます信長。
むぅ。土下座をされたら殺すわけにもいかん。
しかも生意気盛りの信長が部下の為に行う土下座。これは安くない。
「はぁ。……千寿」
「はっ」
姫様からも止められたし。これは許さねばなるまいよ。
それはそれとして。
「お前ら、臭いからさっさと着替えてこい。姫様と話すのはそれからだ」
垂れ流しで貴人に会うとか有り得んだろ?
礼を知らんにも程があるぞ。
「「「誰のせいだッ!」」」
ハッハッハッ。抜かしよる。
「キサマらが未熟なせいだろうが」
俺にツッコミを入れるには100年早い。
「「「ヒィ?!」」」
俺がツッコミがわりに更なる殺気を向ければ、信長を含めた12人全員が白目を向いて己の撒き散らしたモノの中に倒れていくではないか。
ふはは。人がまるでゴミのようだ!
「千寿ぅ~」
「え?」
勝ち誇る俺に対し姫様は何故かジト目を向けてくる。
「いや、ほら、交渉の前に格の差をですね?」
「……話が進まない上に臭いわ。これどーすんのよ?」
むぅ。言われてみればそうだな。
流石にこいつらをこのまま放置は出来ん。かと言って俺が洗浄するのも違うよな。無駄な時間をくうことになってしまったか。
失敗失敗。修羅失敗。
「とりあえず男共は旅籠の主人に任せ、うつけとお付きの少女は女将にでも任せます。我々は…散策でもしましょうか?」
こんな臭いの中で飯ってのもな。
「はぁ。とりあえずソレが一番効率的みたいね。じゃあさっさと行きましょうか。臭いし」
そう言って倒れている連中に目も呉れずに外に出る姫様。うむ、なんだかんだで修羅だもんな。
「千寿~。さっさと来なさいよ~」
感心してると旅籠の出口から呼ぶ声がする。姫様を待たせちゃいかんな!
「……わし、こんな扱いされたの初めてじゃよ」
彼らが居なくなったあとの旅籠からは、少年少女の啜り泣く声が聞こえていたそうな。
ま、まさか少女が織田信長だったとは…
見抜けなかった、この海の作者の目を持ってしてもッ!
ちなみに千寿君と護衛の男たちには世紀末覇者とモヒカンくらいの差があります。
他の登場キャラがエロゲとかギャルゲっぽくなってるのに
一人だけ原画が原○夫な感じと言えば良いですかね?
つまりスゴク・怖い。ってお話です。
そして拙作の信長=サンはノッブ風味っぽい。
次回ようやく説明パート脱却か?!