第2話:急
「協力してくれるんだね?」
「はい。」
そう言って、神はさっそくノートパソコンをひらき、電源をいれた。
そして、ポケットの中から四角いカセットみたいのを取り出し、パソコンに取り付けた。
「これは?」
「僕がつかってる、APCです。」
「APC・・・・・・ってなに?」
「・・・・警察の人なのに知らないんですか?」
そう言われた沢村は顔をしかめた。
だが高橋は、知っているようだった。
なぜなら、高橋は元、コンピューター犯罪を担当していたので、それなりのパソコンの知識はもっていたからだ。
「APCとは、コンピューターを改造できる機械なんですよ・・・。改造といっても自分のコンピューターだけでは無く、見知らぬ人のコンピューターも改造できるんです。」
「他人のを改造???????」
「そうです。ですが他人のを勝手に改造するには、かなりの知識と技術がいります。まあ、改造できた場合、相手のサイトを勝手にいじくりまわせたりしてまるで自分のサイトのようにできますし、相手のパソコンに侵入して自由に悪さができます。その他人のパソコンのデータを自分のパソコンにコピーできたり、データを削除したり・・・・。」
「す、すげーな・・・・・。」
沢村は、ドキッとした。
いまいち、神の言ってることは、よく分からないがその真剣な説明してる目から凄さを感じた。
「かなりの上級者のひとなら、相手のパソコンを壊すこともできます。さらに相手のパソコンにサム・カメラと言う物を自動的にインストールさせ、こちらのパソコンから、他人のパソコン画面から見える風景を映像化できて、パソコンをやってる他人の顔をいることができます。」
「すご・・・・すぎじゃ・・・?」
そう沢村が冷や汗をかいている途中、高橋の携帯電話が鳴った。
「もしもし。こちら高橋ですが?」
「高橋君かね・・・・。実は・・・・、君の家族が・・・・・。」
「うちの家族がなんですか!?」
「何者かによって、射殺された・・・・・・・・・・。」
「え?・・・・・・・・・。」
その高橋の言葉と同時に神のパソコン画面が光った・・・・。