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望月は来たれり

????「なあ、私は強いよな。」


きとん「もちろん強いね。」


????「でもな、仲間はあの人だけだった。」


きとん「そうか?その割にはいろんな人と組んでたじゃないか」


????「ビジネスライクってやつだ。私と対等な訳ではない」


きとん「そーだね」


でも、君と対等なんていったら

それこそ銀麗の巫女くらいしかいないんじゃないのかな?




それは雲1つない、満月の夜のことだった。


そこは梶谷かじやの村。

武者の魂でもある、日本刀の名産地であった。


良い木炭が取れる大きな谷があり、すぐ側には清流の流れる小川が。さらに近隣には砂鉄の産地があった。


日本刀を作るのにはこれ以上とない、良い場所であった。


それと同時に梶の木も有名であった。

神木である梶に願えば、どんな願いも叶うと言われている。


この村は刀鍛冶の人柄が温厚である。

御神木にはきれいな巫女さんがいる。

困ったことがあれば、優しい村長に言えばなんとでもなる。


そんな明るい話を多く聞く、平和な村だった。


しかし今夜は違った。


真夜中の月が1番高い刻に



鬼の群れが



人間を




喰い尽くしたのだ。






悲鳴もなかった。

皆が寝静まった頃に、集団で来た鬼が全て喰った。それだけの話だった。



その次の朝

家族で小さな行商キャラバンをしていた梶谷の行通ゆくおの一家だけが難を逃れ、その話は瞬く間に江戸中に広がった。


人を喰らうバケモノがいる。

村を喰い尽くし、焼き払い、奪い尽くす


鬼畜なモノがいる、と。


行通は神木に祈った。

私と村を、私の嫁を、私の子を守ってください。

そのために私を贄に捧げて祈りましょう。


その日の夜に彼は姿を消した。

代わりに一人息子の行助ゆきすけと、その母である梶谷紅葉かじやもみじが血まみれで発見されたそうだ。


彼女らはこう言った。

次の夜に鬼に喰われたはずだった。

でも巫女が助けてくれた。


それこそ歴史上初の



月読の巫女の鬼殺しとも言われている。



きとん「君はほんとうに強い」


????「でも」


きとん「並ぶ者はなく」


????「そして」


きとん「君も白い肌を持っていた。」


????「私たちの一族はみんなそうだよ」


きとん「ってことは姉妹であんな強いの!?」


????「違うよ。1番強いのは美月と雪美だよ」


きとん「なにか違うの?」








だってあいつらだけ純血の鬼なんだもん










私が勝てるわけないよ








最強の鬼なんだから

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