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俺と緋乃さんの魔法部隊  作者: 空乃そら
第3章 条件
28/49

28.

 しかし育成学校の生徒たちはそれだけの代償を払っているということだろう。もしかしたら進路がなくなるかもしれない――そんな不安を抱えながら。



 「だから実戦の舞踏会(プラクティキ・フロ―シュ)の出場メンバーをこうやって決めてるんだ。絶対に無様な負け方はできないからな」


 「なるほどです。じゃあメンバーに選ばれた方は責任重大、というわけですね」


 「ああ。というか、お前いくらなんでも知らなさすぎだろう……。本当にここの生徒か?」


 「だから何度も私はここの生徒じゃないと言って――」



 『只今からメンバーを選考する実戦形式の試合を開始します』



 やっと話をもらえるチャンスがきたと思った瞬間、そんな無機質な校内放送によって私の言葉がかき消させてしまった。


 「静かに! ルールの説明があるぞ……」


 委員長も真剣な顔つきになり、放送に聞き入っている。これでは私が何を言ったところで今は聞いてもらえないだろう。



 一体いつになったら私の話を聞いてもらえるんでしょう……。

 そんなことを思いながら、仕方なく私も放送に耳を傾ける。



 『ではルールの説明を始めます。まず範囲ですが、グラウンド内全域とします。校舎内、及び学校の敷地から出たものはその時点で失格となります』


 「ここら辺は昨年と同じか……」


 隣にいる委員長が神妙な顔でぼそりと言う。昨年、ということはきっとこれは毎年あるものなのだろう。


 『次に戦闘においてですが、バトルロワイヤル形式とさせていただきます』


 「なっ!」


 どうやらそれは予想外だったようで委員長をはじめ、いたるところで驚きの声があがった。一気に騒がしくなる。


 「バトルロワイヤルってそんなに騒ぐようなことなんですか?」


 「騒ぐも何も……。つまりは上級生たちと戦うってことだぞ? 何の準備もなしにそんなこと言われれば普通驚くだろう!」



 ということは、委員長は一年か二年生ということだ。シローさんと沙紀さんは二年生なのでもし学年が一緒ならお二人とお知り合いかもしれない。



 「ちなみに去年は何をやったんですか?」



 「去年はグラウンドに隠された財宝を探すっていう宝探しだった。捜索系の力がない奴らは散々苦しまされたもんだ」


 まあ、何かを探すというのはMCPの仕事でもあることなので、そういった授業も必要になるのだろう。しかし、確かに去年と比べると内容がかなりハードになっているように思う。


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