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チートな絶対守護者!異世界で守護者育てます。  作者: 進藤 スギル
二章:ディナント
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十六歳の俺と帰還

〜ラディス、ケティス、ドイルside〜


「終わったのか?」


「終わったみたいだね。」


「その様ですね。」


「じゃあ兄ちゃんの所に行こうぜ!」


「うん、お兄ちゃん。」


「そうですね、あちらの危険が無くなったのならば問題ないでしょう。」


 3人は、待機していた場所から足早に集落へと向かって行く。その後ろからは、ルースがついて歩きテーニは上空から集落へと向かう。


 しばらく進み、集落についた時にはキョーヤとティスカの姿は既になく、オーガキングの建物の中に入って行った後だった。


 3人は、改めて近くで見る戦闘痕に更に驚きを見せる。


「スゲー! 兄ちゃんが戦った所の地面が熱でガラス化してるぜ!」


「ティスカさんの、最後の攻撃後も凄いクレーターだよ!」


「なにより凄いのは、集落の建物が一つとして倒壊していない事でしょう。 あれだけ派手な戦闘をしていて、人が匿われているかもしれない建物にダメージを殆ど与えていません。」


「それはそうですよ、主殿は守護を自身の信条にしていますからね。」


「あれだけの力がありながら、破壊ではなく守護を心掛けているからな。」


 当たり前だとばかりに、テーニとルースが誇らしげに言う。


「おぉーお前達来てたのか、丁度良かった今から呼びに行こうと思ってたからな。」


「「主殿!」」


「おわっ! 兄ちゃんいきなり出てくるなよオーガ達かと思っただろ。」


「お兄ちゃん落ち着いて。」


「その様子だと、残党はいなかったようだな。」


「ああ、この集落のオーガ達はさっきの戦いで全部だ。 一応ギルドから受けた依頼は完了だな。 ただ、この中に捕まっていた女性達がいるから近くの街までは送ろうと思ってる。」


「なっ、捕まっていた人がいるのか兄ちゃん!」


「だ、大丈夫なんですかその人達?」


「やはり何人かは捕まっていたか。」


「今はティスカが、女性達を落ち着かせている。 だから俺達は、女達が落ち着いてから街に向かうつもりだがお前達はどうする?」


「俺達も一緒に行くぜ!」


「私も女性達が気になります。」


「お二人が一緒に行くと言うならば、私も一緒に行くとしよう。」


「わかった、ならティスカを呼びに行ってくるから待っていろ。」


 今の状況を伝えた俺は、ティスカと合流する為にまた建物の地下に向かう。


 地下に着くと、どうやらティスカが食料を配ってあげた様で、捕まっていた女性達が食料を落ち着きなく食べていた。


(満足に食事も与えられていなかったんだろうな。)


 女性達の食事が終わるまで待つ事にし、俺はティスカへと声を掛けずに部屋の壁を背にして待つ。俺に気付いたティスカも、俺の意図に気付いた様で何も言わず食事の追加を配る。


 15分程待つと、どうやら女性達の食事も終わったようなのでティスカへと声を掛ける。


「ティスカ、とりあえず連中には状況を伝えて来たからそろそろ地上へ戻るぞ。」


「わかりましたキョーヤさん。 皆さん、もう目も慣れてるでしょうから一度地上へ戻りましょう。」


 ティスカの呼び掛けに応じて、女性達は立ち上がり俺とティスカの、後に続きながら地上へと歩き始める。


 女性達のペースに合わせながら歩く事10分程で地上へと戻って来た。


 地上へと戻ると、捕まっていた女性達が外の光を浴びて、開放されたと再度実感しまた泣き始めてしまった。

 

 女性達が落ち着いたのは、それから20分後の事だった。


 更にその後、女性達とラディス、ケティス、ドイルの顔合わせをさせた際に、近くにいたテーニとルースの姿を見た女性達が怯えてしまった為、仕方なく召喚を解除しその場から消えてもらった。


「それでは主殿、失礼します。」


「またいつでも呼んでくれ、主殿。」


「ああ、ご苦労だった。またな。」


 結局、最終的に集落を出発出来る様になった時には、既に夕日が見える時間になってしまっていた。


「なぁ兄ちゃん、この時間から街に戻るのか?」


「危険じゃないですか?」


「今日は、ここで野営をした方がいいのでないか。」


「いや、この人数を抱えて街に戻るのは朝でも夜でも危険だからな、サクッと転移魔法で戻ろうと思う。」


 何気なく俺がいうと、


「「「えっ!?」」」


 ラディス、ケティス、ドイルの3人は本日何度目かの唖然とした表情をして固まった。

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