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高い電子音

作者: トア兎伊勢
掲載日:2026/07/02

…がとう……した…

静かな部屋に、かすかに人の話し声が聞こえる。


ピーーーー

突然鳴った高い電子音で目が覚めた。

見ると、薄暗い照明の下のテレビに、カラフルな長方形のパターンが映っている。

“試験電波発射中“

テレビをつけたまま寝てしまっていたらしい。

床には充電の切れたスマホが落ちている。

窓の外は真っ暗だった。


ピーーーー

意味のない音を出すテレビは少し不気味で、子供の頃から苦手だった。

テレビの電源を消そうとしてリモコンに手を…伸ばせなかった。体が動かない。

金縛りってやつか…

あからさまに怖い状況だったが、今は不思議と落ち着いていた。

明日になって思い出して怖くなるタイプかもしれない。


顔も動かせないので、眠るまでの間、様々な色が映っているテレビを見ていた。


テレビが壊れたかのような電子音は、その間もずっと流れ続けていた。


そうしていると、テレビの後ろの壁にある黒いシミが顔に見えてきた。

泣いているような、怒っているような顔だった。


何とか効果で、点が三つあると顔に見えるらしいということを思い出していた。


ピーーーー

しばらくぼーっとしていると、壁の顔が笑った気がした。

何となく笑い返していると、いつの間にか顔は消えていた。

ピーーーー

この音、何かに似ているような…先週のドラマで聞いたんだっけ…

ピーーーーー

照明が消える。

真っ暗になった部屋の中には、電子音とすすり泣く声がはっきり聞こえていた。

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