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魔法が廃れた時代の死神  作者: モノカキ
第八章

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8-5. 追跡の開始

リオが基地を離脱した数時間後、ヴィクトル総司令は作戦室で報告を受けていた。壁は灰色の石造りで、天井は高く、その高さは五メートル以上ある。天井から吊り下げられた魔導灯が、薄暗い青白い光を放っている。その光は、作戦室全体を照らしているが、どこか冷たい印象を与える。


テーブルには、リオの逃亡に関する報告書が広げられている。ヴィクトルは報告書を見つめ、細い指揮棒で文字を追っている。報告書には、リオが基地を離脱したこと、緊急警報が鳴り響いたことが記されている。


「リオ・アーデンが逃亡した」


その声が、作戦室に響く。目に怒りと失望が映っている。『緩慢なる死神』が敵に奪われれば、王国は終わりだ。


「討伐隊を編成しろ。リオ・アーデンを追跡し、捕獲せよ」


兵士たちが作戦室に集まった。兵士たちは、ヴィクトルの命令を聞き、討伐隊を編成した。


「魔導探知機を使い、力の痕跡を追え」


兵士たちは、その命令に従い、魔導探知機を準備した。


エレナ・ブライトが作戦室に入ってきた。エレナは、リオの逃亡に関する報告書を見て、驚いた表情を浮かべた。


「リオ・アーデンが逃亡したと聞いた」


エレナの言葉が、作戦室に響く。ヴィクトルは、冷たい目でエレナを見た。


「討伐隊を編成し、追跡している」


エレナの目に、困惑が映っている。


「生け捕りにしろ。リオ・アーデンの力は、まだ解明されていない。実験を続ける必要がある」


エレナの言葉は、きわめて合理的だ。だが、ヴィクトルには、その意味が分からない。


「討伐隊は、リオ・アーデンを殺すことも許可されている」


『緩慢なる死神』が敵に奪われれば、王国は終わりだ。エレナの目に、困惑が映っている。


「力は、まだ解明されていない。実験を続ける必要がある。生け捕りを最優先に」


エレナの言葉は、きわめて合理的だ。だが、ヴィクトルには、その意味が分からない。


「拘束術式を施した捕縛部隊を差し向ける。生け捕りを最優先とする」


エレナの目に、科学者としての冷静さが映っている。


ヴィクトルは、その言葉に軽く頷いた。だが、心の中では重い気持ちが広がる。リオ・アーデンが逃亡した――それは、王国にとって、最も恐れることだった。


討伐隊は、魔導探知機を使い、リオの居場所を追跡した。魔導探知機は、リオの力の痕跡を追跡する装置だった。その装置は、リオが力を使った場所を特定することができた。


討伐隊は、リオの居場所を特定し、追跡を開始した。その足音は、地面に響き、荒野に反響する。討伐隊は、その足音を聞きながら、リオを追跡し続けた。


討伐隊の中に、ガルド・ストームがいた。ガルドは、リオの旧友だった。だが、今は、リオを追跡する討伐隊の一員だ。


「リオ・アーデン……なぜ逃げる」


ガルドは自問する。国家のために力を貸すと約束したはずだ。だが、答えは見つからない。時間だけが過ぎていく。ガルドは、その言葉を繰り返して、リオを追跡し続けた。


リオは荒野を歩き続けている。その足音を聞いて、呼吸が乱れる。逃げる。リオは、その選択を選んだ。


「逃げた先に、何かあるのだろうか」


リオは自分に問いかけ続ける。だが、答えは見つからない。時間だけが過ぎていく。その言葉を頭の中で反芻して、荒野を歩き続けた。足音は、乾いた土に吸い込まれるように消えていく。


リオは後ろから足音を聞いた。その足音を聞いて、背筋に冷たいものが走る。追跡されている。リオは拳を固く握った。指先が冷たくなる。


リオは、荒野を走り始めた。足音は、地面に響き、荒野に反響する。その足音を聞いて、深く息を吸い込みながら、逃げる。その選択が、リオの心の中で確かなものになっていく。

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