5章 設定まとめ
【主要登場人物】
〇リオ・アーデン(主人公)
・年齢: 18歳
・配属: 特別部隊「不治の刃」の隊長として表面上は飾られるが、実際の指揮はゼロが行う
・経験:
- サイレントブルーム作戦で単身で霧の中を進み、敵の哨戒線を静かに切り裂く
- 作戦中、敵兵に遭遇した時、一瞬躊躇するが、剣の切っ先をわずかにずらし、致命傷ではなく浅い切り傷だけをつける
- その瞬間、リオは「殺さない」という自分の意思を貫こうと試みる
- だが、リオは既に知っている。この傷は治療不能となり、やがて死を意味することを
- それでも、致命傷ではなく浅い切り傷だけをつけることで、少しでも抵抗しようとしている
- 切り傷を負った兵士が後方で治療不能の患者として爆発的に増える事実を知り、眠れなくなる
- 敵兵の顔(マルクス、グレゴリー)を思い浮かべ、彼らが家族や恋人を残していたことを知り、罪悪感が深まる
- 王都では「夜霧の死神」として英雄視されるが、前線の兵士たちは彼を恐れ、同じテントに近づこうとしない
- 遠く離れた敵が自分の傷で死に続ける事実に苦しみ、自分を刃としか見られないと感じる
- シルヴァからの密書が唯一の救いとなり、「人としての声」を辛うじて繋ぎ止める
〇ゼロ・ナイト
・配属: 不治の刃の副隊長として、実際の指揮を執る
・役割:
- リオに「命令に従うだけなら剣でもできる、お前は違う。お前には心がある。選択がある」と諭す
- リオとの会話で「約束は、破ることもできる。お前が、それを選べばな」「お前が選ばなければ、もっと多くの人が死ぬかもしれない。それが、戦争だ」と、選択の重さを伝える
- リオが自分を刃としか見られないと感じている時も、「お前は人間だ。人を殺すことに忌避感を感じる、普通の人間だ。人を殺すことを苦しんでいる。それが、お前の強さだ」と支える
・行動: リオの肩を叩くなど、物理的な接触でリオを支える
〇エレナ・ブライト
・配属: 従軍科学者として不治の刃に同行し、作戦ごとにリオの力のデータを採取する
・役割:
- 記録用の魔導装置を持ち、リオの動きを観察する準備ができている
- 心の奥底では、リオの力を研究することへの興奮が、わずかに感じられる
- サイレントブルーム作戦後、「君の力は予想以上に有効だった。切り傷を負った兵士は、すべて後方で治療不能となっている」と報告する
- 「これは戦争だ。君の力で、戦争を早く終わらせることができる。それが君にとっても救いになるだろう?」と論理的に説明する
- 科学者としての冷静さを保ち、リオの心理的苦悩には関与しない
〇ヴィクトル・アイアン
・配属: 王国軍総司令官
・行動:
- 「兵器としての従順さ」を求め、リオを表面上は隊長として飾る
- 感情を抑制された魔刀使い三名を選び、兵器として完璧に機能するようにする
- サイレントブルーム作戦の目的と詳細を説明し、リオの力が作戦の要であることを伝える
〇シルヴァ・ウィスパー
・配属: 王都
・リオとの関係:
- 不治の刃の創設を知り、リオに「あなたは人間よ。兵器ではありません。どんなに周りがあなたを兵器として扱っても、あなた自身がそれを忘れないで」と手紙を送る
- リオが「夜霧の死神」と呼ばれていることを知り、「あなたは死神じゃない。あなたは人間よ。人を殺すことを苦しむ、普通の人間よ」と伝える
・役割: リオにとって唯一の救いとなり、「人としての声」を辛うじて繋ぎ止める存在
〇テオ・ヴェルナー
・配属: 不治の刃の隊員として選ばれた雷属性の魔刀使い
・特徴:
- 感情を抑制されており、機械のように完璧に機能する
- 雷の魔刀を腰に下げており、その手は常に剣の柄に触れている
- リオを見る目が冷たく、感情を抑えたような表情をしている
- 目は虚空を見つめているよう
〇コレット・スノウ
・配属: 不治の刃の隊員として選ばれた氷属性の魔刀使い
・特徴:
- 感情を抑制されているが、時折人間性の片鱗が見える
- 氷の魔刀を背負っており、その目は虚空を見つめているよう
- 無意識にリオの肩を軽く叩くなど、感情抑制薬の影響下でも人間性の片鱗が見える瞬間がある
〇バルド・ロウ
・配属: 不治の刃の隊員として選ばれた重戦士タイプの兵士
・特徴:
- 感情を抑制されているが、防御本能は残っている
- 重い盾を背負っており、その体は常に緊張している
- リオを見る目が冷たく、感情を抑えたような表情をしている
【敵側の登場人物】
〇マルクス
・所属: 敵国ネヴァラ公国の兵士
・背景:
- 若い兵士で、故郷に恋人を残している
- サイレントブルーム作戦でリオの剣により浅い切り傷を負う
- 戦場を離脱するが、後方で治療不能の患者として死ぬ
〇グレゴリー
・所属: 敵国ネヴァラ公国の兵士
・背景:
- 年配の兵士で、故郷に妻と子供がいる
- サイレントブルーム作戦でリオの剣により浅い切り傷を負う
- 戦場を離脱するが、後方で治療不能の患者として死ぬ
〇アンナ
・所属: 敵国ネヴァラ公国の野戦病院の医師
・背景:
- 故郷に子供がいる
・行動:
- 治らない傷に困惑し、感染症と誤診する
- 患者を救えないことに罪悪感を感じる
〇トーマス
・所属: 敵国ネヴァラ公国の野戦病院の医師
・背景:
- 故郷に妻がいる
・行動:
- 治らない傷に困惑し、感染症と誤診する
- 患者を救えないことに罪悪感を感じる
【その他の登場人物】
〇レオナルド国王
・所属: 王国の国王
・行動:
- 王都の大広間で戦果報告会を開く。豪華な装飾で彩られ、天井から巨大なシャンデリアが吊り下げられている
- 表向きは笑顔だが、目にはリオを「兵器」として見る冷たさが浮かんでいる
【用語・設定】
〇不治の刃
- リオを中心に編成された特別部隊。部隊名は、リオの力が生み出す治らぬ傷を象徴する
- 隊長はリオ・アーデン(表面上)、副隊長はゼロ・ナイト(実際の指揮官)
- 魔刀使い三名(テオ・ヴェルナー、コレット・スノウ、バルド・ロウ)とエレナ・ブライト(従軍科学者)で構成
- 初めて本格投入される
〇前線基地の会議室
- 灰色の石造りの壁、天井から吊り下げられた魔導灯が薄暗い光を放つ
- 窓の外には、訓練場で兵士たちが剣を振る音が響いている
〇王都の大広間
- 豪華な装飾で彩られており、天井から巨大なシャンデリアが吊り下げられている
- その光が、広間全体を照らしている
- 戦果報告会の会場として使用される
〇夜泣き沼
- 敵国ネヴァラ公国の湿地帯。霧が深く、手を伸ばしても指先が見えないほどの濃霧
- 足元はぬかるんでおり、泥が靴に絡みつく
- 周りには枯れた草が生えており、その葉が服に触れるたびに、かすかな音を立てる
- 息が白く、それが霧に溶けていく
- 敵の補給拠点があり、魔力塔が建てられている
〇サイレントブルーム作戦
- 目的:霧に包まれた敵補給拠点の魔力塔を破壊し、反撃を阻止する
- リオが単身で霧の中を進み、敵の哨戒線を静かに切り裂く
- 重要な戦術: リオは致命傷ではなく浅い切り傷だけをつけることで、「殺さない」という自分の意思を貫こうと試みる。だが、治らぬ傷は治療不能となり、やがて死を意味する
- 切り傷を負った兵士は戦場を離脱するが、後方で治療不能の患者が爆発的に増える
- 敵兵の背景: マルクス(若い兵士、故郷に恋人を残している)、グレゴリー(年配の兵士、故郷に妻と子供がいる)など、家族や恋人を残した兵士たちが傷を負う
- 野戦病院の医師: アンナ(故郷に子供がいる)、トーマス(故郷に妻がいる)が、治らない傷に困惑し、感染症と誤診する
- 敵司令部は感染症と誤診し、隔離と処刑で自滅的な混乱を招く
- 魔力塔の崩壊で敵の補給線が寸断され、王国軍は前線を押し上げる
〇夜霧の死神
- リオがサイレントブルーム作戦の成功により得た異名
- 王都では英雄として称賛されるが、前線の兵士たちは彼を恐れる
- リオ自身はこの異名を望んでおらず、自分を刃としか見られないと感じる
【第5章の重要な出来事】
1. 不治の刃の創設
- リオが18歳になった直後、特別部隊「不治の刃」が正式に編成される
- リオは表面上は隊長として飾られるが、実際の指揮はゼロが行う
- ヴィクトルは「兵器としての従順さ」を求め、感情を抑制された魔刀使い三名を選ぶ
- エレナ・ブライトが従軍科学者として付き添い、作戦ごとにデータ採取を義務づける
- シルヴァが不治の刃の創設を知り、リオに「あなたは人間よ。兵器ではありません」と手紙を送る
2. サイレントブルーム作戦
- 夜泣き沼の敵補給拠点の魔力塔を破壊する作戦
- リオが単身で霧の中を進み、敵の哨戒線を静かに切り裂く
- リオの成長: 敵兵に遭遇した時、剣の切っ先をわずかにずらし、致命傷ではなく浅い切り傷だけをつける。その瞬間、リオは「殺さない」という自分の意思を貫こうと試みる。だが、リオは既に知っている。この傷は治療不能となり、やがて死を意味することを。それでも、致命傷ではなく浅い切り傷だけをつけることで、少しでも抵抗しようとしている
- 切り傷を負った兵士(マルクス、グレゴリーなど)は戦場を離脱するが、後方で治療不能の患者が爆発的に増える
- 野戦病院の医師(アンナ、トーマス)が治らない傷に困惑し、感染症と誤診する
- 敵司令部は感染症と誤診し、隔離と処刑で自滅的な混乱を招く
- 魔力塔の崩壊で敵の補給線が寸断され、王国軍は前線を押し上げる
3. 戦果と内部崩壊
- 王都の大広間で戦果報告会が開かれる。豪華な装飾で彩られ、天井から巨大なシャンデリアが吊り下げられている
- 王都ではリオが「夜霧の死神」と称賛され、戦果報告会で英雄視される
- レオナルド国王は表向きは笑顔だが、目にはリオを「兵器」として見る冷たさが浮かんでいる
- しかし前線の兵士たちは彼を恐れ、同じテントに近づこうとしない
- コレットが無意識にリオの肩を軽く叩くなど、感情抑制薬の影響下でも人間性の片鱗が見える瞬間がある
- リオは英雄として称賛され、前線では恐れられるという矛盾に苦悩する
- ゼロとの会話で「王都では英雄として称賛、いえ、担ぎ上げられています」「それは王都の話だ。ここは前線だ。お前はここでは恐れられている」と、二重性を指摘される
- シルヴァが「あなたは英雄じゃない。あなたは人間よ。人を殺すことを苦しむ、普通の人間よ」と手紙を送る
4. 主人公の心理
- 遠く離れた敵が自分の傷で死に続ける事実を知り、眠れなくなる
- マルクス、グレゴリーなど、家族や恋人を残した敵兵の顔を思い浮かべ、罪悪感が深まる
- ゼロとの会話で「選択……?僕には、選択なんてありません」「ある。お前は、人を殺すことを選べる。選ばないこともできる。それが、お前の強さだ」「でも、僕は……約束をしてしまいました」「約束は、破ることもできる。お前が、それを選べばな」と、選択の重さを突き付けられる
- ゼロは「命令に従うだけなら剣でもできる、お前は違う。お前には心がある。選択がある」と諭すが、リオは自分を刃としか見られない
- シルヴァから届く密書が唯一の救いとなり、「人としての声」を辛うじて繋ぎ止める
- リオは自分を刃としか見られないと感じるが、シルヴァの言葉が「人としての声」として心に響く
- 「僕は……どうすればいいんだろう」と自問自答を繰り返す
【第5章のテーマ】
・英雄としての称賛と、兵器としての恐怖の二重性
・遠く離れた敵が自分の傷で死に続ける事実への苦悩
・「人としての声」を繋ぎ止める存在の重要性
・自分を刃としか見られない孤独と、人間性を保つことの困難
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