表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/18

約束を守ることについて


 約束を守るということは、数ある道徳的行為のなかでも誰もが当たり前のように守るべきことと考えているのではないでしょうか。約束を守るにも色々あります。誰とするかなど条件は様々ですが、例えば、借りたお金は必ず返す、門限を守る、マラソンで一緒に走る、明日も一緒に遊ぶ、部屋を散らかさない、宿題を提出する、目を見てはっきりと挨拶をする、電車では静かにする、寄り道しないで帰る、交通ルールを守る、知らない人についていかない、人のものは取らない、など、挙げればキリがありません。我々はそんな約束だらけの関係の中を生きています。

 約束を守らないとどうなるのか。これもどんな約束かによりますが、例えば、友達とケンカになる、親に怒られる、学校の先生に叱られる、ウソつき呼ばわりされる、泥棒と呼ばれる、泥棒になってしまう、など、どうも約束を破るメリットはないように思われます。世の中には賢い人がいて、守れないくらいなら約束はしないという人もいます。

 とはいえ私たちはどうしても約束からは逃げられません。私で言えば義務教育は約束であります。学校に通うという約束であります。これは私と学校との約束かもしれませんし、国との約束かもしれませんし、親との約束かもしれません。

 学校に通うと更に約束は増えていきます。廊下は走らない、大声をださない、返事は「はい」としっかり言う、宿題をやってくる、提出物を忘れない、ちゃんと謝る、などなど。これらを破ると先ほど言ったように怒られたり叱られたりするわけであります。

 約束を守るとはつまり信頼を得ることであり、約束を破るとはつまり信頼を失うということであります。

 私は子供ですから、まだ約束を破ることで失うものは少ないと思います。友達を失うことになっても、中学高校大学と環境をリセットする機会もあります。

 これが大人ならどうでありましょう?

 会社に行かない、請け負った仕事をしない、取引の契約を破る、こうした大人は怒られたり叱られたりで済むでしょうか。会社は義務ではありませんし、進学のように必ずルートがあるわけでもありません。履歴書の欄が増え、面接で人格について問われることは避けられないでしょう。

 ここまでくると、約束は守らなければならないものである。これは人間として生きる以上絶対必要な道徳的行為と言えます。社会に生きる以上常に誰かと何かしらの約束が、目に見えない契約があるのであります。

 さて、私は政治家であります。私の持つ約束とはずばり公約であります。私の掲げるマニフェストは私を信じて投票してくれた皆様との約束です。当選した暁には! と、約束をし、信じてもらえれば私は約束を果たすために政治を行います。マニフェストはいわば約束の持ちかけであります。

 政治家とは不思議な職業だと思いませんか。この約束を守れなかったとしても、再び選挙があればまた手を振って「私が当選した暁には!」と宣伝するのでありますから。

 社会人、特にサラリーマンならどうでありましょう。仕事を請け負い、それを達成しなかったら次があるでしょうか。勿論無いとは言いませんが、信頼や評価が下がっていれば名誉挽回の機会は減るでしょう。評価されて生きていると、約束を守ることがいかに大切なことか分かります。

 やると言ったのにやらないのは、信頼を失うことなのに、私からすれば政治家にはこの事実が若干当てはまらないように見えます。大層な公約を掲げ、少しも達成できずとも給料は出ますし、もし職を失っても再選する機会がある以上普通一般の社会人よりよほど職に困らない。

 こうなると政治家は公約で高い理想を掲げた方が得です。達成できなくとも痛くも痒くもないのですから。

 私は改めてここにマニフェストを掲げます。それは、政治家公約履行制度の実現であります。

 やると言ったからにはやらなくてはなりません。それが社会のルールだと思います。政治家も例外ではありません。有言実行は特に政治家に必要なモットーであります。その実現のために、マニフェストや選挙公約を掲げる際には、具体的な段階や算段を明確にするというルールを作りましょう。

 例えば減税を掲げるのなら、何ヵ月以内に草案を作り、何ヵ月以内に提案し、国民の皆様にはいつまでに達成するかを約束するのです。この段階を、掲げる公約ごとに決めます。そうして職を辞す時、掲げた公約をどれだけ達成できたかを明らかにするのです。

 例えば先の例であれば、草案をつくり提出まではこぎ着けたというのであれば、約束を果たそうという意志は見られます。しかし、掲げた公約の10%も達成できていなければ、約束を守る意志があったか疑問と言えましょう。宿題を提出すると言って、いつまでも家に忘れたとか、やったがプリントを無くしてしまったなどを言うのはよくありません。それと同じです。

 私が実現したいのは2つであります。

 1つは今言った通りの、公約の履行具合を明らかにする制度の制定。具体的な計画を示し、どれだけ達成できたかを実績とし評価します。

 2つに、約束を守れない場合は、最低でも5年は政界から離れること。それくらいの覚悟がなければ公約は守られないでしょうから。掲げた公約の計画案で言えば、最低でも4割程は達成して欲しいと思います。それ以下は仕事放棄と見なします。

 私は宿題の提出忘れをしたことがありません。夏休みや冬休みの宿題も計画的に終わらせます。友達にも、親にも、先生にも嘘をついたことはありません。マラソンも手を繋いでゴールします。私は約束を守る男であります。もし、信じていただけるのなら、皆様の清き一票を、私に投じていただきたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ