日常4
よろしくお願いします。
「ちっ、今日はダンジョンに入れねーのかよ・・・」悠人が僕の方を睨み、唾を吐きかけてきた。あの後ダンジョンに潜る手続きを進めようとしたが、僕たちのランクよりも三つほど低い低ランクの依頼しか無く、仕方なくダンジョンに潜る依頼ではなく、別のものを用意した。というのも以前も同じような状況になったことがあり、このときは低いランクの依頼を受注したが、やけに報酬が少なくまた時間もかかったため僕は憂さ晴らしとしてダンジョン内にいた虫を口の中に入れられ無理やり食わされた。それ以来ランクが下の依頼は受注しないようにしている。
「あんたが早く行っとけば依頼あったかもなのに、ふざけんなよ」遥が理不尽な言いがかりをつけて、飲んだ後の水筒を投げつけてきた。残っていた水が地面にこぼれてしみ込んでいった。
「ほら、何してるの?いつも見たいにそれ拾って飲みなさいよ」遥がそう言うと悠人はニヤニヤした様子でこちらを見てくる。
「そうだぜ、遥がせっかく飲み水をくれたんだから感謝して飲めよ。おらっ!」悠人は無理やり僕の頭を押さえつけて地面にこすりつけるようにしてきた。
「やめて・・・」こいつらに復讐するにはまだ早い。だから今はこいつら望む僕の姿を見せるしかなかった。
「はは、こいつ泥食べてるぜ」悠人は唯と遥を見上げて嬉々としてそう言った。
「汚い・・・」唯はそんな様子を見て表情一つ変えずにこちらを見ていた。だが微かに嗤っているのが分かる。
「よし、これでいいだろ。お前みたいなやつにも、こうして俺たちは水をやるってなんて優しいんだ」悠人は髪をひっぱり持ち上げて満足した様子でそう言った。
「悠人、それよりもさ、早く行こ」遥は既に興味をなくしていたらしく前の方を見ていた。
「おう、そうだな。とりあえずさ今日はどうする?確か敵対しているとこの領地の奪還だったよな」
「うん、いつも通り土地と、ある程度の奴隷さえ捕えれられたら良いって感じらしいよ」遥が悠人の方に顔を向けた。
「よし、それならいいが、おいっ、報酬はしっかりしてるんだよな?お」悠人はぶっきらぼうに泥まみれの僕に聞いてきた。
「うん、今回も国が依頼主だからそれは大丈夫だと思う」僕は依頼書に書かれていることをそのまま読み上げた。
「うんじゃねーだろ!はいだろが」そう言って悠人は平手打ちをしてきた。
「ごめん」こんな時に僕は言い返さない。言い返しても叩かれるだけだから。
「ちっ、まあいいわ。なんにしても依頼はこなさないとな。依頼書通りに」悠人がそう言うと唯と遥がそれに応じた。
「そうだね。依頼書通りにね」
「そうね、唯と悠人の言う通りね」
3人は楽しそうに笑っていた。だがこれからあいつら3人が行うことを考えると僕は全く笑えなかった。
しばらくすると目的の場所に着いた。そこにはそれほど多くは無いが老若男女問わず様々な人たちがいた。そして街を取り囲む塀の入り口には二人の武装した兵士が立っていた。
「おい、お前ら止まれ。何しにここに来た」二人の兵士は槍を持っており僕たちは止まらざるおえなかった。
「今日はこの街を頂きに来ました」悠人が代表してそう言った。
「は?何言ってんだって・・・お前まさかネムラ王国にいるという、あのパーティーか」
兵士の顔が険しくなり、その数秒後塀の中から聞こえてくる警告音が外に漏れだした。そしてしばらくすると多くの兵士が街の中から出てきた。だが結果は既に見えている。僕はいつも通り3人に対してスキルを使った。この街の人達には悪いがこいつらに復讐するためには、こいつらに僕はスキルを使うしかないんだ。目を閉じこれから起こるであろう惨劇に備えた。
「地獄の業火よ、我に反する者たちを消滅させよ。ヘルファイア」唯がそう唱えると目の前にいた兵士たちの足元から、どす黒く禍々しい炎が出現した。だが全身燃えているわけではなく、足だけが燃えている。人の肉が焼け焦げる匂いは何にも形容しがたいものがある。兵士たちは慌てて水をかけるがそれでも炎は消えない。だが体全体を覆いつくすほどの炎でもなく、足だけを燃やし続けている。そしてしばらくすると痛みで気を失ったのか先ほどまで叫んでいた兵士から声が聞こえなくなった。既に足は燃えて朽ちており太ももから下が無い状態だった。
「この、外道どもが!」兵士が叫ぶがその言葉を聞いて3人は恍惚の表情を浮かべた。
「唯、あんなにしたらかわいそうでしょ。しょうがないわね」そう言って今度は遥が手を伸ばした。
「癒しの女神よ、あの苦しむ者を癒したまえ。女神の雫」遥が唱え終わると遥の手から水しぶきがとびだした。そしてそれを受けたものは次々に気を取り戻していった。
「痛い!痛い!痛い!熱い!熱い!痛い!熱い!」
「俺の足が・・・」
そこにはこの世の地獄が広がっていた。足が燃え落ちたものはその現状を再認識し絶望した。そして唯がわざと威力を抑えて発動させた炎を食らった者は皮膚が爛れ落ち、地獄の苦しみを再度味わっていた。
「あはは、見てあの足が無い兵士。芋虫みたい。ていうかなんかあんな化け物みたいなの映画でいたよね」
「そうだな!確か・・・なんだっけ?忘れちまったわ。でも別にいいか」遥と悠人は楽しそうにその光景を見て喜んでいた。
「うわー痛そう・・・私前飲食店でバイトしていた時に火傷したことあるけど、あの時もめっちゃ痛かったもん。かわいそうに」遥は皮膚が溶け落ちた兵士を見て言った。
「よし、それじゃあ次は俺が行くわ」悠人が歯を見せて嬉しそうに剣を抜いた。
「なあ二人とももういいよな?終わらせても」唯と遥に確認するように悠人は聞いた。
「うん。私はここではもういいかな。やっぱり兵士とか鍛えている人たちって多少精神が強いからあんまりおもしろくないや」欠伸をしながら唯が悠人に答えた。
「私も、早く中に行きたい!だからもういいかな」遥も同じく答えた。
「よっしゃ!それじゃあ終わらせるか」そう言うと悠人は一瞬で兵士たちの後ろにある街の中に入っていた。
「へ?」
「ん?」
「なんだ・・?どこ行った」
後ろを見ていない兵士たちには悠人が急に消えてしまったように感じたらしい。だが後ろには既に剣を鞘に直している悠人がいた。そして剣をしまう音を聞いてようやく振り返ろうとした兵士たちの身体はその瞬間血しぶきをあげた。
「あれ、悠人今日はやけに綺麗に切ったわね」遥が不思議そうに言うとすぐに悠人が応えた。
「いやー今日は久々に生きている人間が切れるから、楽しみは取っておかないと」舌なめずりをする悠人の姿に嫌悪感が一瞬で噴き出た。
「でも、依頼は忘れたらだめだよ」唯が言って聞かせるようにしていたが、唯自身楽しみでしょうがない様子だった。
「さあ、手早く依頼達成させようぜ」
僕たちは悠人に続く形で街の中に入っていった。そしてすぐにその街に住んでいる人達に出てくるように呼び掛けた。すると先ほどの惨劇を見ていた者たちが蟻の行進のように各家々から諦めた様子で出てきた。そのあともしばらく呼びかけを続け広場に街の人達を集め、悠人は言った。
「今、この場にいる者たちは俺たちにこの後ついてきてもらう。だが、俺たちは冒険者だ。いくら国からの依頼とは言えこんなことはしたくない。そこでだ。今出てきた人の中でまだ隠れている人物についての情報をくれた場合はこの場から逃がしてやろうと思う。どうだ、何か言うことのあるやつはいないか?」
先ほど切り刻んだ兵士の一部を僕に持ってくるように指示し、それを見た街の人々はすぐに告発しあった。そして40人ほどの人が見つかった。
「よし、今正直に話した人たちはこの場から逃がしてやる。だが正直なところこれだけの人数を連れて帰るのは骨が折れる。だからどうしようか迷っていたんだが、今決めた。今からお前たちの半分には最も大切な人を選んでもらう。そこで選ばれた人は逃がしてやる。そう言うのはどうだ?」
「つまり、選ぶ側になったら連れていかれるのは確実ってことですか?」街の人がおびえながらそう聞いた。
「ああ、その通りだ。だが自分の一番大切な人は守れるんだぞ。どうする?やめるか?それなら全員連れていくことになるが」
しばらく沈黙が続いたが次第に悠人の提案にのるという声が出てきた。
「そうか!この街の人は他者を思いやることのできる人が多いんだな。分かった。俺からも国の依頼主に言っておこう。この人たちをひどい扱いしないでくれって」
「ほんとか?」
街の人が半信半疑な様子で伺ってくる。
「ああ、当たり前だ。俺だって同じ人だ。そんな嘘はつかないよ。だろ3人とも」悠人は同意を求めるようにこちらに目を配った。僕らは無言で頷いた。
「それなら早速決めていこうか!」悠人達はそう言うとすぐにどんどん人を選んでいき、選ばれた人と選ばれなかった人で分けられた。
「よし、それじゃあ今から少し時間を取る。大切な人を選んでくれ!」悠人は満面の笑みでそう言った。その姿を見て街の人は少し安堵の気持ちが生まれていた。
その後人々は半分ずつに分けられた。そして、悠人は唯の方を見て合図をした。
「土の檻よ、かの罪人どもを捉えろ。サンドウォール」
選ばれた住人たちの周りに一瞬にして土の支柱がそびえ立ちその隙間を茨の形を模したような土の檻が出来上がった。
「えっ・・・」選んだ側の住人たちは意味が分からず呆然としていた。そして見る見るうちに檻の中にいる住人たちの手足は土に覆われ、すぐに全員がその場に倒れこんだ。
「よっしゃ、それじゃあ今からはお楽しみ会だな!」悠人は嬉しそうに檻の中にいる住人たちを見た。手にはここに来る前に買ってあった木で作られたハンマ―を持っていた。そして大きく振りかざして土塊になった住民の一人の手を叩き割った。すぐに悲鳴が上がった。だが他の住人たちも同じく手足を固められており動くことはできない。また外にいる住人達も土の檻に邪魔されて中に入ってこれない。
「あはははは!これやって見たかったんだよ!意外と楽しいな!遥もやるか?」そう言って悠人は遥に木槌を投げて渡した。遥はそれをわざと下に落とし動けない住人にぶつけた。
「もー悠人しっかり投げてよね!落としちゃったじゃない」その醜い笑みを見て心底気持ち悪く感じた。
「よし、それじゃあやりますかー!」遥は楽しそうに上から振り下ろした。そして同じくすぐに悲鳴が起こった。低い男性の声だった。
「うひょー痛そー!でも遥それは勘弁したれよ」笑いながら悠人が自分の股間を抑えていた。
「ごめん、ごめん!手がすべちゃったの!ごめんね、おじさん!」そう言うと遥は再び木槌を振り上げ、今度は眼球目掛けて振り下ろした。そして嫌な音が響いた。痛がる男を見下ろしながら遥は今度は手に持った木槌を捨て拳を握り顔面を殴りつけた。当然殴られた方の顔は無茶苦茶になるが、遥の手も同じぐらい傷ついていた。だがすぐに遥は己のスキルを発動させすぐに皮膚の再生を行った。そしてしばらくすると先ほどまで動いていた男性は全く動かなくなった。
「ふーっ、ちょっとはすっきりした!次はそうだな・・・」そう言って遥は一人の女性に目を付けた。それに気が付いた女性は怯えた様子で叫んでいる。
「来ないで!来ないで!来ないで!」そして檻の外にはその女性の子どもと思しき少女が泣きわめいていた。
「やめて、お母さんに近づかないで!お願い!」それを聞いて遥は唯に声をかけた。
「ねえ、唯!これもうちょっと軽くできない?」それを聞くと唯は口の中に土を詰めるのを一旦やめ、スキルを発動させた。
「これでいい?」
「うん!ありがと」
唯は再び土を入れ始め、口いっぱいになったかと思うとそこに、ダンジョン内に生えていた人に寄生して脳を攪拌し、その汁を栄養として花を咲かせる脳凜花を植えた。植えられた男は涙を流し痛みを訴えていたが、口は塞がれ、さらに手足だけでなく体の首から下を固められており、何もすることができず、自分の脳がかき混ぜられる音を聞きながらその生涯を終えた。
「ほら、あんたはこっち!」そう言って女性の髪を乱雑に引っ張り子どもの目の前まで移動させた。
「おい、早くスキル使え!」遥はきつい物言いで命令してきた。
「貸付付与、対象遥」
「よし、それじゃあよく見ときなさいよ!」遥は子どもにそう言ってスキルを唱え始めた。
「疾病付与、紫熱」唱え終わると途端に母親の体中に紫の斑点が広がっていき、口から嘔吐した。それを見て、近くにいた唯は少し距離を取った。
「ねえ、お母さん!どうしたの!ねえ!」
少女が必死の様相で聞いているが、母親は全く応えることはできず止まらない吐瀉物に呼吸すらできていない様子だった。しばらくした後、嘔吐自体は止まったが、その後紫の斑点から次々に出血していきその血は地面を流れていった。そして血が止まりかけるとプリンのように顔から溶けていった。檻の外では血を浴びないように他の住人から話された少女が喉が枯れるほど泣き叫んでいた。だがまだこれで終わりではない。その血に触れたものは同じように吐き出し、血の雨を降らしていく。
「これやっぱり、面白いわねー!何よりもいいのが私にはこれを治せる力があるから全く被害を被らないってことがいいわ」遥は足元で崩れ落ちていく人々を見て言った。
「助けてくれ」一人の男がそう言った。遥はそれを聞いてすぐに近寄った。
「ぜったいやーだ」今日一番の笑顔で応え、男は絶望した顔をしていた。
「唯も遥もやってるなー。おいお前、住人どもが逃げないようにしとけよ」悠人が僕に言ってきた。
「分かってるよ・・・」そう言って、僕はスキルを使った。僕のスキルは人にスタミナやスキル使用のための魔力のようなものを貸す以外に、先に僕が相手から借り、あとから返す株で言う空売りのようなことができる。これを使えばあいつら3人の力も一時的ではあるが取り上げることができる。だが、そんなことをしても無意味なのだ。この力は当然リスクがある。先に借りる分返すときの利子が増えることだ。あいつら3人のスキルはどれもレベルが高い。もし仮に奪った場合、おそらく僕は自身のスキルを僕自身のスキルによって使えなくなる。だがそれよりもそもそもあいつらには反逆できないようになっている。この手首に刻まれた奴隷紋によってあいつらには歯向かうことができない。今はまだ。
「これでようやく安心して楽しめるぜ」悠人はそう言うと腰から小刀を取り出した。
「おれ、この頃料理にはまっててさ、練習したいんだよね」そう言うと悠人は一人の女の顔に刃先を当て、蛇の皮をはぐかのように顔の表面の皮膚を切り裂いた。悠人のスキル「剣豪」はその名の通り剣の扱いが達人級になる。その力を使い悠人は今、顔の皮を切り取った。
「おれ、超上手じゃん」そうして切り取った皮を空に掲げ透かすように見た後、切り取った顔を本人の方に向かせそのまま上からかぶせた。
「反対にしてもあんまり意味ないか・・・」そう言うとその切り取った皮を持ち上げ剣で細かく切り刻み、その筋肉が表出している口元を無理やり開けて食べさした。女性はあまりのことに気を失った。
「遥、この人の意識戻してー」悠人は買い物を頼むかのように遥にねだるように言った。
「もう、しょうがないな。でもめんどくさいからもう気を失わないようにしとくね」
「おう、サンキューな。さすが遥」そう言って再び気を取り戻した女性に目を向け今度は、近くの男の陰茎を切り取りそれを口の中に詰め込んだ。そして顎を無理やり上に押しあげ、口の中で二つにした。その光景に周りで見ていた住人も絶句しており、女は自分の吐瀉物で喉を詰まらせ窒息死した。
「さーて次は・・・」
そんな惨たらしい状況がこの後もしばらく続いた。
「おーい、遥、唯残り何人ぐらいだ」
「うーん小汚いおっさんとおばさんが5人と7人、若い男女がそれぞれ6人と8人かな」遥は周りをさっと見て残り人数を告げた。
「おっ、ちょうどいいじゃん!ってわざとその人数にしたんだっけ」悠人はおちゃらけた感じだった。
「それじゃあさ、今から生き残ったこの幸運な人達に幸せな時間を与えよう!それぞれ俺たちの言う通りに動いてね」悠人達はそう言うと残った人々を移動させ2列のような形を取った。
「じゃあ今から、その目の前の相手と性行為をしてもらいます」住人たちは戸惑っていた。
「どういうことだ?」
「言葉の通りだよ。でも相手が選べないのはごめんね」遥は舌を少し出して謝った。それを聞いて檻の外から声が聞こえてきた。
「おい、待ってくれ。あいつは俺の妻だぞ」
「そうよ、あの人は私の夫よ!」
そんな声が聞こえてきたが、悠人は大きく手を叩いて全員の意識を集めた。
「だから、遥が言ったけどさ、ごめんっていってんじゃん」その瞳には一切の光が無かった。
「早くしろや」悠人は剣を抜いて脅した。それを見て全員諦めた様子で行為に臨んだ。誰も喜んでいない。全員が泣いている。檻の外の人たちも泣いている。それを見て3人は醜く笑った。
「ふーもういいか、唯」
「えっ」
その瞬間残った人たちの下から鋭利な支柱がとびだし、体中を突き刺し蜘蛛に捉えられた虫のような姿になった。
「そろそろ帰ろ」唯が悠人と遥に言った。
「そうだな。もう飽きたし」
「おい、早くスキル解除して住民どもを歩けるようにしろ!」遥が僕のお腹を強く叩きつけた。だが言われなくてもそろそろだった。僕の中のスタミナや足りない分はスキルのエネルギーなど、全てのエネルギーを使って住民たちにさっき取った分を返すことになった。
「それじゃあ、街に戻るか!」
「そうね!」
「うん、早くお風呂入りたい」
3人は家路につき、大切な人を失った住人たちは気力を失いそのあとを追った。逃げることもできたかもしれないが、これまでの惨劇を見て既にそんなことを考えることはできない様子だった。泣くこともなくただひたすらに黙って後ろを歩いていた。
「そいつ動けないからこれで引っ張ってついてきて」遥は住民の一番後ろにいた人達にロープを手渡しその先を僕の身体に巻き付けた。
「これでよしっと。あっ、そうだ。こいつ担いだりするなよ。そのまま引きづったまま来いよ」遥はそう言い残して前に走っていった。住民たちはその命令通り僕を引きずって進んでいった。そのグループが歩いた道には削られた僕の血や皮膚が散らかっていた。
ありがとうございました。