神君カエサルの事跡に、西フランク王大いに困惑す。
西フランク王にして神聖ローマ皇帝カール2世、
人呼んでハゲてもいないのに「禿頭王」。
だが、その2つ名は始祖のだれかさんにあやかるものであった?
ローマ共和制より時代は下り西フランク王国カール2世の時代。
皇帝に戴冠した彼にヴァチカンから贈名が授与されることとなった。
カール2世はかしこまって教皇勅使(枢機卿)の言上をたまわった。
ヴァチカン枢機卿「以上からローマの王および皇帝となるフランク王におかれては
「禿頭王」の名を贈るものとする」
カール2世は大いに憤慨した「オレはハゲじゃないぞ。その、なんだその二つ名は!」
枢機卿「畏れながら、ローマ皇帝の伝統伝説におかれては、
ハゲ・女たらし・借金王は名誉ある二つ名でございます。
神君カエサルも凱旋式には「ハゲの女たらし」という賛辞を受けた逸話がございます!」
カール2世「もういい!教皇猊下にはよろしく伝えておいてくれ
「禿頭王」が 皇帝としてありがたく御礼をもうしあげると」
かくしてカール2世には公文書までに「禿頭王」の名が記されるのであった。
カール2世の憤慨はやまなかった。確かに我らフランク族が西ローマ帝国を
見捨てるまでの末期西ローマ皇帝の事跡は不名誉と腐敗と残虐にまみれていた。
だが、神君カエサルと、初代皇帝アウグストゥスのクラウディウス朝と
その後の五賢帝の時代、ローマ分裂前の哲人・軍人皇帝と「偉大なるローマ」に
そのようなふざけた事跡・事例があるのであろうか?
これよりの短編は「あるんだな。これが」と言うエピソードを ありえたかもしれない
世界線も交えてつづるものである。
ガイウス・ユリウス・カエサル。あるんだなコレがの数々をやらかしたローマの英雄。
そのエピソードを調べれば調べるほどマジかよとなる歴史の摩訶不思議。