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9話 対天魔兵討伐隊

「君が剣持勇斗君だね。よく来てくれた。他の2人も無事なようで何より。それじゃあこれからのことをはな…。」

「ちょっと待ってもらおうか校長先生。」

校長の話をさえぎったのは、羅門刑事だった。


「俺らは警察だ。ここまでこいつらを連れてきたついでだ。俺らにもお話聞かせてくれよ。」そう言いながら、羅門刑事は校長へと近づいていく。


「これはこれは刑事さん。あなたがたにお話することなど何もないのですが、まぁ仕方ないからこの子達への説明を聞いて帰ってもらっていいですよ。」

校長は余裕の表情で応対していた。

「じゃあそうさせてもらうぞ。」

羅門刑事はそう言いながら俺に目配せをしてきた。

多分母さんのことは任せろって言うやつだろう。


「冴木先生、他の子達も集めてくれるか。早速話をしよう。じゃあ君達は私についてきなさい。」

そう言いながら校長は歩き始めた。


しばらく歩くとまた階段が見えてきた。

そしてその階段をおりた先にあったのは、会議室だった。

会議室へ入ると、見たことある顔が数人居た。


「聖〜!心配したよ〜。」

そう言って聖に抱きついた女の子が1人

「真紀!ごめんね。ちゃんと戻ってきたよ。」

聖も見慣れた顔を見て安心したのか、その場にヘタレこんでしまった。


「守やっときたか。お前がいなきゃサッカー部は始まらないからな。」

そう言って守に話しかけて来たのはサッカー部の山本だった。

「わりぃわりぃ、思ったより時間かかっちまってよ。」

守は頭をかきながら笑っていた。


「勇斗、よく来たね。無事で何よりだよ。」

そう言いながら俺に話しかけてきたのは、留学生のテレンス・ジャックだった。

「テレンス、お前も黒い封筒を受け取っていたのか。」

テレンスは、俺らの入学式の日に校門の前に立っていて、記憶が無い外国人だった。

「これからもよろしくね。」と、テレンスが手を出したので、俺も、「あぁ、よろしくな。」と握手をしようとしたその時、バチッと静電気が来た様な気がした。


だが、「イテッ。」と手を引いた俺とは違い、テレンスは何も無かったかのように顔をキョトンとさせていた。

俺は再度テレンスと握手をし、軽く雑談をしていた。


すると、会議室へ冴木先生とその他数名の生徒が会議室へと入ってきて、それぞれ席へと着いた。

「おや?十六夜大我君はどうしたのかね?」

校長は人数を数えた後で、冴木先生に聞いた。

「それが…実は…。」

冴木先生は言葉を詰まらせていた。

「あっ、あの!私見てたんです。十六夜君と廊下で話していたら、急に十六夜君が光り始めて、そのまま消えちゃったんです!」

そう言ったのは、リボンの色を見るに1年生の女の子だった。


「ほぅ、光って消えたと。冴木先生後でその場所を見に行きましょう。なにか残っているかもしれないので調査しましょう。」

校長は、にわかに信じ難い事だと思っているのだろう。

少し困った顔をしていたからだ。


「では、十六夜大我君は一旦置いておいて、話を始めましょうか。」

校長の顔つきが変わった。


「まずは集まってくれたこと感謝する。君達には大事な役目がある。それは、この世界を終わらせようとしている神達から世界を救ってもらうことだ。」

まぁ、天魔兵と呼ばれるあいつらと対峙したら、だいぶぶっ飛んでる話だが真実だと認識できる。

だが、あの場にいた俺ら以外は驚くのではないかと思ったが、みんな冷静に話を聞いている。

逆に冷静すぎると思ったくらいだ。


「先程見た通り、ここにいる剣持勇斗君が倒した天魔兵と言うのが神が創り出した神側の主な敵だ。」

校長の言葉に、俺は耳を疑った。

先程見た通り?何を言っているんだ校長は。

その疑問は羅門刑事が校長へと投げかけていた。


「校長先生よ、あんたもしかしてこの嬢ちゃんが襲われてるのも、それを坊主が倒したのも、全部どこからか見てたって言うのか?」

羅門刑事が校長に質問したその時、

ウィィィィィィィン

という音と共に、空を飛ぶ小さいドローンが飛んできた。


「これは、僕が操縦してるんだよ。これで学校を出ていった2人を追跡してその映像を見てたんだ。」

そう言ったのは、ドローン部の元部長の中西先輩だった。


「そう、彼のおかげで無駄な説明は一切不要となったのだ。感謝しているよ。中西聡君。」

校長は中西先輩を褒めてまた席へと戻した。


「これで特に説明は不要となっただろう。君達はあれと戦ってもらうことになる。」


「校長先生よ、あんたあのまま坊主達が死んでたらどうしたんだ?」

羅門刑事は続けて質問する。


「どうもしないさ。あそこで死んでるようならそこまでの人材だったってだけだ。」

俺は、校長の考えにゾッとした。

要するに俺らはただの戦う駒としか考えてないってことだ。

「それに、君達は本来お呼びでない人間だ。口出しされても困るよ。羅門刑事に前田刑事。」

「なっ!?」

羅門刑事達は驚いていた。

「何であんた俺らの名前知ってるんだ。」

そう、特に名前がわかるものを見せたわけでもなく、校長は羅門刑事たちの名前を知っていた。


「そりゃあもちろん知っているとも。なんならこの愛知県に在住する警察関係者全ての名前を頭に入れているよ。自己紹介が遅れたね。私は、国直属の国家最終安全防衛隊の1人、薄井だよろしく。」

そう言いながら校長は顔をベリベリと剥がし、その下から30代くらいの若い男性が現れた。

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