50.迷う心
50話目です。
「とりあえず、どうするのが1番いいのかー帰ってからまた考えてみましゅ。」
ランガにそう言って別れる。
帰り道、夕焼け滲む世界は綺麗で悲しいでしゅ。そんなことを思っているとマヴィムが声をかけてきた。
「ねぇ、前も聞いたけど。…ロイカが一番望んでるのは薬師?」
約束ではなくて、ロイカの意思は何なのか。…前世の記憶を引きずってる可能性がありましゅた。でも、今は。
「そうでしゅね。薬師になりたいと、思ってもいましゅから、ランガ様の助手になるって話はとても良い話なんでしゅ。」
(一番は、かあ様のような薬師になりたいでしゅ。それから約束を守りたい、ランガ様の助手になるって。でも風の精霊として転生したんでしゅから、風の精霊として生きるべきでしゅか…?)
ロイカは心の中で今の自分と前世の自分の想いの狭間で葛藤した。しばらく俯いていたロイカをマヴィムは見ていたが、突然自分の両手とロイカの手を繋いで言い切った。
「私はっ…何であろうと応援するからっ!」
「…?そうでしゅか、ありがとう?でしゅね。ミンティーはどう思いましゅかね。」
ロイカにとってミンティーは風の精霊の大先輩である。春一番の風に選ばれるほど立派なミンティーにとって妹分でもあり教え子でもあるロイカが風の精霊として生きない選択をするのはあからさまに顔を顰めたりはしないだろうが、他の妖精など周りの目を考えれば大賛成できるものではきっと無い。
その事をマヴィムも思い至ったのか目を伏せる。
「…そうよね。突然ごめんなさい…えっと、だから好きな事を選んで欲しいの、相談は必要かもしれないけど。ロイカには諦めないでいて欲しいから。」
マヴィムはこんな事言うつもりでは無かったというようなしまったと言う顔をしてそれでも、
「応援するから。」
二度そう言った。
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