26.戦闘で攻防(ロイカ目線)
26話です。
「ふぁ…っ!?蘭娥様、どこから出てきましゅたか!?」
結界を張る為に前に広げた両手は降ろさなかったのに集中力が途切れて今にも消えそうな結界が目の前に形成される。しかしながら危機一髪、獣か吐いた炎が防がれた。
「…どうなってる?」
「それはこっちが聞きたいんでしゅけどー…」
手短に話す。…秘薬を発見後、それが保管されていた部屋を出てすぐに黒い獣三頭を従えた女の人に攻撃されて今に至る、と。
その間にもやわな結界は獣達の炎に壊されていく…蘭娥はブツブツなにやら呟いてロイカの結界に触れると指で何かを書き始めた。…瞬間、力強い光が結界を駆け巡った、結界の補修完了と言ったところだ。
「今回の獣は頭が良い…違うな、あの人が後ろで指示を出している。」
「…なんでてしゅ?」
見てみろ、そう言って蘭娥様はついっと獣の方を指差す。
「どこで知ったかは知らないがロイカの麻酔魔法を避けるためそれなりに距離をとっている、尚且つ遠くから攻撃を仕掛ける。だからロイカ は防御の結界という一手しか打てない。」
「結界は補強したから壊れる心配も無いんだが…」
問題があるとすれば防衛ばかりな点だ。
「ひよっとしてロイカは遠方攻撃魔法、使えるか?」
近距離攻撃は獣達の炎の餌食になる範囲に入らないといけないのでかなりの危険を伴う。
ロイカは首を横に振った。
「何言ってるんでしゅか、使える訳ないじゃないでしゅか。そもそも攻撃魔法なんて使えません。」
「んー、まぁそうなんじゃないかと期待しては無かったよ。さてー…私は使えると言えば使えるんだがな。」
「よかったでしゅ。」
「待て待て。…一つ問題点があってー」
お手上げだ、というような蘭娥様の表情に思わずロイカも顔を歪める…まだ問題点の内容を聞いてないでしゅのに。
「なんでしゅか?」
渋々続きを促したロイカは後悔した、なんて使えない。
「それがなぁ〜神は元々魔法じゃくて神力を使うんだが…ひっさしぶりに神力を使って結界の補修をしたら神力の加減を間違えて…神力が枯渇状態。」
「にぱぁーと笑って言うことじゃないでしゅ。そして諸手を上げないっ。」
時間が経てば力も戻るんだがなぁ〜〜と呑気に蘭娥様がつぶやく。
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