11.旅路
11話目〜〜
暑い、事はない。寒くもない。
ただ明らかに旅日和ではない。
何故なら、ポタポタと雨が降る天気でしばらくは止みそうにないのだ。
秘薬を探しに行く旅途中、そんな天気に出くわした。
そんな訳で雨宿りを錆びれた小屋でしている。
「診療所の方では雨なんて降ったことと無かったでしゅ。」
「宮古では曇り空がほとんど無いんだ。晴天の空の下で雨が降る事はあるが。宮古は晴れの女神のお膝元…雨を降らすのは神が許さないって事だ。」
そもそも天界の天気は晴れの女神サンシャをはじめとしてその妹達が雨、雪、雹…弟は風を司る。
宮古は晴れの女神のお膝元と呼ばれる所以はサンシャは神殿のある宮古に居ることが多いからだそうだ。
蘭娥的には
「あの子は引きこもりなだけだよ、もっと昔は神殿ではなく岩の陰に隠れて大変だったんだ。」
との事で。
天界の神々は下界に降りる事もないので天気が影響される事もないここでは恵みの雨が降り、かと思えば暖かな晴れの日差しが降り注ぐ。
「ま…色んな神さまがいるって事でしゅね。それにしても、薬の情報を地元の方々から知りたかったのでしゅが…こんな雨だとどうしようもな…あの子、ちょうどいい所にいましゅし聞いてきましょう。」
「おいおい…ちょっと待て。これかぶっとけ。仮にもロイカは下界に降りてきてはいるが死んだ身、魂だけなんだ。ここでの行動は気をつけろ。」
頭から被せられたのは白い布…というか頭巾被りのようになっている。
「何でしゅか?これ。」
「霊布だ、霊布。」
頭に被せられた布を引っ張って取ろうとすると手を抑えられてまた布を被せ直された。
…手にとって見たかっただけなんでしゅが。
不満声でロイカが呟やくのも無視して蘭娥はロイカを守るものだ。とだけ言った。それだけじゃわからないでしゅ。
「それを被ってなら情報収集してもいい。あの女の子に話を聞きたかったんだろう?」
蘭娥が指指したのは先程ロイカが声をかけようとした子だった。
その子は小雨ではあるが雨の中、立っていた。
「不思議な子でしゅね。…ちょっといいでしゅか、竹の姫という方をご存知でしゅかね?」
「え…あーうん。知っているわ。
竹の姫は随分前に亡くなってしまったけど…それは美人だったとか。」
ちょっと頭の上の白い布を怪しい目で見たあとで教えてくれる。
…変な人って思われてましゅ、絶対。
読んで頂きありがとうございました。
次回もきっと一週間後更新予定です。
…すし詰め満員電車に乗って幽霊になりたいと思う今日この頃。




