《魔導講師の生徒》
「~♪~~♪」
ーある日の朝、とある街の一角で一人の少女が立っていた
少女は十四、五歳ぐらいでかなりの美少女だ。
朝日の光に輝く綺麗な髪は金色、長さは肩の辺りで切り揃えていて、眼は太陽が照りつける夏場の海のような碧色。
ここまでなら普通の美少女だが、一つ少女をより目立たせているものがある。
それは彼女の着ている服がかなりの薄着だったからだ。この国は今冬のように寒い時期でローブを羽織っただけでは、誤魔化せないくらいなのにも関わらず、彼女はローブのしたにスカートと一枚の服しか着ていなかった。好き好んで寒いときにする服装ではないので、おそらく、どこかの制服なのだろう。
「痛っっ!」
少女がそこで立っていると突然声がした。
声がした方向を見てみると、そこには、かなりお歳を召されただろうと思われるおじいさんがいました。
少女が駆け寄り何かあったのかと聞くと、おじいさんは、
「いや、ちょっと荷物を運んでてこけてのう、最近足腰が悪くなってきてなぁ」
と、おじいさんは怪我をした手を見せて自嘲気味に言いました。
少女は何を思ったのかが手を出して、おじいさんの手にかざしました。
そして、
「《光の癒しよ》」
と言いました。
すると、おじいさんの手に光が集まり、その光が収まると
こけて怪我していたはずが治っていました。
おじいさんはその事実に驚きながらも納得したような顔をしました。
「そうか……、その服どこかで見たことがあると思ったら、
あの学園の生徒さんだったのか」
その確認のような問いに少女は曖昧に笑うだけだった。
そして、何か思い出したのかおじいさんを見て、
「あの…、このことは……」
「ああ、誰にもしゃべらんから安心してくれ」
分かってるとおじいさんはおおように頷いた。
「ありがとうございます!」
そう言って少女は飛び出していった。
少女がもといた所に戻って待っていると、
「イルアーーー!」
突然声が聞こえてきた。その声に対して少女は振り向き、
手を振った。どうやら、イルアというのがこの少女の名前らしい。
イルアは、その声の主が落ち着くのを待ってから声をかけた。
「大丈夫?、ユウキ」
ユウキと呼ばれた少女もこれまた美少女で、ミスリルのような腰を少し超えたくらいまである長く綺麗な美しい髪に、紫色のアメジストのような眼を持ち、イルアが聖女とするなら、 ユウキはお姫様といった感じだ。
「う、うん、大丈夫だよ。イルア」
少し呼吸は荒いが、ある程度は回復したようだ。
「でも、珍しいね、ユウキが遅れるなんて」
イルアの言うとおり、ユウキは”生真面目すぎる”と
他人から言われるほどしっかりした性格で遅れるなんてことはなかったのだ。
「何故か、昨日眠れなくて……」
どうやら寝不足だったようだ。
「どうして?」
イルアは疑問に感じて聞いた。
「さあ?それに分かってたらちゃんと寝てるよ!」
「あ、それもそうだね」
そうして話しながら、二人は自分達の通っている学園に、向かっていった。
魔術を専門とする国立の学園
ーアリスティア魔道学園へと
二回目です!読者様には読んで頂くだけでも結構です!
もし良ければ、感想や直したら良いと思ったことなど教えていただけると幸いです!
下手な小説ではありますが、精進していきますので、よろしくお願いします!
周期は不定期で書きたいときに書くスタイルでいきたいと思います。