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崩壊の序曲

レビュー、ブックマークありがとうございます。

残り少なくはありますが楽しんでいただけたら幸いです。

『トゥーサ討伐組』


その戦闘は熾烈を極めていた。

トゥーサとは名ばかりで大釜の番人でありながら大釜を盾代わりに使用する変則的な防御と体躯に見合わぬ俊足にExは翻弄されていた。


「くそっ…もう足回りが三十%崩壊かよ…」

「閃光弾で仕切り直し…はもう効かなそうだね。やっぱり僕が降りて戦闘を仕掛ければ…」

「そりゃ無理だ。見てるだろ?あいつの大釜。被せられたらまず出られない上に奴の速度も上がる。これ以上アクロバティックな動きをされたら堪らないな」


そう、機体はスペックに良くも悪くも素直だ。

多少の振れ幅はあれどそれは変わらない。

勇気を力に変えて超強化、とは行かないのだ。

にも関わらず二人が心象解放したのには理由がある。

先ず、圭一郎は素では人間サイズの武器しか生成できないのだ。

勿論、時間をかければ巨大兵器を作れるが時間がかかり過ぎる。

しかし彼は知恵の盃を手にした際、ユーリィの危機を知らされ一度絶望し、魔獣となっていた。

何を隠そう彼もまた清人と同じく魔族と呼ばれる人種なのだ。


ただ、清人との違いは絶望した自分を放棄して新たな自分を構築する事で絶望を超えた点だ。

彼の記憶、容姿、感情は同じものだが、その受け取り方が全く違う角度に変わったのだ。

故に『人が変わったよう』と言うのは酷く正しい。


そしてユーリィの心象解放。

これは彼の持つ『模倣オルタナティブ』の能力だ。

圭一郎のサポートを行う際に同スペックの方が良いとの判断からだった。


「爆裂符が切れたか…コンバットナイフで近接戦を仕掛け…たら死ぬな」

「ケイイチロウ前だっ!!」


滑らかな胸部装甲が最早拳と言うに値しないトゥーサの肉塊とぶつかりひしゃげる。


コックピットの揺れが被害の大きさを物語っていた。


「大将は順調か?こっちは最低だよっ!クソッ」



◆◆◆


『オッココク単騎討伐』


清人の放った『エンゼリカ』は正確にオッココクの体に突き刺さっていた。

巨大なだけあり被弾面積が大きいのだ。

ここにきて清人が『デモニカ』を放ったのは最初の一度のみ。

その一度目の投擲の際にデモニカは幻惑を発動しながらも粉砕されてしまったのだ。

オッココクには幻惑が効かない。

その考えから『エンゼリカ』をひたすら投げる作業へ移行したのだが効率が悪過ぎた。

きっといつかは敵の耐久負けで勝てるだろう。

しかし、その頃にはアザトースが降臨し何もかもおじゃんになる。

形は違えど清人も苦戦を強いられていたのだ。


「タフ過ぎるだろうが…なぁ、巨女」



◆◆◆


『アウラニィス討伐組』


「「合体呪法、爆破乱舞」」


ティアの護符が消え、代わりに爆炎を撒き散らしていく。

ティアが符を作ればルピナスがカバーし、戦線が解れたらティアが爆破する見事な連携を見せていた。


アウラニィスの体はケロイドだらけであり殺意を爛々と輝かせている。

それはルピナスとティアが脅威と認識されたからに他ならない。

今、確実に削り取られている自らの命。

その恐怖感がアウラニィスに手負いの熊と同じ効果を発揮した。


「ヴァァァア!!ギュェェエ!!!」


狂獣、ここにあり。

つまるところただの暴走だ。

だがー女二人が耐えられるようなものでは決して無い。


「ったくゥ、本物の化け物かよォ」

「ティア、右に二歩ステップ」

「あいよォ!!」


◆◆◆


魔王が三姉妹の猛攻に苦しむペイラノイハの魔王軍だがーここであるグループの危うい均衡が。





崩れた。

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