表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/106

俺たちが魔王軍だ

『魔王』杉原清人


右腕が消し飛んだ。

頬の肉も少し持って行かれた。

回復は…出来ない。

『エンゼリカ』を砕いても治らない。

概念の粉砕?

馬鹿げている。

しかし、現状はこう。

杉原清人の右腕の概念が粉砕されたのだ。


だけど…負けられはしないッ!!

ロイヤル・ストレートフラッシュをユーリィに任せ俺は破壊と創造の源泉に自ら飛び込む。


咆哮ロアッ!!」


破壊の概念を咆哮ロアで相殺しながら黒々とした触手目掛けて疾駆しー


簒奪オルタナティブ


奪う要素は創造の一部。

俺がそれを奪った理由。


「来いよ…ENVY!!」


魔獣の軍隊レギオン

俺が魔獣化した際に生まれ落ちた戦化粧に血を求め(ブラッディ)を内蔵した自爆人形。

そして創造の概念を以って作り出すのは心象結界『ザ=ステラ』。


清人の清人による清人の為の舞台ステージ


「ハッ!腕粉砕されて益々健在とは恐れ入るなァ魔王様ァ!!」

「清人、無理は駄目だよ?」

「全く、そろそろ腕が痛くなった頃合いだ。ヤケに全身を動かしたい気分だよ?どうしてくれるんだい?魔王様?」


「決まってるだろ?アレだ」


「「「アレ?」」」


「ガチンコだ!!」


いつかの俺が出した答えだった。

にしても、案外俺の仲間って奴は思った程クレバーじゃないようだ。

もっと賢い奴らだと思っていた。

こんな馬鹿さいこうな仲間と馬鹿やれる、なんてな。

それは本当に。


最ッ高な気分じゃねえか!


なあ、圭一郎。

見ているか?

お前の守ろうとしたものはこれなんだろ?

取り敢えず戦闘中だ。手短に済ませてやるよ。


お前の願い、魔王おれが引き継いだ!!


右腕が無いなら口で咥えれば良い。


いや、そもそも腕すら不要だ。


「行くぞ」


「応ゥ!!」


先ずティアが答える。


「心象解放」


金色の髪は一層煌めきロープには金の刺繍が縫い込まれる。

手にした護符は淡く輝き出し独特な威圧感が発生する。


「『神威ティアマート・エクス・マキナ』」



「心象解放」


次はルピナス。

革の鎧から変化し白銀に覆われた乙女へ変貌を遂げる。

旗は俺の天地深夜あめつちみよと対を成すような純白の大鎌に変化する。


「『聖女降誕フラッグ・オブ・ジャンヌ』」



「心象解放」


ユーリィは誰かの模倣する事でしか強くあれなかった。

けれど、今は違う。

短い間だが、圭一郎と一緒に居ることで内面が変化したのだ。

纏うのは騎士の鎧。

手には二本の戦鉈!!


「『戦友招来メルヘリュート・マハーバーラタ』!!」



そして、締めは…やっぱり俺じゃねえとな。


「心象解放」


革のジャンパーを脱ぎ捨て、『エンゼリカ』であの時のように髪を切り取る。

とうに千切れた鉢巻を振り払い大正浪漫を高らかに打ち鳴らす。

刹那、幻視したのは天使の翼。


「『最終心象セラフ・クィンジェ』」


隻腕の魔王、否天使はそう言った。


「俺たちは魔王軍が精鋭、一騎当千の強者達」


隻腕の天使おれは続けていった。


「止めれねえ事に定評ありのキ●チガイ集団ン」


金髪の賢者ティアはそう続け。


「親友の誇りを受け継ぎ」


鉈の継承者ユーリィは謳うように誇り。


「貫き徹す一本槍」


純白の聖女ルピナスは軍隊の様相を現した。


「俺が…俺たちが!!魔王軍だ!!」



「「「「止めれるものなら止めてみな!!」」」」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ