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ケインは見た!

失敗した、完全に失敗だ。早いとこ街に行きたいあまり、調子こいて戦闘教練スキップするんじゃなかった。

このゲーム、身体能力はスタート時点では現実と同じだ。戦闘を繰り返すと成長するらしい。ステータスはマスクデータとして存在しているんだろう。



それはともかく、いくら現実と同じとはいえ、剣も貰ったし、始まりの街に出てくる敵なんて犬くらいだし、何とかなるだろうなんて、甘い考えだったわ。

よくよく考えてみれば、犬、結構強いわ、警察犬とかいるもんね。



すばしっこくて剣が当たらんし、当たってもかすり傷程度、剣のセンスねぇのかな俺。

囲めば何とかなりそうだけど、俺1人だし、詰んでるなこれは、犬にやられて死に戻りとは。



「おーい、手伝おうか?」

後ろから、誰か来た様だ、しかも手助けしてくれるらしい。もう1人いれば何とかいけるか?

「頼む!ヤバイんだ!」

こいつ、腕に噛み付いて来やがった!設定で痛覚は弱めてても意外と痛いぞ!



「大丈夫か?」

なんとか、犬を振り払って、振り返ってみると、大男が立っていた。

「おお、助かる…よ、お…大きいなあんた」

デカイ。ガタイ良すぎるだろこの人。

驚きの余り、つい思っていたことを口走ってしまったじゃないか。

しかし、尋常じゃないサイズだ。

この歳になるとなかなか人を見上げることなんて無い、2mくらいか?

しかも筋肉のつき方が半端じゃねえ。顔より首の方が太いし、なんだその腕、丸太か?太ももなんか俺の腰くらいあっても不思議じゃない。

筋骨隆々とは、この人の為の言葉の様だ。





いざ戦闘になって、さて2人でどうやって倒そうなんて考えていたが、大男が蹴り上げると、犬の首がえげつない方向に曲がり、そのまま死んだ様だ。

無茶苦茶なのは見た目だけじゃなかったようだ。

普通の人には襲いかかってくる犬を蹴り殺すことはできない。



あぁ、目の前で起きたことが衝撃的で忘れかけていたけど、街へ行かなきゃいけないんだった。心強い味方もいる、先へ急ごう。


一人称難しいね

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