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絶望

「もう…イヤだ」

雨の降る中、僕、(はる)幸也(ゆきや)が呟いた。

僕が産まれてすぐに母は亡くなり、父は僕が産まれる前から家を出ていっていた。幼少時代から周りから嫌われていて、近くの店によれば他の客が一斉に離れていき、学校ではバイ菌扱いされていた。最初はなぜなのかわからなくて、身だしなみに気を使ったり、話し方に気をつけたり自分の欠点だと思うところを精一杯直そうと努力した。でも周りの反応は何も変わらなかった。

一緒に過ごしてきたおばあちゃんが僕の心の()(どころ)だった。でもそのおばあちゃんも今日死んだ。

僕に残ったのはおばあちゃんと一緒に住んでた家と少しのお金だけだった。

「僕、これからどうすれば…」

このまま、周りが敵だらけの環境にいたくない。このまま居れば心の拠り所を失った僕は崩壊して何を起こすかわからない。

僕は病院から、誰もいない、誰も訪れることのない家に向かって歩いていた。


家に着いた僕は、濡れた体を拭くこともせずに家の居間で死んだように眠りについた。

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