表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/30

お約束

やはり最後はこれでしょう(笑)

 結婚式と二次会を終え、俺はラナと二人でホテルに一泊することになっている。


 明日から新婚旅行だ。ここまできついスケジュールだったが、俺の仕事の都合がつかないために彼女には苦労を掛けてしまった。


「はぁ~、疲れたぁ~」


 部屋に着くなり、彼女はベッドにダイブした。


 俺は荷物を置き、ジャケットを脱いでハンガーにかける。


「そのまま寝ちゃ駄目。お風呂入ってきなさい」

「は~い」


 彼女は足早にバスルームに消えた。


 俺はソファーに座り、ようやく一息ついた。





 ――綺麗だったな、ドレス姿の彼女は。


 眩しいほどに輝き、笑顔はパァッと花が咲いたようだった。


 幸せそうな顔をして「慎也さん」と呼んでくれる。もうそれだけで、俺は満足だ。


 ぼんやりと今日のことを思い返しているうちに、彼女が出てきた。


「出ましたよ~。慎也さんもお風呂どーぞ」

「ああ」


 でもまだ今日の予定は完遂していない。もう一つ、大事な行事が残っている。


 そう、今日は結婚初夜。もう何度も彼女を抱いてはいるが、今日はまた特別だ。


 念入りに、でも素早く汗を流す。乱暴に髪の毛を拭きながら、バスルームを出た。


 ベッドに近づき、横になっている彼女に近づいた。


「ラナ……」


 俺に背を向ける彼女の腰に手をまわして身体を起こし、そのままキスしようとした。


 しかし彼女は固く目を閉じて、すぅすぅと気持ちよさそうな寝息を立てて、すでに夢の中だった。


「……またか」


 デジャブ。またもやこんな状況になるとは。


 ――――ま、仕方ないか。大変だったからな……。


 ずっと緊張していただろうし、すべてが終わって気が抜けたのだろう。


 それに明日から新婚旅行。旅行中に体調を崩されるのは困る。


 彼女をちゃんとベッドに寝かせ、掛布団をかける。


「明日は覚悟するんだよ。……おやすみ」


 彼女の頬をそっと撫で、軽く口づけた。




これにて結婚式関連小話、終了です。


次回からは脇キャラ話。

第一弾は沙羅姉さんです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ