知
まだ見ぬ土地に、足を踏み入れることなかれ。
まだ見ぬ川を、渡ることなかれ。
どれだけの時間が過ぎようとも、変わらぬ声を響かせてみよ。
何も知らなくていい。
何も知ろうとしなくていい。
ただ変わらぬ何かを、ただ一つだけ、いつまでも守ってみよ。
そこに何があろうと、揺るぎないそれを誇ってみよ。
他人には理解させぬ、それを。
必ずそれは自分に帰し、ただ一つだけのそれを、誇れるものにしてくれるだろう。
まだ見ぬ景色を、見ることなかれ。
まだ見ぬ言葉を、話すことなかれ。
『ただ変わらぬ何かを、ただ一つだけ、いつまでも守ってみよ。』
ダイソン「吸引力です」