好きなだけじゃ 2
好きだと、いままで口にだしていったことはなかった。言わなくても、付き合ってるんだから、言わなくてもいい、だなんて甘い考えで。
でもそれは、俺の独りよがりな考えだった。
彼女が泣きながら、その言葉を口にするのを黙って聞くしかなかった。
『わた、しとっ、わかれて、ください……』
嗚咽まじりの別れの言葉を告げた彼女。 理由を聞いても、
『わかれてください……』
と、それしかいわない。嫌いになったのかと聞いてみても、首を横にしかふらない。
涙をながして、嫌いかと聞いても、首を横にふって理由を聞いても、わかれてくださいと涙を流しながら言うだけ。
ただ呆然と立ち尽くしていた俺。彼女は、涙で赤くなった目をむけて口を開いた。
-やめろッ!! それ以上言うなッ!!
『さようなら』
深い暗色の目に、強い意志を持った彼女は、絶対的な言葉を口にして、踵を返して立ち去って行く彼女の腕を掴んだ。
でも、言葉がでない。何か言わないといけないのに、言葉がでてこない。
彼女は、腕を掴んでる俺の手に触れると、
『さようなら、ね?』
まるで子供をあやすようにそういった。
そして、するりと俺の手をほどいて、歩いていった。
はい、好きなだけじゃの彼氏verです。
なにも言わなくてもわかってるだろ。
よくありがちなことですが、そういうことほど言わないと伝わらないうえにわからない。
大事なことほど言葉にして、相手伝えないと伝わらないものです。
あなたはどうですか? ちゃんと、言葉で伝えていますか?




