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なにか始まる予感
(・・・・・・今日もいい天気だなぁ)
午前10時、おれはセ〇ンイレブンで購入したドリップ式コーヒーを緑色のマグカップにセットし、お湯をそそぐ。芳醇な香りとともに、今日もささやかな幸せを感じる。
高校生まで地方の田舎町に住んでいたが、大学進学を機に、都内の有名大学に首席で合格。そして、夢の一人暮らしも叶ったということだ。
誰にも干渉されない時間、本当の自由な時間というのはこの4年間だけなんだろうなということは自他ともに認めることであり、学生たちは勉学や恋愛、サークル活動、アルバイトなどと有意義に時間を過ごすことになる。
おれはどうかって?ふふ、おれはーーー
家にひきこもっていろいろと楽しませていただきます。はい。
だが、しかし、彼の思惑を邪魔されるのだった。