表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リアルチートは突然に _ゲーム初心者の最強プレーヤー_  作者: Lizard
第二章 ボス(プレイヤースキル的な)
14/65

十四本目 ごめん、もう倒しちゃった

(ギルド"紅鎧"にとって)衝撃の事実発覚・・・


なんてね(・ω・)

竜魔法を使い、黒妖でレッサーナーガを斬る。

それをしばらく繰り返していた。

けど、この後さらにナーガの巣に行ったらショートとの約束に間に合わないな・・・

ちょっと夢中になりすぎたかもしれない・・・


急いでエイフォルトに戻り、教会へ向かう。

そういえば、自分から教会に行くのは初めてだけど・・・

お祈りとかした方がいいのかな・・・?


そんなことを考えている内に、教会に辿り着いた。


中に入ってみると、男性が4人、女性が3人・・・

その内の四人は見覚えがあった。

まぁ、昨日イベントの説明を一緒に受けた"紅鎧"のギルドメンバーだからね。

さて、待ってるのはショートだけだと思ったのだけど・・・


「やぁ、こんなに来てるとは思わなかったよ」

「言ってなかったしな。まぁ、丁度いい機会だったからな。こいつらと引き合わせようと思って」


そう言ってきたのは、今回僕が約束していた、ショートだ。

そっかぁ・・・僕も会って見たかったしちょうどいいか。


「とりあえず、自己紹介からだろ。エスティア・フェンリル・リリーの三人は別にいらねぇよな」

「その言い方は何か違う意味に聞こえるからやめたほうがいいよ」

「そうね、その言い方はひっぱたきたくなるわ」

「そうだね、ギルマスはもうちょっと言葉のお勉強してきた方がいいよ!」

「ギルマス、とりあえず小学生からやり直せばいいんじゃねぇか?」

「そこまで!?っていうかフェンリルにそこまで言われるとは・・・」


うーん・・・前の時も思ったけど、これが普通みたいだね。

いやぁ、仲が良さそうで何より。


「さて、とりあえずショートはおいといて、自己紹介させてもらうよ。僕はリューセイ。ショートの友達って設定になってるから、よろしくね」

「設定って言っちゃったよ!!違うだろ!お前はそんな俺をいじるタイプじゃないだろ!?こいつらにあわせなくていいからな!?」


うん、ショートが何か言ってるけどおいておこう。


「出来ればそっちの三人も自己紹介をお願いできるかな?」

「じゃ、まず俺からやらせてもらう。俺はブライアンだ。こいつらには変態とか呼ばれているが、決して変態じゃぁない。ただ、ちょっと人より若い女の子が好きなだけだ」


自分のことをそんな風に評したのは、見た目の整った茶髪の男。

そうかぁ・・・ロリコンかぁ・・・


「そうなの?よろしくね」

「あれ反応それだけ?・・・まぁ変態とか言わないだけマシか・・・」


まぁ、僕自身は特にロリコンに対して思うことはない。

イケメンなのになぁ・・・、と思うくらい。


「それじゃあ、次は俺だな。俺は雷蔵。あんたも刀使ってるみたいだな。インベントリにしまわずに腰に差すのは良い。似合ってるぞ」


刀を気に入っている様子の男は、侍のような格好で黒髪だった。

髪の色を最初に変えれるこのゲームでは、結構珍しい気がするなぁ。


「そう?ありがとう。あんたも、ってことは・・・」

「おう。俺も使ってる。JOBは侍だ。よろしくな」

「あれ?侍?」


そんなJOBあったっけ?


「あ、もしかしてあんた知らねぇのか?ショートも教えてないのか・・・JOBはな、Lv50に到達すると進化するんだよ」

「へぇ・・・知らなかったよ」


JOBが進化・・・言われてみれば、Lvが上がるのにJOBはずっとそのまま、というのも少し不自然かもしれない。元々のJOBの種類もかなり偏っていた気がするし。


「で、俺は剣士から侍になったわけだ。それまでの使用武器や戦闘スタイルみたいな、経験によってJOBの進化先は変化する。あんたがギルマスの言うような奴なら、もしかするとユニークJOBに進化するかもな」

「ユニークJOB・・・?」

「おっと、すまんな。当然それも知らないよな。ユニークJOBってのは、特殊なアイテムを使ったり、特殊な経験をしてきた奴が着けるJOBだ。全く同じ経験をするような奴はいないから、ユニークJOBはほとんどそいつだけの固有JOBと言ってもいいものだ。かなり珍しくて・・・そのJOBに着ければ大体が普通は手に入らないスキルを入手できる」

「へぇ・・・それは着けたらいいなぁ。精一杯変わった経験を積んでおこうかな?」

「まぁ、頑張れ」


うーん、普通にいい人そう。そういえば、敬語を使うのを忘れてたな・・・

雷蔵さんは見た目が30代に見えた。

今度からはちゃんと敬語の方がいいかもしれない・・特に気にした様子はなかったけど。


「次は私だな。私はイレーナだ。よろしく頼む」

「・・・イレーナ?」


僕がそう呟いてしまったのは、何も変な名前だと思ったからじゃない。

僕が疑問に思ったのは、彼女の頭の上に浮かぶ文字をみたからだ。

そこに浮かぶ文字は、間違いなく「イレーア」だった。


「・・・言わないでくれ。キャラクターメイキングの時に名前の入力を間違えてしまったんだ・・・」


僕は少し目を見開く。

イレーナさんはなんというか、しっかり者の「頼りになるお姉さん」という感じだ。

男っぽい口調で、かっこいい美人、という感じの彼女が名前の入力ミスとは・・・


「ふっ、はははっ」

「わっ、笑うなっ!私だって気にしてるんだ!」

「あはは、すいません。意外とかわいいところもあるんだなと思いまして・・・」

「かっ、かわいいって・・・というか、君はさっきまで敬語なんて使ってなかったじゃないか。私にも他のメンバーと同じように接してくれ」

「分かりました。・・・いや、分かったよ。さっきまで敬語を使ってなかったなーと思ってさ。改めようと思ったんだけど・・・そう言われたらしょうがないね。改めてよろしく。イレーアさん?」

「こ、このっ!そんな風に呼ぶなっ!!」

「いやぁ・・・ごめんごめん。イレーナさんは面白いね」

「面白いって・・・よろしく、リューセイ」

「うん、よろしくね」


いやー、イレーナさんは中々面白いなぁ。

かっこいい大人な様に思う見た目と違って、中身は中々かわいらしい人みたいだ。


「おーい、ショート?自己紹介が終わったからそろそろ本題に移ってくれないかな?」

「っと、そうか。分かったぜ!」


未だにフェンリルさん達にいじられていたショートに呼びかける。

ギルドマスターに威厳とかないんだね・・・

いや、もしかしてショートだけ?


「まぁ、あんまり時間かけられねぇからな。簡単に言うと、お前には第三の街マルトロスに来てほしい」


マルトロス・・・

第三の街、か。すぐに行くつもりではあったけど・・・


「一つ聞いていいかな」

「うん?どした?」

「ショート達はどうやって街と街を移動してるのか聞いていい?」

「ああ、そのことから説明しというた方がいいか。まず、俺たちが使ってるのは転移ゲートって呼ばれてるものだ。別に珍しいもんじゃないし、攻略サイトとかに載ってるとは思うけど・・・お前は見てないよな」

「うん。全く見てないね」

「だよなぁ・・・転移ゲートってのは、教会の中だけで使える機能のことだ。実際に門があるわけじゃない」

「なるほどね・・・確かにそれらしいものは見たことないね。でも、どうやって使うの?」

「使い方は簡単だ。ステータスウィンドウを開いてみろ。そしたら、ゲートのアイコンがある」

「――あ、ほんとだね」


ステータスウィンドウを開くと、確かに端の方に門のアイコンがある。


「それを選ぶと、今までお前が行ったことのある街が出てくる」

「・・・そういうことか」

「おう。お前がマルトロスに一度でも入れば、マルトロスに転移できるようになる。ただし、転移先はその街の教会だ」

「へぇ・・・便利だねー」

「結構一般的な機能なんだが・・・まぁ言わないでおこう。このゲームはチュートリアルもないし、たまに知らないやつもいるからな」


・・・そういえば、チュートリアルってなかったね。

自分で探せ、ってことかな?

僕はそっちの方が好きだからいっか。


「で、問題はどうやってマルトロスに行くかなんだが・・・エイフォルトの先のエリアボスのことは知ってるか?」

「ナーガでしょ?」

「おお、知ってたか」


一回倒してるからね。


「そのナーガが問題でな・・・端的に言えば、強いんだ。ルミリエイスのクリムゾンボアとは比べ物にならん。あれも一応レイドボス扱いだけどな。ナーガはそれ以上だからな・・・俺たちの時はアイテムとか装備とかにかなりの資金を使って、精鋭のギルドで連携して討伐した。まぁぶっちゃけ一回全滅したがな。その後も二回、討伐されたんだが・・・それでもマルトロスに来てるプレイヤーは少ない。未だに150人にも届いてねぇ。まぁ、俺たちの知らないところで討伐されてなきゃ分かんねぇが・・・おい?何で目をそらす?」

「・・・何でもないよ」


大丈夫かなコレ・・・

まぁ、問題ない。うん。


「何でもないわけねぇだろ。めちゃくちゃ気になるだろうが・・・まぁいい。要するに、今日、俺たちと一緒に討伐に行こうぜってことだ。さっき言ったギルドで連携して討伐ってのは、俺たちがまだLvが低かった時の話だからな。お前のLvはその時の俺たちより低いが・・・まぁ、何とかなるだろ」

「ねぇギルマスー、いくらなんでも無茶じゃないの?リューセイは聖法士なんでしょ?一回攻撃受けただけで死んじゃうよ?」

「こいつなら問題ねぇよ・・・イベントの説明で転移させられた時の事忘れたか?」

「・・・あぁ、うん、そだね」

「まぁ、足手まといにはならないように頑張るよ。・・・そもそも一人で倒せるし」

「おいちょっと待て。なんか変な言葉が聞こえたんだが?」

「・・・なんのことだろうね」

「誤魔化せるかよ・・・お前、今一人で倒せるって言ってたが・・・あんまりナーガを舐めない方がいいぞ?運営が言ってたんだから、クリムゾンボアを一人で倒したのは事実なんだろうが・・・さすがにナーガはお前のLvじゃキツい」

「うーん・・・えっとね、ショート。聞いてほしいんだけどいいかな?」

「・・・どうしたよ」


若干の覚悟を決め、口を開く。


「ごめん、もう倒しちゃった」

「「「「「・・・・・・」」」」」


うん、皆口開けて固まっちゃったよ。

あの時はそんなモンスターだとは思ってなかったんだよ。

ごめん。


「・・・お前・・・マジか?」

「うん」

「いやでもさすがにあり得な・・・いやちょっと待てよ。お前、よく考えたらその装備って・・・」

「ナーガの素材で作ったやつだね」

「「「「「・・・・・・」」」」」


全員硬直再び。

7人全員がちょっと・・・うん、間抜けな顔になってるね。


「・・・お前なんか失礼なこと考えてたろ」

「いや全然?」

「・・・それはおいておくか。ナーガの素材で作ったってのは・・・マジか?」

「うん。刀には魔石も使ってるから証拠になるかな?」

「魔石ドロップしたの!?」


リリーが突然頓狂な声を挙げて顔を近づけてきた。

他の六人もそれぞれ唖然とした表情をしている。

あれ?魔石って必ずドロップするわけじゃないのかな?

ナーガクラスなら必ず落とすものかと思ったんだけど。


「あっ、ごめん・・・」

「別にいいよ。それより、ナーガは必ず魔石を落とすってわけじゃないの?」

「あ、ああ・・・そもそも魔石は確率でドロップするはずだ。ただ、例外もあるかも、と言われてはいるが・・・」


そう言ってきたのは雷蔵さんだった。

そうだ、ここは敬語でいこう。


「そうなんですか?」

「別に敬語じゃなくていいぞ。年齢なんか気にすんな」

「うん、分かったよ」


普通に必要なかった。


「ところで、例外っていうのは?」

「そもそも、ドロップする条件を運営は明かしていないから、結局はプレイヤーの推測なんだけどな。ナーガの魔石は三度の討伐で一度も確認されていないらしい。だから何か条件があるんじゃないか、と言われてるんだが・・・まぁ単に運が悪い可能性もある。けど、お前がソロ討伐してドロップしたってことは・・・」

「うん?」

「モンスターをソロで討伐した時は、入手できる報酬にボーナスがある。それは運営からの情報だから確かだ。ただ、実際はパーティより手に入りやすい気がする、という程度のものだから分かりにくいけどな。だが、エリアボスとなると・・・要は、ソロ討伐の報酬が魔石かもしれないってことだ」

「なるほど」

「もしそうだとしたら、一体どんなLvと装備で挑めばいいのよ・・・」

「だなぁ。正直手に入る気がしねぇよ」

「普通に運ならいいんだけどねー」


議論が始まった・・・

うん、ところでさ。


「皆は、ナーガを倒すために集まってくれたってことだよね?」

「「「「「あ」」」」」


どうやら気づいたみたいだ。

僕が単独でナーガを討伐できるなら、ここにいる全員で挑む必要がないことに・・・

ショート「ふ、ふざけてやがる・・・」


ブライアソ「俺たちがここに来た意味なくない?」

SHORT「言うんじゃあない!」

(*`Д´)=Э)TДT●)←ヘンタイ

HENTAI「何で俺叩かれたの!?」

SHOUT「変態だからじゃね?」

ロリコン「理不尽!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ