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二年生の身だしなみの問題 問題提起

 一年生とは可愛いものだ。しっかり委員長の私の話を聞き、わからないことは丁寧な敬語で質問してくる。私達三年生の立場からすればとても有り難く期待の存在だ。

 それなのに、二年生はだらしない。そもそも校則ギリギリの格好、先輩になって余裕ができたのか三年にもタメ口。さらに仕事をさぼるなどあってはならぬことだ。

 ある意味可愛いかもしれないが、私からすれば困ったものだ。

 何故か図書委員会は甘いと思われているらしく、不真面目な人が多く入る。しかし先生が噂通り甘いため私がしっかりしなければならない。そのためこの二年生の態度をいちいち指摘しなければならないのだ。

 まわりは私に頼りすぎで、しっかり仕事はするが自主的には何も行動してくれないため正直骨が折れる。

 頼られることは私も嬉しいのだが。


 図書室に向かう廊下で二年図書委員の狼少年を見かけた。


「君、シャツがズボンから出ていますよ。しまっておきなさい。」


「あ、ほんとだ。ども、あざーす。」


 私が指摘すると素直に直してはくれる。だが、言葉遣いや行動に問題がある。なんと失礼なことだ。


「その言い方はないのではないでしょうか。先輩には敬語を使うべきですよ。」


「え?そ、そうっすね。」


「貴方、直せてないですよ。」


「その言い方もないんじゃないんすか。」


 一体どう教育したらこうなるんだ。


「だいたい、先輩図書委員じゃないっすか。そういうのは生徒会に任せればいいんすよ。」


 確かにそうだ、と思った。しかし、それには私なりの理由がある。


「しかしそんな身だしなみだったら、図書委員会に変なイメージがついてしまいます。」


「あー、なるほど。すんません、急いでるんで今回は見逃してください。」


 そういうと彼は廊下を走っていった。

 逃げ足は速いもの。私は彼に追い付けるほど早くはない。

 これが、今の図書委員会の問題だ。さて、どう解決しようか。

 私はイライラしながら図書室へ向かった。

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