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024話 箱入り


「じゃぁ、兄さんは部屋の掃除があるから戻るぞ」


 俺は立ち上がり、由紀に話しかける。

由紀はまだ俺の腕にしがみつき離そうとしない。


「どうした? まだ何かあるのか?」


 由紀は少しモジモジしながら、俺に話しかけてくる。


「あ、あの……。に、兄さんは彼女を作るの?」


 もちろーん! 俺は高校生活灰色だったんだ。

無駄に色々なスキルや腕は上がったが、彼女はいなかった。

今度こそ、今度こそ彼女を作ってあっはうふふな高校生活をエンジョイしてやるぜ!


「そうだな、好きな子ができたら、その時は兄さんから告白するさ」


「兄さんから? そんな事を考えているんですね……」


「変か?」


「私の知る限り、男性から女性に対してアプローチすると聞いたことが無いので……」


 そ、そんなバナナ! 男から告白するのが相場だろ!

今度の俺は待たないぜ! 俺から告白するんだ!


「そうだな。兄さんが心の底から好きになって、その子を一生守ってやりたいと思ったら、兄さんから告白するよ」


 由紀は俺に抱き着き、胸を押し当ててくる。


「由紀は、兄さんに告白されるように頑張ります!」


 由紀はいい子だ。きっと俺にはもったいないくらいの子だな。

素直で、真面目。きっと努力家でもあるだろう。


「ああ、頑張ってくれ。じゃぁ、兄さんは部屋に戻る」


 由紀に抱き着かれているのはなかなかいい感じだが、いつまでもこのままでいる訳にはいかない。

名残惜しいが、やる事をやらなければ。



 由紀を屋へに残し、俺は自室に戻る。

やっと掃除ができるぜ! とりあえず萌え系アイテムは全て箱入りだな。

シンプル イズ ベスト! さぁ、部屋の掃除開始だ!







――ガサガサ ゴソゴソ キュイーン


 と、とりあえずこんなものか……。


部屋にあったポスター、フィギュア、イラスト画など一通り箱に。

枕は仕方がないので、枕カバーにタオルでも巻いておこう。


 さて、クローゼットの中はどうなっている?

見た感じ普通の服が多い。なぜか甚平のような和服も入っている。

俺の趣味だったのか?


 手元にある白のティーシャツを広げてみる。

ど真ん中に魔法少女のプリントが……。

こっちの黒のシャツには『男汁』の文字が……。


 箱入りだ! なんで萌え服に変な日本語シャツなんだ!

全ての服を漁り、確認したが半数以上が箱入りになった。


 おいおい、俺の着れる服がほとんどないじゃないか!

これは買いに行かなければ……。


 箱入りになったアイテムたちはそのまま部屋の隅に立積にしておこう。

この家には倉庫とかあるのかしら?

結構時間がかかってしまった。 外はもう夕方、日が落ちかけている。


 カーテンを閉め、部屋の明かりをつける。

今日はいろいろ忙しい一日だったな……。

は、腹減った! 晩御飯まだかなー!


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